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天皇制は日本の根源的問題〜反「昭和の日」デモ行われる 「昭和の日」の4月29日、耳をつんざく大音響が東京・新宿一帯を包んだ。「昭和天皇の誕生日は祝えないぞ!昭和天皇は侵略戦争の最高責任者だ!戦争責任を追及するぞ!」とコールする100人強のデモ隊に対して、日の丸を振った右翼・在特会系が、随所で激しい怒号を浴びせ、妨害を試みた。デモ隊は、乱闘服の機動隊に左右をがっちりガードされて進んだ。この異様な光景に、通行人もびっくりした様子だった。新宿を一周してデモは無事終了。年配の参加者は「このデモに来ないと後ろめたい気持ちになる。天皇制は日本の根源的問題。戦後、天皇の問題をきちっとしなかったために、いろんな矛盾が起きている。これからも参加し天皇問題を訴えていきたい」と話していた。(М) 写真速報・動画(YouTube 4分) *写真=機動隊にサンドイッチされながらデモは進んだ 「主権回復の日」は笑ってしまう以外にない〜シンポジウムで大田静男さん 安倍政権がデッチあげた「主権回復の日」の4月28日、都内では、それを批判するさまざまな集会が開催された。文京区民センターでは「「主権回復の日」政府式典糾弾!4.28東京シンポジウム」が午後6時から開かれ、大田静男氏(八重山郷土史家・写真)、安次富浩氏(名護・ヘリ基地対協共同代表)、武藤一羊氏(ピープルズ・プラン研究所)が講演をした。沖縄の二人のゲストからは、「怒り」より「達観」が感じられるシンポジウムだった。石垣市に住む大田氏の講演は「「主権回復の日」は、笑ってしまう以外にない」から始まった。(佐々木有美) 続き・渡部通信 沖縄を切り捨てて何が「主権回復の日」か!〜400人が集会とデモ 4月28日、午前11時からの政府主催「主権回復・国際社会復帰式典」に抗議し、東京・日比谷では沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが主催して、集会とデモが行われ、約400名が参加しました。集会では、元沖縄青年同盟の本村さんが沖縄の現状を報告しました。そして「沖縄総体がオスプレイ配備に反対し、10万人県民集会を行い、建白書を提出したのに政府は一顧だにしない」「沖縄は道具でしかない。ならば、沖縄人は自己決定権を行使するしかない」と訴えました。また、安次富浩さんは「沖縄の若者は、琉球独立を考える人が増えつつある」と話しました。集会後、「沖縄を切り捨ててなにが主権回復か!」「沖縄差別の主権回復の日に抗議するぞ!」と、霞が関、新橋をデモ行進しました。(尾澤邦子) 報告・4月28日―京都 シンポジウム「外国特派員が見る 今の日本」〜メディアの体質変えるには 日本の大手メディアは記者クラブ制度に甘んじず、「権力のチェック機関」としての役割を充実させてほしい――4月27日東京都内で開催されたシンポジウム「外国特派員が見る 今の日本」で、ニューヨークタイムズ東京支局長からメッセージが送られた。新政権発足後、右傾化する日本の現政権に対して警鐘を鳴らすべきなのにもかかわらず、国内の大手メディアの報道が、安倍政権に寄り添った形になっていることに危機感を抱いた日本マスコミ文化情報労組が主催した。パネリストのひとりであるディヴィット・マクニールさん(写真中央)は、イギリスのインディペンデント紙やエコノミスト誌に執筆するフリーのジャーナリストだが、第二次安倍政権が「ブレーキの効かない右派政権だ」と呼ぶ。(松元ちえ) 続き *写真提供=MIC タブーなしの報道めざす『発禁新聞』創刊〜情報格差なくす試み 紙媒体にとって生き残るのが苦しいこの時代に、新しい新聞が発行されることになった。その名も「発禁新聞」。4月11日に創刊されたA4サイズのかわら版は、デジタル時代に生じる情報格差をなくす試みとして注目されている。インターネットを介して情報が氾濫する時代であるがゆえに、地方に居住していたり、高齢であったり、またはネットやSNSが苦手とすると、必要な情報にアクセスできない場合がある。その格差を解消するために立ちあがった『発禁新聞』だが、主流メディアで直面する“報道できない/しづらい話題”についてもタブーなしで報道することを主旨としている。(松元ちえ) 続き *写真=4/25号 ラテ欄には「レイバーネットTV」番組表もある 韓国: 送電塔籠城180日、現代自動車「非正規労働者」を支援してください! 初めてお便りします。私は韓国の大学で非正規教員として働いている林慶花と申します。今日こうしてお便りしたのは、貴サイト(レイバーネット日本)に次のアピール文の拙訳をご掲載いただけないかと思ったからです。ご承知の通り、たった今、韓国では現代自動車の工場で働いていた「非正規労働者」の二人が会社の違法派遣に抗して180日以上も送電塔上での篭城を続けています(写真)。それにもかかわらず、会社側は一向に交渉に出ようとせず、抗議する労働者たちを告発したり逮捕させたりして抑圧をさらに強めています。労働者たちは絶望し、つい最近(今月の14日と16日)同社の労働者二人が将来を悲観し非正規雇用撤廃を訴えながら自殺しました。(林慶花) 続き・現代自動車非正規スト情報 フランス: 同性どうしが結婚できる国に〜いっぽう反対勢力は過激化 フランスでは同性カップルの結婚と養子縁組を認める法律が4月23日に可決され、世界で14番目に同性どうしが結婚できる国になった。2月のコラムで紹介したオランダ、ベルギー、カナダ、スペイン、南アフリカ共和国、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、ポルトガル、アルゼンチン、デンマークの11カ国に加え、この春にウルグアイとニュージーランドで同性婚が法制化され、イギリスとルクセンブルクでも近い将来にそうなることが予想される。さらにアメリカ合衆国、メキシコ、ブラジルのいくつかの州がすでに同性婚を法制化している。前回、同性婚と養子縁組に対して強い反対運動が起きたことを書いたが、その後反対陣営は過激化した。3月のパリのデモでは過激なグループが機動隊と衝突。カトリックの伝統主義派グループは、4月上旬の元老院(上院)での討議のあいだ「路上の祈り」を展開した。(飛幡祐規 パリの窓から) 続き *写真=同性婚法案の批准を祝う人々(4月23日パリ) 「抗議の火を絶やすな!」を合言葉に〜4.26官邸前デモ報告 毎週、金曜デモを「写真報告」で伝えてくれていたShinyaから「近親者が危篤なので今夜は行けない」の留守電が入っていた。一人で心もとなかったが出かけた。国会周辺はひところほどの人波ではなかったが、「抗議の火を絶やすな!」を合言葉のように人々は行列をなしてプラカードを掲げ、声を上げていた。偉大なるマンネリ! 今回で52回を数える。日本史上のみならず世界でも長きにわたって人々がこれほど「ノー」と声を上げつづけたことはなかったのではないか。それは、原発惨事が人類全体(生きとし生ける生命体)のいのちを脅かしているからだ。(木下昌明) 続き・動画(木下昌明撮影 4分)・4.26「あおぞら放送」アーカイブ 都教委が入学式「不起立教員」3名を処分〜問われる「みんなちがって、みんないい」 4月25日、都教委定例会の傍聴席(20席)はほぼ満席だった。「君が代」処分への関心の高さをうかがわせた。冒頭の報告事項を終え、いよいよ非公開の処分議案に入る直前、傍聴者の中から「君が代処分をやめてください!」の声があがった。複数の人が「処分をするな」「減給は違法」などのボードを持ち、教育委員に訴えた(写真)。この日、都教委は4月の入学式で「君が代」不起立をした3人の教員に対する処分を決定した。今春、新教育委員に猪瀬都知事から任命されたのは、女子柔道の暴力告発問題でサポート役を引き受けていた山口香氏、そしてイジメ問題などでマイノリティーの立場から積極的に発言をしている乙武洋匡氏だ。定例会の議論の内容はわからないが、少なくとも教育委員の一員として、両氏の責任は免れない。「みんなちがって、みんないい」(乙武氏のことば)の中身が問われている。(佐々木有美) 報告・処分撤回を求めて・動画(減給処分・田中聡史さんの思い)・渡部通信 ハリソン東芝ライティングで解雇された稲葉俊之さんに不当判決 4月25日、横浜地裁で19年間にわたりハリソン東芝ライティング(現東芝ライテック)で3カ月毎の雇用契約を計76回繰り返し一昨年工場閉鎖で解雇された稲葉俊之さん(ユニオンヨコスカ)の裁判の判決がありました。判決は「不更新条項は予告であり」「(サインをしても)合意とはならず」、「解雇権濫用法理の類推適用がされる」が、「会社はやる事はやった。正社員との整理解雇条件の差異はあっても良い」というまさに「不当判決」でした。「雇止め法理、解雇権濫用法理の類推適用」も、19万円の慰労金と「仕事を探したがなかった」との会社の主張だけが認められる、とんでもないものでした。(小嶋武志) 続き・判決全文(pdf)・組合チラシ(pdf) 文芸社「追い出し部屋」とたたかう小川秀朗さん、レイバーネットTVで思い語る 「文芸社の“追い出し部屋”で一人孤立させられている小川さん。上司が二人背後に立って仕事ぶりを監視していたときもあったという話を聞いて、怒りで泣けてきた。第一に、そんなヒマがあったら仕事しろよ、と言いたい。人間をそれだけ精神的に追い詰めてしまえる、その精神が理解し難い」「“追い出し部屋”に押し込まれても一人で闘っている小川さんが、労働組合と出会った時の印象は衝撃的。“これまでとは別世界”と。いち労働者に“肩たたき”を拒否できる権利、会社の命令に不服従でいることの権利、経営者と交渉する権利があること。これまで知らなかったと。驚きだと言った」(松元ちえのツイッターから) 写真報告・放送アーカイブ(88分/特集は8分から)・東京管理職ユニオン文芸社支部HP *写真=4月25日の「レイバーネットTV」松元ちえさん(左)・小川秀朗さん(中央) 日本初の市民のための政治団体・脱原発政治連盟「緑茶会」誕生 4月24日(水)参議院会館講堂で、脱原発政治連盟「緑茶会」Green Tea Party立ち上げ集会が行われた。「緑茶会」は日本初の市民のための政治団体で、脱原発を志す候補者を1人でも多く「国政選挙」で当選させることをめざす。複数の政党や候補者の中から「脱原発」を実現できる候補を選び、そのために有権者の力を結集させる、新党とも、政党連立とも異なるやり方だ。また、脱原発政策基本法をはじめとして、脱原発を実現するための法制度の制定を国会に働きかける。立ち上げ集会は、安部芳裕さんや宇都宮健児さんら4人の呼びかけ人の挨拶で始まった。呼びかけ人のひとり、東電株主訴訟代表の木村結さんは「職場や地域の顔が見える人どうしでお茶を飲みながら、脱原発や政治のことを語れればいいなあと考えて、緑茶会と名付けました」と語った。(ジョニーH) 報告・東京新聞 あざやかに切りとられたホームレスの日常〜迫川尚子写真集『新宿ダンボール村』 1990年代、新宿西口に「ダンボール村」があったことを覚えている人は多いだろう。東京都庁のお膝元に作られたこの「村」には、その住民であるホームレスとともに、たくさんの表現者たちが集った。迫川尚子はその1人だった。彼女は、新宿駅東口地下街にある「ベルク」というビア&カフェの経営者であると同時に、カメラマンでもあった。毎日西口に通い、その住人とお茶を飲み、猫と遊んでいるうちに、住人たちはカメラを意識しなくなったという。そうして撮った写真の数々が今回、『新宿ダンボール村―迫川尚子写真集1996−1998』(DU BOOKS)として出版された。あざやかに切りとられた日常。人々の表情のやわらかさ、やさしさが格別印象的だ。村が消滅して15年、この人たちは今どこにどうしているのだろうか?(佐々木有美) 紹介・DU BOOKSのサイト 「今ならまだ抵抗できる」〜君が代不起立教員・田中聡史さん思いを語る 「抵抗すれば命が脅かされる時代もあった。今ならまだ抵抗できる」と田中聡史さん(写真)は語った。田中さんは44歳、都立板橋特別支援学校の教員だ。4月9日の入学式で、連続5回目の「君が代」不起立をした。3月の卒業式の不起立では、減給(10分の1)1ヶ月の処分を受けている。都の分限処分指針によれば、繰り返し同じ服務事故(この場合、不起立)を起こすと免職にされる可能性もある。4月25日の東京都教育委員会で、入学式の処分が決定される。処分をまえに、田中さんの不起立の思いを聞いた。「不起立は運動の基点、植物の種のようなもの。これがなくなれば、強制反対の運動は続かない」、田中さんは静かに語り始めた。(佐々木有美) 動画(田中聡史インタビュー13分)・都教委は処分するな(根津公子) 期待感と熱気に包まれて〜参院選に向けて「国民主権を守る大連合」のムープメント 4月22日(月)、東京池袋の豊島区民センターで「どう動かす? これからの政治 Moving Japan」が開かれ、超満員の参加者たちの期待感と熱気で溢れた。開会のあいさつで、宇都宮健児元日弁連会長は、「日本国憲法ができて66年間で最大の危機が訪れた。国民の主権を守るためには、超党派の国会議員の大連合と、それを支える大衆と労働者組合の市民運動が必要だ」と会場の観衆に団結を呼びかけた。(ジョニーH) 報告 差別反対!カウンターアクションが反韓デモを圧倒〜東京・新大久保コリアンタウン 4月21日(日)の午後。東京・新大久保駅前のストリートは、反韓国を掲げる在特会系デモ、それに反対するカウンターアクション、そして警備する機動隊、見物する通行人、これら4者の人波と騒音が入れ乱れて騒然となった。デモ隊は日の丸を林立させ「在日の特権をゆるすな」と叫んで行進。「日本人を脅して補助金ざんまい」などのプラカードが見える。一方、カウンター側は「差別反対」をコールし、「仲良くしようぜ」「差別は日本の恥」などと訴えた。この日で4回目の参加というカウンター側の男性は、「回ごとに向こうが減って、こちら側が増えている。向こうも最初言っていた“死ね殺せ”という言葉が減った。これは私たちの運動の効果だと思う」と語った。(M) 写真速報・動画(LNTV 5分半) パワハラが酷く死にたい〜「職場のいじめ」相談事例2月分紹介 1、パワハラが酷く死にたいです。会社への怒りもわいてきます。友人もおらず両親にも心配をかけたくないので誰にも相談できません。2、営業。残業や休日出勤は月60時間から110時間あるが、「事業場外みなし労働制」のため残業代はでません。パワハラと過酷な労働のため、不眠症・うつ病になった。3、一人の上司が、いつも特定の2・3名の部下だけに怒鳴り散らし、口汚く罵倒する。それをみている全社員は自分も何時怒鳴られるかと怖がって何もできない。どうしたらいいのか。4、毎日毎日上司から怒鳴られる。会社に行くのが嫌で嫌で堪らない。食欲も落ち、明日にでも転職したい。まだ転職して一年なので我慢しなければと思うが。(NPO法人 労働相談センター) 詳細 *写真=ユニオンつくって立ち上がった人たち 何とかしたい人権感覚マヒ状況〜「外国人の人権はいま」シンポジウム 東京の新大久保や大阪の鶴橋で、「死ね」「みな殺し」などのプラカードを掲げた外国人差別・排除のデモが行われたり、朝鮮学校の無償化を要求する集会に日の丸の旗を持った団体がおしかけ、宣伝カーで「帰れ」などとがなりたてるなど、人権を無視した外国人差別に心を痛めている方も多いと思います。4月20日(土)在日本韓国YMCA9階国際ホールで「2013外国人の人権はいま」というシンポジウムが開かれ、会場満杯の約200人が参加しました。(尾澤邦子) 報告 さまざまな思いが光り輝いている〜4.19大飯原発を停止せよ!官邸前抗議 夜は寒くなり雨が降るとの天気予報。それでもたくさんの人が官邸前、議事堂前に駆けつけ、「再稼働反対!」のコールを官邸にあびせた。命が大事! こどもが大事! 福島かえせ! ふる里かえせ! 海を汚すな! 数万人の参加はないが、いまも数千人の抗議のコールは毎週金曜日絶えることがない。原発のない世界をつくろう、そういう思いが官邸前、国会議事堂、霞か関一帯にさまざまに光り輝いている。(Shinya) 写真報告・あおぞら放送(4/19アーカイブ・木村結さん他) 香港の港湾ストつづく〜マカオ・豪州・米国など国際的支援ひろがる 香港の港湾ストはまだつづいています。コンテナターミナルの前で野営闘争が継続され、市民団体、学生団体をはじめ支持支援が継続中です。マカオの労働組合の支援行動、オーストラリアの港湾労組からも支援の代表らが駆けつけ、アメリカをはじめ各国からもスト基金へのカンパがあつまっているようです。一方、元請の港湾管理運営会社のHITは、一向に交渉の席に着こうとせず、交渉の席についている荷揚げの請負会社も偽装倒産などの攻勢をかけているようです。ストライキを組織している香港埠頭労働組合は、元請を交渉に引きずり出さなければ問題は解決しないと考えており、ここ数日、元請会社のある長江センタービル前の占拠(オキュパイ)を敢行し、今日(4月19日)の夕方から大きな市民集会をそこで呼びかけています。(レイバーネット国際部) 詳細・国際支援ウェブ署名・3週目に入ったスト 書くことを学ぼう!〜「活動家のための連続メディア講座」開講 活動を広げるために、「書くこと」はつきものです。新聞や雑誌だけでなく、所属団体のニュースレター、機関紙、報告書、個人のブログ、ツイッター、フェイスブックなどなど・・・職業でなくても、今の時代、「書くこと」は日常の作業になっています。重要なのは、はたして自分の思いがたくさん詰まった文章を読んでもらっているか、ということです。いくら書いても読んでもらえなければ、理解してもらえない、活動は広がらないという難関は変わらず。「内輪だけにわかってもらえればいい」のではなく、外へ広げるためにどういう書き方をすればいいかなど、活動につきものの、裁判や社前行動や集会の報告の書き方などに焦点をしぼって学んでみませんか。4月21日から、レイバーネット・新聞労連の有志による共同企画「活動家のための連続メディア講座」が始まります。申込み締切が迫りました。ぜひあなたも新聞労連のプロから「書くこと」を学び、活動に活かしましょう。(松元ちえ) 詳細 *イラスト=アメリカの画家・ベンシャーン 動画「Mothers of Fukushima」公開〜福島の深刻な汚染、母親の怒り伝える サンフランシスコを拠点にメディア活動をつづける「レイバービデオプロジェクト」(スティーブゼルツアーさん・鳥居和美さん)が、17分の動画「Mothers of Fukushima(福島のお母さんたち)」を発表した。4月9日からユーチューブに公開されているが、すでにアクセスは3000をこえ、国内外で大きな反響を呼んでいる。作品は2012年11月に来日し、官邸前や福島現地取材したもので、甲状腺に嚢胞をもつ母親の怒りの声などを収録していて、観る人の胸を打つ。政府・マスコミが隠し続けている被ばくの深刻な状況を、あぶりだした貴重な作品。「多くの人に観てほしい」と制作した鳥居和美さんは呼びかけている。(レイバーネット編集部) 紹介文・動画「Mothers of Fukushima」 グローバル化の歪みに翻弄される人々〜イタリア映画『海と大陸』 いま世界はどうなっているか――イタリアン・ネオレアリスモの伝統をひくエマヌエーレ・クリアレーゼ監督『海と大陸』は、それを象徴的な二つのシーンで表している。一つは、暗い夜の海に浮かぶ小型船の明かりめがけて殺到して泳いでくる黒人たち―彼らの無数の手が船べりにしがみつくシーン。もう一つは、太陽が降りそそぐ船上で踊っている水着姿の白人たちが一斉に海にとびこむシーン。前者は一縷の希望にすがってアフリカから渡ってきた漂着難民、後者は涼を求めて本土からやってきた観光客だ。この隔絶した二つの場面が小さな島で繰り広げられるが、そこは漁師の生活する島でもある。(木下昌明) 続き・映画公式サイト 大日本印刷は偽装請負・ピンハネやめろ!〜500人で「ムラ」包囲デモ 「大日本印刷は偽装請負の責任をとれ!」「大日本印刷は中小の仕事をとるな!」 4月12日、関連施設が密集する「大日本ムラ」が、デモ参加者たち500人の声で包まれた。大日本印刷(DNP)を取り囲むデモを呼びかけたのは全印総連、日本文化マスコミ情報労組会議(MIC)など。きっかけはDNPの子会社DNPファインの工場で働き、クビを切られた橋場恒幸さん(49歳)の争議だ。DNPファインで働いていた橋場さんだが、書類上の雇用主は日本ユニ・デバイス。しかもユニとファインのあいだにもう1社、DNPミクロテクニカという会社が入り、DNPファインが払っていた2100円の時給を二重にピンハネ。橋場さんは1060円しか受け取っていなかった。埼玉労働局は立ち入り調査の結果、偽装請負と認定。ファインは是正を約束するが、橋場さんが起こした裁判では手の平を返し「偽装などやってない」と強弁している。(北健一) 続き 国民には国の間違いを正す権利がある!〜鎌田慧さん 経産省前で怒りのアピール 4月12日午後5時、経産省正門前に数百人の人が集まった。国によるテントひろばの撤去裁判に反対する人々だ。鎌田慧さん(写真右)がマイクを握った。「経産省よ、あなたたちは善良な国民を訴えるのか。この国民は国の政策の間違いを正すために主張している。国民には国の政策を正す権利がある。それは憲法に保障されている。私たちは国民に与えられている権利を行使して闘っているもっとも善良で良識的な人達だ。その人達を国は訴え、お金まで請求している。膨大なお金を請求しなくてはならないのはあなたたち経産省ではないのか。日本の海・山・川・空気・水、それを汚したのは誰なのだ。その保障をしないのか。原発を推進した責任は誰がとるのだ。こんなデタラメな裁判は絶対に許さない」。鎌田さんの呼びかけに聴衆からは「そうだ、そうだ」の声が湧き起こった。(M) 写真速報・動画(LNTV 鎌田慧さんの訴え)・写真報告「経産省前と官邸前行動」(Shinya) 震えたけど闘ってよかった〜「レイバーネットTV」で東京メトロ売店の非正規女性たち 「怖かった、足が震えた。でもたたかってよかった」。4月11日の「レイバーネットTV」に出演した東京メトロ売店で働く3人の女性は異口同音に語った(写真)。差別と切り捨てに我慢ならず6人で決行した3月18日のストライキ。日本でも画期的な非正規ストだった。後呂(うしろ)良子委員長は語る。「その翌日、お客に文句を言われるかと思った。でもちがった。動画を見たよ、と握手を求める人もいた。みんな“もっとやれ”という。そうかみんな安い賃金で我慢している人ばかりなんだ。ストライキで初めて世の中に一歩踏みだした気がした。多くの支援がうれしかった。私たちでも発信してこんな大きなことが出来るのだ。自信、力が湧いてきた」。実際、このストライキで会社は譲歩。瀬沼京子組合員の半年間の雇用延長を勝ち取った。瀬沼さんは「ユニオン活動は、人生を賭ける価値あるものと思った。これからも頑張りたい」と胸を張った。(M) 写真速報・放送アーカイブ(85分 特集は8分から)・3.18ストライキ映像 みんなの脱原発テントを守りぬく!〜「経産省前テントひろば」で記者会見 「経産省前テントを撤去しろ」と国は東京地裁に提訴、その訴状が占有者とされた渕上太郎・正清(まさきよ)太一の両氏に4月6日送りつけられた。訴状では「明け渡し」と「1100万円の土地使用料相当損害金」の請求まで付いていた。これに対し、4月10日午後、テントひろばで緊急記者会見が開かれた。50人に及ぶメディアと支援者が集まった。テント側は「不法だというが原発事故の後始末もしないで大きな不法を行っているのは国の方ではないか」「このテントは二人の占有物ではない。脱原発を願う多くの国民・外国人の思いを反映した占有物だ」「この行動は国民主権のあたりまえの権利」などと発言。国を逆に提訴し、「脱原発テントと命を守る裁判」を開始すると発表した。また渕上テント代表は「自らテントをたたむことは絶対にない。みんなで脱原発のシンボルを守り抜こう」と訴えた。(M) 写真速報・テント抗議声明(4/8付)・動画(LNTV 江田氏の発言など5分)・動画(UPLAN 全記録90分)・TBSニュース・47NEWS *写真=「テントはわれら二人の占有物にあらず」渕上太郎さん(右)と正清太一さん(左) 英国のマスコミはサッチャーを酷評〜平等の国から不公平の国にした首相 4月8日に死亡した英国のマーガレット・サッチャー元総理に対し、英国有力紙の酷評が続いている。「鉄の女性」と追慕して、オバマ、メルケルなど各国の首班の哀悼を報道する国内報道とは対照的だ。・・・インディペンデントのコラムリスト、オーウェン・ジョーンズは「サッチャリズムは今も私たちを蝕んでいる国家的災難」と指摘した。ジョーンズは「英国は、サッチャーの政策が始まる前、西ヨーロッパで最も平等な国の一つだったが、今や最も不公平な国に属する」とし、サッチャーの新自由主義政策が英国に与えた影響を批判した。ジョーンズはまた、「サッチャリズムは生きているだけでなく旺盛だ。現政権は、国民医療保険の私有化、福祉国家の解体など、サッチャーさえしなかったことを始めている」とし、サッチャーの後継者である英国保守党のデービッド・キャメロン総理の私有化政策を批判した。(韓国「チャムセサン報道」より) 全文 DVD『現地取材レポート : 韓国の住民登録番号制度』が完成〜日本の安直な導入に警鐘 国会で共通番号制度の審議が行われているが、韓国での個人情報流出を取材したDVD『現地取材レポート:韓国の住民登録番号制度』(40分・2000円)が完成、一般販売が始まった。韓国では1962年から住民登録番号制度が導入され、すべての国民に番号を付け、指紋を採取し、登録証を発行している。導入から50年たった今問題が噴出している。2008年からの4年間で1億2千万人分の個人情報が流出、なりすまし事件などが頻発するようになった。このドキュメンタリーはそういった韓国の今を描き出し、日本での安直な共通番号導入計画に警鐘を鳴らすものである。ぜひ活用してほしい。また、4月20日には「時代に逆行する共通番号はいらない!集会」が、在日韓国YMCAアジア青少年センターで開催され、DVD完成版上映と販売もある。(白石孝) 詳細HP・レイバーネットTV「共通番号制特集」アーカイブ 育休明けに出社したら解雇〜シリーズ「解雇理由」2013年2月分紹介 1、解雇されたが、「自主退職」扱いとされ、解雇通知書をくれない。2、育休明けに出社したら無理やり退職願いを書かされた。3、大学生。セブンイレブンでアルバイト。真面目に働いていたが、仕事でミスをした。オーナーから殴られ、怒号を浴びせられた。「そんなに私を気に入らないのであれば、クビにしてもらって結構です」と言うと「だったらクビだ。二度とくるな」と即日解雇された。4、会社の経営悪化により、全派遣社員が解雇され、次いでパート・嘱託社員もみな退職同意書にサインをさせられた。契約途中の一方的不当な契約解除であり、有給休暇の消化も認められない。毎日のように同意書へのサインを強要する電話がかかってくる。(NPO法人 労働相談センター) 全文 「原発新基準5年猶予で再稼働」に怒り集中〜4.5官邸前行動 官邸前に着いたとき緊迫した女性の声が官邸に向けられていた。「いま原子力規制委員会は新しい規制基準を満たさなくても、電力会社に5年の猶予期間つけて再稼働をさせようとしている。デタラメはやめて欲しい。地震列島の日本、地震・津波が5年待ってくれる保証などない」。さらに稼働中の大飯原発は例外で9月の定期点検まで適用しないという。ザルも大ザル規制。「改修5年計画」を作れば、電力会社はどんな高い運転基準のハードルもくぐり抜けていける。汚染された農地、溜まりつづける市町村の汚泥・・・各地の安全を軽視した危険な動きも報告された。(Shinya) 写真報告・「5年猶予問題」情報 国民主権の国であることを忘れるな〜「あおぞら放送」で井戸川前双葉町長 4月5日(金)の経産省前テントひろば「あおぞら放送」には、前双葉町長の井戸川克隆さん(写真)がゲスト出演した。井戸川さんは「これからは自分たちの体験を語っていきたい。日本や世界の人達に二度と同じ思いをさせたくない」と原発事故の「語り部」になる決意を述べた。また経産省前テント撤去問題について問われて、「日本は国民主権の国。国民がここに集い、行動をせざるをえなくなった原因をつくった国がまず反省すべきだ。私は被災者として皆さんの行動に感謝している。テントのあるここは国有地で、国有地は国民のものだ。役人は国民に“仕事をしなさい”を言われてやっている存在。国民主権の国であることを忘れては困る」ときっぱり語った。(M) 速報・放送アーカイブ(55分) 「君が代」不起立教員に「再発防止研修」〜80名をこえる人々が抗議の声 教員の小林恵子さん(橘高校定時制)は、「今回初めての研修だった。地下2階の暗い中をおりていくと、廊下には10数人の職員が処々に立っていて、お手洗いにいくとその前には女性の職員がいた。『おまえたちは悪いことをした』ということを感じさせたいのだと思った」と話した。東京都では、今春の卒業式で6人の教員が「君が代」不起立をし、1人が減給10分の1・1ヵ月、5人が戒告処分とされた。都は、処分だけではあきたらず毎年、再発防止研修という思想転向の強要をくりかえしている。4月6日、その研修が水道橋の東京都教職員研修センターで行われた。朝8時半、センター前には、研修への抗議と不起立教員への支援のために80名をこえる元教員や市民が集まった。(佐々木有美) 報告・動画(YouTube)・処分撤回を求めて・渡部通信 豊田直巳写真展「あの日から2年 終わりなき原発事故と被ばく」〜東京・町屋ではじまる 2011年3月11日の福島第一原発事故以来、被災者の取材を続けている写真家・豊田直巳さんの写真展が3月5日午後、東京・荒川区の「ムーブ町屋」4階ギャラリーで始まった。豊田さんは、世界各地の紛争や難民問題などを伝えるベテランのフォトジャーナリスト。戦争や自然災害に翻ろうされた人々の日常を撮り続け、多くのメッセージを発信してきた。「あの日から2年 終わりなき原発事故と被ばく」と題する今回の企画は、荒川区で脱原発運動を担う「脱原発荒川千人の会」が主催。区内外の個人、労組ら有志が集う同会はこれまで、集会参加や駅頭情宣活動をはじめ、福島の有機野菜の販売にも取り組み、被災者を支援している。初日から約70人の来場者が、震災後の無残な町並みや、苦悩する住民たちの素顔に見入った。(Y) 詳細 視野が広がる 仲間ができる〜「活動家一丁あがり講座」が卒業式 「活動家一丁あがり講座」の第四期生が4月3日、東京都内で無事卒業式を終了した。一年間、日本や世界の貧困問題や労働問題について考え、自分の関心ある分野で市民の共感を呼ぶためにはどう活動を進めていけばいいか、などについて座学と実践で学ぶこの講座は、今年で四年目をむかえた。一年間で20回ほどの講座に参加した後、受講生は卒業企画として100人規模のイベントを開催するか、記者会見やロビイングなどを経てメディア三社に報道してもらうなど、厳しい課題に挑戦する。今年は、大学無償化を求めた無言デモや、就職活動についての悩みを話し合うイベント、電気代不払いプロジェクトなど、およそ10の卒業企画が実施された。(松元ちえ) 報告・新年度一丁募集中 *写真=卒業記念撮影 「カネミ油症事件」被害者の人生を追う〜ドキュメンタリー映画『食卓の肖像』 忘れていた記憶がよみがえってくる。それは新聞だったか、男性の背中一面に広がった黒い吹き出物の写真だった。1968年に起きた「カネミ油症事件」とよばれた食品公害の被害者を写したものだ。半世紀前のこの事件を10年費やして撮った金子サトシ監督のドキュメンタリー『食卓の肖像』が公開される。『キネマ旬報』2011年度の文化映画ベストテンの第10位。油症で苦しんだ被害者家族のインタビューを中心に構成した地味な作品である。事件の深層に迫った“告発もの”というより、当の事件を生きぬいた被害者が、いまなお病気に苦しみながらも「食」の安全を求め、自然と共生している前向きな姿勢に焦点をあてている。そこにひかれた。(木下昌明) 続き・OurPlanet-TV・映画公式サイト 松本昌次の「いま、言わねばならないこと」〜「天声人語」はおかしい 朝日新聞一面の評判のコラム「天声人語」は、つとに「名文」の誉れ高く、朝日カルチャーセンターなどでは、元筆者などが「文章教室」を開いて、「文章表現を磨くお手伝い」をしてくれるそうである。しかし文章表現を磨く前に、「天声人語」子は、いま何を言わねばならないか、その中身をこそ磨かねばならないのではないか。その二、三を取り上げたい。その一は、三月二十一日、「イラク戦争から10年の節目」に当たっての中身である。「リーダーは心して選びたい。」にはじまるその文章は、「どちらかの大統領が別人」だったら、「米軍4487人、イラクの民間人12万人。」の命(わたしだったら、イラクの死者を先に書く)は、消えずにすんだだろうと訴えつつ、当時の小泉首相が「即座に開戦を支持」することによって、「日本は対米追従にとらわれ、大義なき戦争に加担してしまった」とある。まるで他人事のような書き方ではないか。(松本昌次) 続き・感想(M)・感想2 *写真=松本昌次さん。連載コラムは毎月1日発行予定。 高校無償化「朝鮮学校はずしにNO!〜3・31全国集会」に6000名 3月31日、東京で「朝鮮学校はずしにNO!全国集会&パレード」が開催され、全国から6000名が参加し、会場の東京・日比谷野外音楽堂はぎっしり埋まった。安倍政権は政権発足直後、朝鮮高校を「高校無償化」から除外するための省令「改正」を行い、それまで延々と引き伸ばされてきたこの問題を最悪の形で終わらせようと目論んだ。またマスコミも当初ほどの報道から手を引きつつある中、この集会は無償化排除を許さない新たな闘いの盛り上がりを感じさせた。この運動をけん引してきたのは、当事者である朝鮮高校生とその親たちである。今集会でも全国の10あるすべての朝鮮高校の代表が参加した。(湯本雅典) 報告・動画(高校生の訴え)・動画(デヴィ・スカルノさんの発言)・写真報告(Shinya)・参加感想(佐藤和之) 以前のトップページへのリンクを表示:
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