2021/04 | |||||
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入管法改悪が緊迫した状況に!〜「誰一人取り残さない」社会こそ私たちの道 衆院で審議されている「入管法改悪法案」。4月28日、法務委員会の理事会で稲田朋美議員は「あと3時間の審議で終わらせ5月7日には採決したい」と言い出した。事態が一挙に緊迫するなか、国会前で座り込みをつづける鳥井一平さん(移住連代表/写真)に同日午後、現場で話を伺った。鳥井さんはこう述べた。「稲田議員の発言に立憲の階猛議員が強く反発。スリランカ女性ウィシュマさんの名古屋入管死亡事件の全容を明らかにすることが審議の前提であり、ビデオ・資料の開示を法務省に要求した。立憲も昨日、党として法案反対を決定したばかりで、廃案の声も出てきている。これを受け廃案に向けていっそう声を上げたい」。そして「この問題の当事者は、外国人だけでなく日本の私たち一人ひとり。SDGsの目標である『誰一人取り残さない』社会をつくっていくのか、それとも入管法改悪で逆の方向にしてしまうのか。私たちの民主主義社会が問われている」と訴えた。(M) 報告・動画(7分)・写真(ムキンポさん)・5.7強行採決阻止へ 石垣島自衛隊ミサイル基地の是非を問う住民投票〜新しい訴訟が始まる 石垣島ではこのコロナ下でも、陸上自衛隊ミサイル基地建設が進められている。建設現場の裏手の林道を歩くと、基地建設の重機の轟音が鳴り響いていた。4月27日、石垣市内で基地建設の是非を問う住民投票の実現に向けた新たな訴訟についての記者会見が開催された。訴訟の名称は、「石垣市平得大俣地域への陸上自衛隊配備計画の賛否を問う住民投票において投票することができる地位にあることの確認請求」訴訟である。これは、「行政訴訟上の確認請求」であり「住民投票における投票することのできる地位にあることを確認する」(大井琢弁護士)訴訟だ。この裁判をおこした「石垣市住民投票を求める会」はこのほかに「石垣市住民投票義務付け」訴訟もおこしている。「義務付け訴訟は」1審の那覇地裁で却下、2審の福岡高裁那覇支部では棄却であり、ともに内容に踏み込まない門前払いの結果であった。(湯本雅典) 続き・動画(5分15秒) 「声上げたら解雇」は許せない!〜「多摩労務管理事務所」に仮処分守れと申し入れ 社労士事務所なのに労基法も労働法も守らず、不当解雇を連発している会社が東京・八王子にあった。「多摩労務管理事務所」(高橋邦名所長)である。20数名の社員を抱え、社労士事務所としては八王子で二番目の規模で業界での影響力も大きい。そこでいま争議が起きている。田中理雄(みちお)さんは、ここで社労士として仕事していたが、職場内に横行するパワハラに我慢ならず、2017年に「労働組合 UNION No.6」を一人で立ち上げた。すると会社は田中さんに対して、10数台の監視カメラで日常的に監視する異常な労務管理を強め、「上司に反抗」「業務上のミス」「職務能力不足」などを理由に2020年1月10日に解雇を強行した。加えて、共に組合に加入して会社に異議を申し立てていた同僚の坂根操さんも、同年12月に同様の理由で解雇された。その後、裁判闘争になったが、3月24日に東京地裁立川支部が「田中さんの解雇無効」と判断し、「毎月の賃金を支払え」の仮処分を決定した。(M) 続き・動画(12分半) 不当解雇撤回!成田空港ロビーで声上げる〜50回目のユナイテッド就労行動 ユナイテッド就労行動が、4月24日14:45から成田空港第1ターミナル4F「E」ロビーで行われた。ユナイテッドの不当解雇に抗し、現職復帰を闘い続ける千田正信さん(写真右)、吉良紀子さん(左)を先頭に所属する全労働者労働組合、支援者50人が争議解決と職場復帰の声を上げた。東京でコロナ感染者は1000人に迫る勢いの中、成田空港第1ターミナルの出発ロビーは閑散としている。それでもターミナルで働く労働者、旅行者に就労のアピールをした。主催者挨拶は、全労の谷口さん「成田空港就労行動が50回目になりました。これは当該の2人と多くの支援の力です。早期の解決を目指し今日も意気を上げて行動しましょう」。吉良紀子さん「不当解雇許さない5年間50回の行動ができたのは、皆さんの支援が力になりました。私たちは、コロナもないとき、経営も最高益のときに解雇でした。私たちは解雇で生活が根底から崩されました。正当な職場復帰まで闘い続けます」(宮川敏一) 続き 「強制送還されたら死刑にされてしまう」〜入管法集会でミャンマー人女性が悲痛な訴え 4月22日、参院議員会館で「入管法改悪反対を訴える院内集会」が開催された。今回の改悪の1つは、3回以上難民申請すると強制送還の対象になることだ。参加した当事者の訴えを紹介したい。●ミャンマー人女性(少数民族のPさん、複数回難民申請するも認定されていない)私の生まれたところは、女性にとって危険なところでした。なぜなら、軍隊が女性を無理やり連れさって強かんし、殺していたからです、女性をさらって、中国に売ってしまいます。そのような危険の中に置かれていたので、私は小学校になる頃に親戚のいる別の場所にあずけられて、学校に行きました。ミャンマーでは軍による少数民族の弾圧は、70年近く続いています。カチン、カレン、シャン州では政府軍による攻撃が続いており、現地の少数民族の人たちの多くは家を離れて、難民キャンプに避難している人がたくさんいます。(レポート=松本浩美) 続き・移住連HP(関連情報) 身の毛がよだつ入管での壮絶な体験〜レイバーネットTVでダヌカさん証言 今回のレイバーネットTVは2本の特集でありながら、根底に流れる問題意識はひとつ。”いま「ミャンマー・入管法」を考える”入管法改悪反対を掲げてはじまった最初の特集、ゲストはジャーナリストの樫田秀樹さん。仮放免中のスリランカ人バンダーラ・ダヌカさん(写真)がオンライン出演した。ダヌカさんの入管での壮絶な体験を聞いて、正直、身の毛がよだった。酷い皮膚病になっても、治療もしてもらえない。入管では本人ではなく職員が、医師に見せるかどうか決めるという。日本でこんな人権侵害があるとは、ダヌカさんの母国の身内も信じないというが、これが事実だ。この入管法改悪への道筋は、2016年ごろ東京オリンピックを機に「社会に不安を与える外国人を排除する」という目的ではじまったそうだ。番組は彼の話を中心に、入管に権限が集中しすぎる実態を暴く。(北穂さゆり) 続き・アーカイブ録画(95分)・動画ニュース・笠原詳細報告 それは戦後最大の「思想弾圧事件」だった〜『ルポ「日の丸・君が代」強制』 「沖縄に行けば日本が見える」――誰の言葉だったろうか、よく聞く。東京から遠く離れた沖縄で何が起こったか、今どういう状況にあるか、実はそこから日本の外交・政治の本質が露わになる、さらにはこの国に住む人々の意識すら見えてくるということだろうか。本書の感想を一言で言えば、それに重なる。つまり「日の丸」「君が代」の問題は、たんに国旗国歌の問題ではなく、まして教員処分とその撤回を求めた裁判の問題であるばかりでもなく、言ってみれば、そこから見えてくるものは、戦後日本社会の歴史であり、今につながる教育の歴史であるということだ。街に出れば、教育関係の書物が溢れている。教育と社会はニワトリとタマゴの関係のようだ。教育が社会を出現させ、社会が教育を規定する。ならば、私たちがどんな社会を目指すのか、教育抜きには考えられない。今、さまざまな角度から教育が問われている。学力問題は子どもの豊かな学びを保障できるのか。(志水博子) 続き レイバーネットTV(4/21)放送案内 : いま「ミャンマー・入管法」を考える 3月、名古屋入管に収容されていた33歳のスリランカの女性が死亡した。入管はいまだに死因を公表しない。この5年の間に入管で死んだ外国人は17人に上る。なぜ彼らは死ななくてはいけなかったのか。オリンピックのために外国人を長期収容し、内部で繰り返される虐待。外国人は犯罪者ではない。入管法の改悪は、さらに外国人を苦しませ、人道上大きな問題がある。また、ミャンマーでは国軍による人々への虐殺がエスカレートしている。日本政府はなぜこの暴力を止めるのに消極的なのか。日本ミャンマー協会の役員名簿からは、友好ではなく経済的利害関係がすべてなのがわかる。日本から流れる金で人殺しをさせていいのか。いま、市民が立ち上がる時だ。私たちにできることは何だろう。ミンスイさん(写真)にじっくりお話を伺います。今回の番組は入管法改悪に反対し、ミャンマーの人々に連帯をこめてお送りします。アーカイブをご活用ください。(レイバーネットTVプロジェクト) 番宣 増上寺で「ミャンマー鎮魂と平和を祈る集い」〜在日ミャンマー人ら1100人参加 4月18日(日)18時30分から、東京の芝公園にある増上寺において、「ミャンマー鎮魂と平和を祈る集い」が開催されました。主催は日本ミャンマー友好協会で、参加者は約1100名。増上寺の僧侶とミャンマー人僧侶により、ミャンマーのクーデターで命を奪われた人々の鎮魂供養とミャンマーの平和を祈念しました。2月1日の軍事クーデター以降、ミャンマーは無法状態となり、人々は弾圧されています。そして困窮し、苦しんでいます。現在、死者は730名、逮捕者は3152名(そのうち死刑判決23名)、指名手配は871名になりました。ミャンマーでは、4月16日に国民統一政府(NUG)が樹立され、17日には新年を迎えました。そうした情況の中、軍に抗議する市民不服従運動(CDM)に参加する国民は、仲間同士の助け合いで生命をつないでいます。軍の理不尽な暴力と弾圧に、ミャンマーの人々は今も抵抗し自由を求めています。(佐藤和之) 続き 憲法9条を変えないでください!〜「2021葛飾憲法集会」開かれる 4月17日(土)午後1時、どんよりとした今にも降りだしそうなお天気の中、平和への熱い思いを抱く人々が、JR亀有駅前の公園「リリオパーク」に集まりました。前日からの「雨予報」で、人々の集まりはよくありませんでしたが、集会はとてもよかったです。オープニングは「トッケビ プンムル」(写真)のにぎやかな演奏。鐘太鼓の音が会場いっぱいに響き渡り、元気をいただきました。主催者あいさつで、共同代表の山口良雄さんは「コロナ禍ではあるが、憲法のことを考えるのは大事なので、今年こそと準備してきた。2月13日にはプレイベントとして弁護士の伊藤真さんの講演会を行い、憲法への理解を深めることができた。今日のこの集いで、憲法について語り合い、憲法を守る取り組みを進めて行けたらと思っている」と話しました。主に葛飾区内で活動する団体・個人のリレートークを中心に進められました。(尾澤邦子) 続き 教育者としての信念を曲げずに勝利〜「君が代」判決最高裁確定勝利集会 4月17日、東京・八王子に於て『09年「君が代」判決最高裁確定勝利集会』が開かれ、主催者の予想を超える50人余りが参加しました。同時に、ライブ配信の視聴数も350を超えました。冒頭、根津さんの闘いがまとめられたビデオ(21分)が流されました。20年を超える長く厳しい闘いでした。次いで、岩井弁護士から「この裁判で何を訴えたかったのか」という報告がありました。根津さんの弁護を20年以上やってきた萱野弁護士は、「最後まで、子どもたちの前で信念を曲げず、教育者として立つことはできないとして、貫きとおしたことのすばらしさ」を讃えました。根津・河原井さんの裁判闘争勝利は、困難な中に置かれている私たちにとって、希望の光を灯してくれました。最大の教訓は、教育者としての信念を曲げずに勝利したことだと思います。全国の皆さん、「継続こそ力」です。私たちもともに闘い続けましょう。(渡部通信) 全文・動画(3時間)・感想(佐々木有美)・「私の教育活動」(根津公子) *写真=根津公子さん 裁判所は組合活動を犯罪にするな!〜関西生コン抗議の大阪地裁グルグルデモ 4月15日、関西生コン支部の産別ストライキに対する不当判決を繰り返した大阪地裁への抗議集会とサウンドデモが、関生支部と関西・東海の支援250人で行われた。大阪地裁は、関生の産別ストに対して、昨年10月8日、現場にいない組合役員を「共謀した」と称して懲役2.5年・執行猶予5年の不当判決を、本年3月15日、現場の組合役員と組合員に対して懲役1年6か月〜2年・執行猶予3〜4年の不当判決を出した。そして、3月30日には検察が武建一委員長に懲役8年の求刑を行っている。労働組合活動自体を犯罪視、「歴史を200年前に戻す」大反動だ。この日は、16:30に中之島水上ステージ前に関西・東海から仲間が結集、関生支部の若い執行委員の力強い呼びかけで集会が始まり、東海の会の代表が「目に見える闘いをやろう」と発言、京滋の会は「12・17京都地裁の不当弾圧を許さず、大津地裁で無罪判決を勝ち取るため街宣を強化している」、兵庫の会からは「学習会を積み重ねている」と報告があった。(愛知連帯ユニオン) 写真速報 〔週刊 本の発見〕ひたすらな記者魂に脱帽する〜『ふくしま原発作業員日誌』 4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染水(現在約125万トン)を海洋放出することを決めた。炉心溶融事故から10年、避難したままの人たちは、いまだ4万人を超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか。放出汚染水は処理されているから「普通に飲める水ですよ」と嘯いた大臣がいるらしいが、もはや人間の顔を粧っているに過ぎないと断じたくなる。本書は2011年3月の原発事故のあと、イチエフの現場で働く作業員に、9年間にわたり話を聞き続けた記録である。2011年から年毎に章立てがされている。作業員は全員仮名だが、「シンさん」「ハッピーさん」「ユウスケさん」などの名前で現れる人と「作業員」とだけ記されている人を合わせて、ざっと数えただけで、40人をこえる。おそらく実際にはその何倍もの人たちに話を聞いているに違いない。現地に通い、これだけの人にインタビューするのは大変な労力が必要だっただろう。(志真秀弘) 続き 外国人差別・人権侵害を加速する「入管法改悪」〜若者たちが反対署名提出 今国会に上程されている「入管法改正案」は、難民申請者の強制送還を可能にするものである。来週にも衆院法務委員会で本格審議がはじまる状況だが、これに危機感をいだいた学生や若者たちはオンライン署名40,348筆を集め、4月14日に入管庁に提出した。署名提出に先立って院内集会・記者会見が参院議員会館で開かれた。まず驚くのは、20代の若者ばかり。ほとんどが大学生で、その大多数は女性だった。それぞれがマイクを握り思いを語った。「クルド難民支援などを通して実態を知りおかしいと思った」「自分の親が外国国籍で他人事ではない」などがあったが、一番共通していたのは、「私たちの社会の一員として生きている彼らを迫害していいのか」ということだった。「強制送還することは人を殺すこと」「これを知って心がズタズタになった」「これは外国人差別・人権侵害だ」。若者たちの怒りは深かった。(M) 続き・動画(指宿弁護士の解説)・動画(若者たちの訴え)・毎日新聞・NHKニュース 放射能汚染水を海洋放出するな!〜官邸前緊急行動に320人 4月13日(火)昼(12時より13時)、首相官邸前で放射能汚染水を海洋放出するな行動がおこなわれた。たくさんのノボリ旗がひるがえり、320人が参加した。たんぽぽ舎会員も30人強参加。3つの横断幕−1つだけ紹介…「放射能汚染水を海へ捨てるな! 安全な陸上部で保管できる10万トンタンク10基で可能、土地もある」を持参して広げ、又、たんぽぽ舎作成の「汚染水を陸上保管に」ビラを配布しました。集会は、さようなら原発1000万人アクション実行委員会の鎌田慧さんの発言、原水禁の藤本議長(大型船1隻を汚染水貯蔵にあてる案もある)、全労協の組合、ピースサイクルなどから発言。たんぽぽ舎柳田も発言し、1.汚染水を安全な陸上部で保管できる案=10万トンタンク10基建設。土地はある。お金も安い(1基20億から30億円)と、2.放射能を発生した東京電力の責任が大きい。ひきつづき、東電を追及しようと述べました。(たんぽぽ舎) 全文 *写真撮影=ムキンポさん パレスチナとブラック・ライヴズ・マター〜太田昌国のコラム 先日、関西でパレスチナ連帯の活動を長年続けてきているグループに招かれて、「コロナ禍で世界はどう変わるのか」というテーマで話をした。コロナについてはこの一年間有余考え続けてきたことをまとめて話したのだが、昨年度統計によると、いまや世界中で7500万人に及んでいる難民・避難民が、劣悪な住環境で「密に」暮らしていることに触れた時に、パレスチナの人びとが置かれている状況にも言及した。国連パレスチナ難民救済事業機関が発表している2020年度の数字に基づけば、パレスチナ難民の数は以下のようになる。ヨルダン川西岸106万人(総人口298万人)、ガザ162万人(総人口199万人)、そして近隣諸国に居住する難民は、ヨルダン242万人、シリア65万人、レバノン54万人となる。合計629万人に上るパレスチナ難民があの地域一帯には存在している。シリア、レバノンの国内情勢からすれば、その数は日々流動化していよう。(太田昌国) 続き ジャーナリズムの衰退を象徴する『朝日新聞』特別報道部の廃止〜山口正紀のコラム 『朝日新聞』の特別報道部が今春、3月末で廃止された。『朝日』特報部は2011年3月11日の東日本大震災で起きた福島第一原発事故をめぐる調査報道でスクープを連発、長期連載記事「プロメティウスの罠」は9冊の単行本にもなった。その特報部でかつてデスクを務めた鮫島浩記者が自身のブログ「SAMEJIMA TIMES」で「特別報道部の終幕」を明らかにし、自身も5月末で退社すると公表した。「文春砲」が毎週のように永田町を震撼させる中、粘り強い調査報道で一時代を築いた『朝日』特報部の廃止は、日本のジャーナリズムの衰退を象徴する残念なニュースだ。『朝日』特報部が正式に発足したのは2011年10月。約10人で活動していた「特別報道チーム」(2006年設置)が「3・11」を機に部に昇格し、部員も約30人に拡充された。その初代部長・依光隆明記者は、元『高知新聞』社会部長。(山口正紀) 続き *写真=朝日新聞本社 日本のお金で人殺しをさせないで!〜「ミャンマー国軍の資金源を断て」官邸前アクション 2月1日に軍事クーデターが起こり、市民への虐殺と弾圧が続くミャンマー(ビルマ)。日本でも、在日ミャンマー人とNGOと市民が抗議集会・デモ等を各地で開催している。4月9日には、官邸前で「ミャンマー国軍の資金源を断て」アクションが取り組まれた。さて、ニュースではとかく国軍に武器を供与している中国やロシアとの関係ばかりが注目され、肝心日本とのかかわりについて問うものが非常に少ない。しかし、日本は直接武器の援助はしていないものの、資金面では国軍から非常に頼りにされている国なのだ。我々の税金が原資のODA、およびビジネスを通じて流れるカネの行き着く先は国軍。いくつか例をあげると、国際協力機構(JICA)が借款を供与するバゴー橋建設事業のサプライチェーンに国軍系企業が入っていること。ODAについては、日本が官民をあげて推進してきたティラワ経済特区も含まれている。(松本浩美) 続き・動画(7分半) 人らしく生活できる賃金を!〜全労協が「21けんり春闘勝利」総行動 「21けんり春闘勝利4・9中央総行動」(全労協)が4月9日に行われた。2021春闘は新型コロナウイルス感染拡大による企業の業績悪化などを理由とした長期の休業や賃金減額、解雇・雇い止めが拡がる状況のなかで、4月に入り、いよいよ中小・零細企業に働く労働者や非正規労働者が、人らしく生活できる働き方、とりわけ同一労働同一賃金をめぐる攻防を焦点としながら闘いが展開されている。こうした情勢のもと、非正規労働者の要求実現を掲げ、すべての労働者の生活を守り、人らしく生きるための法制度確立を求め、中小に働く仲間の賃上げ獲得・労働条件改善、争議組合の解決支援などを柱とした行動をした。経団連本部前で、渡辺洋全労協議長は「オリパラが終われば放り出される非正規労働者が多くいる。シフト減らしで給付の対象から外される労働者! 資本の内部留保は500兆円に迫り、今使うときだ。8時間働けば生活できる賃金。同一労働同一賃金は絶対必要! 春闘は後半戦に入るが頑張りましょう」と訴えた。(宮川敏一) 報告 非正規労働者の尊厳を取り戻そう!〜『メトロレディーブルース』劇場版、公開へ いま非正規労働者は2100万人を超える。そのうち70パーセントは女性だ。その現実をえぐり出したドキュメンタリー『メトロレディーブルース』の短編シリーズは、レイバー映画祭などで上映され大きな反響を呼んできた。そして今回、大幅な追加取材を加え再編集した劇場版『メトロレディーブルースー東京メトロ「非正規」物語』(2021年・83分・制作=ビデオプレス、取材構成=松原明・佐々木有美)が、4月11日(日)13日(火)のいずれも午前10時35分からアップリンク渋谷で初公開される。2013年3月には、労働組合のことなど何ひとつ知らなかった東京メトロ売店で働く契約社員の女性たちが、やむにやまれず組合を作りストライキに立ち上がる。翌2014年、非正規契約社員と正社員との差別撤廃を求めて提訴し、地裁・高裁をへて2020年の最高裁判決までたたかいは8年におよんだ。映画は、後呂良子、加納一美、瀬沼京子、疋田節子さんたち4人の生活、メトロ売店の職場、さらに法廷闘争を描いていく。(志真秀弘) 続き・『メトロレディーブルース』HP・「毎日新聞」記事・上映会報告 〔週刊 本の発見〕画家は愛する者しか描けない〜『追想美術館』 「追想美術館」とは旨いことを言ったもんだ。なるほど、このコロナ禍、ステイホームで自宅軟禁を余儀なくされ外出を控えている諸氏にとって、行きたくても行けない美術館巡りを回想して案内しようというのだから面白い。実際この本を読んで、まさに美術館を探訪している気にさせられるのだからね。作者の志真斗美恵さんにとっての追想が、読者にとっては優れたガイドを伴った美術館巡りになる。作者の志真斗美恵さんはドイツ文学専攻で、著書に『ケーテ・コルヴィッツの肖像』『芝寛 ある時代の上海・東京—東亜同文書院と企画院事件』などがある。企画院事件は戦前の治安維持法による弾圧事件。志真さんは、体制に抗い弾圧される思想家や労働者の側に立ち、底辺に生きる人々の苦悩を理解し、それを表現する芸術家に深い関心と共感を持ち続けているのだと思う。特にケーテ・コルヴィッツには多くのページを割き、コルヴィッツに対する思い入れの大きさが窺い知れる。(根岸恵子) 続き 沖縄戦をうめるな〜首相官邸前でハンスト・座り込みの金武美加代さん 金武美加代さん(写真・沖縄県宜野湾市出身、東京都在住)は首相官邸前で3月8日から31日までハンガーストライキ(ハンスト)を行い、そして今日(4月7日)も座り込みを行っている。それは、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが沖縄県名護市辺野古の新基地建設で本島南部からの土砂採取断念を求め行ったハンストに連帯しての行動だ。美加代さんが「沖縄と本土の橋渡しです」と語ったハンガーストライキ、水分と塩分の摂取だけだったというこの行動は、沖縄県での報道だけでなく首都圏のマスコミをも動かした(東京、朝日新聞で報道)。また、具志堅さんの思いは沖縄県内の自治体決議(3月26日時点で県内12の市町村議会が、遺骨を含む可能性のある土砂を埋め立てに使わないよう国に求める意見書を可決。)につながっている。この行動、今が山場だ。(湯本雅典) 続き・動画(5分3秒) ミャンマー民主化運動の最前線にはZ世代の労働者がいる〜韓国「ワーカーズ」論評 数十年間続いたミャンマー民主化運動は、主に裕福で外国で教育を受けた階層が主導した。だが今度は違う。催涙弾と銃弾と正面から闘っている彼らは、ミャンマーの二大主要都市であるヤンゴンとマンダレー出身の学生と工場・鉱山労働者だ。闘争の最前線にはこの10年の民主化過程で育ったZ世代の労働者がいる。彼らは軍部に対抗しているが、西欧やアウンサン・スーチーの民族民主連盟(NLD)に同じ幻滅を感じている。外信はもしミャンマーに民主主義が復元されれば、それはスー・チーでもNLDでなく、この新しい闘争を通して行われると報道した。「ワーカーズ」は外信が注目したZ世代の闘争と人生を追いかけた。……#コ・ワイ・イェントゥン(Ko Wai Yan Tun)氏/ 16歳/日雇 2月20日にマンダレーでデモ隊の2人が銃で撃たれた。そのうちの1人が16歳の少年コ・ワイ・イェントゥンだ。ヤントゥンは頭に銃弾を受けて即死した。市場からカートを引っ張ってきて盾にしたが、頭を狙って飛んできた弾丸を避けられなかった。(韓国・チャムセサン) 全文 すべてに広がる「劣化」現象〜コラム 飛幡祐規「パリの窓から」 今年の3月11日で福島原発事故は10年となった。いまだ56基の原発とラ・アーグ再処理工場が稼働する原発推進国のフランスでは、福島原発事故と被害者に関する報道が不十分なだけでなく、国の放射線防護機関(IRSN 放射線防護・原子力安全研究所)などを通して、原子力推進勢力が日本の推進勢力と共同で事故不可視化に力を注いでいる。そこで、情報が行き渡らない市民に向けて、パリと近郊のメンバーからなる「よそものネット・フランス」では「10年後の福島」という小冊子を作って配布することにした。また、欧米各地で活動する反原発のグループ・個人が福島事故後に作ったネットワーク「よそもの」では、事故直後から丹念に取材を続けるおしどりマコ・ケンさんのオンライン講演会「福島原発事故から10年、結果ありきの調査と報告・多くのごまかし」を6か国語字幕をつけて配信した。(飛幡祐規) 続き *写真=「グローバル治安法案にグローバルに反抗」 コロナ禍を生きさせろ!〜反貧困ネットワークが新宿でサウンドデモ 反貧困ネットワークは、4月4日、東京・新宿区で全国集会2021「生きてくれ−コロナと貧困」を開催した。全国集会に先立ち、午後1時から新宿西口で音楽ユニット「アルバトロス」の演奏や宇都宮けんじ代表の挨拶などがあった。その後、約150人がサウンドカーを先頭に新宿駅周辺を1時間にわたってデモ行進した。コロナ禍のなかで生活困窮が深刻になっており、プラカードにも「死なせない」「メシ喰いたい」の切実な言葉が目を引いた。反貧困ネットワーク代表の宇都宮けんじさんは、「反貧困ネットワークが2007年12月に設立されてから14年目になったが、コロナ禍で生活困窮がひどくなったことで、昨年から活動が活発になった。とくに緊急アクションを通して多くの団体のネットワークがうまれた。一方、政府の無策・政治の貧困も明らかになっている。私たちは今回、反貧困ネットワークを“社団法人”に格上げするが、この機会にバージョンアップして、活動をいっそう広げていく決意だ」と語っていた。(M) 写真速報・動画(8分半)・田中龍作ジャーナル・反貧困ネットワークHP *写真=雨宮処凛さん 石垣ユニオン〜石垣島で地道な活動を続ける 石垣ユニオンは、昨年11月1日に発足した日本で最南端のユニオンだ。2か月に1回のペースで「ゆんたくの会*」という定例会を開き、職場の悩みの相談と交流を続けている。「ゆんたくの会」には、多い時で10名前後の方が参加する。同会は結成前の活動ではあるが、昨年3月に介護職場に労働アンケートを実施した。アンケート調査は、知り合いを通じて手渡しで依頼した。50人に依頼し9人から回収できた。回収数は少なかったが、以下のような状況がわかった。・収入20万円以上が1人しかいなかった。非正規で10万円以下が2人いた。・残業がない職場が1人、サービス残業が6人もいた。この活動はその後コロナで中断してしまったが、今まで見えなかった石垣島の労働状況が垣間見えたという。次回「ゆんたくの会」は、4月10日(土)に開催される。(湯本雅典) 報告・動画(4分28秒)・石垣島情報(カンムリワシ) *写真=「石垣ユニオン」事務局 土田敦子さん 自らの国の奢った姿がみえてくる〜ドキュメンタリー映画『狼をさがして』 『狼をさがして』を観た。この映画は70年代中頃、「連続企業爆破事件」を引き起こした 「東アジア反日武装戦線」の首謀者とそれを取り巻く人々を捉えたドキュメンタリー映画 である。監督のキム・ミレは、「土方(ノガタ)」(2005)や「外泊」(2009)といった韓国の 労働者の現状を描いたことで有名だ。韓国人の監督が日本の「東アジア反日武装戦線」に 関心を持ったのは、どうしてだろうか。キム監督が「東アジア反日武装戦線」を知ったのは、釜ヶ崎の野宿者からだった。野宿者の多くは戦後の高度成長期に日雇い労働者として搾取され、オイルショック以降の景気後退で社会的棄民となった。彼女はその事実から、日本国内で差別される人々に関心を持ち、強制労働で命を奪われた朝鮮人徴用工の虐殺現場を訪ね、そこがかつてアイヌの人々の土地であったことを知った。日本の植民地主義はアジアの人々や被差別者、貧困者を踏みつけて成り立っていることを、キム監督は問題意識として持ち続けた。(根岸恵子) 続き 国民監視の法案はいらない!〜「デジタル改革関連法案」委員会可決に150人が抗議 4月2日、12時から、衆議院第2議員会館前で150人が集まりデジタル監視法案反対の集会を開いた。しかし、残念にも「デジタル改革関連法案」がこの日の午前、衆院内閣委員会で、自民、公明両党と維新などの賛成多数で可決された。政府は、来週にも、衆議院本会議で採決を行って、参議院に送り月内成立を目指している。◆3月9日に審議入りした「デジタル庁設置等6法案」法案は45か所以上の誤りが見つかった。野党には正誤表のない報告をしただけ。菅政権は、国民総背番号制と個人情報の官民共同利用をめざす6法案を、問答無用とばかりに制定し、厖大な量の法案を束ね、一括して強行に審議を進めてきた。◆首相直轄のもと、省庁の上に立つ、強力な権限をもった組織は、省庁の垣根をはずし、省庁のシステムを統合し、その情報を一元的に管理する道を開く。菅政権は、内閣人事局をつくり。官庁の支配を強め、前安倍政権の道をさらに進め、デジタル庁で省庁の情報を握ろうとする。こんな国民監視法案はいらない。(宮川敏一) 続き・「広がるネット遮断」(小倉利丸)・4.6国会前行動へ 石垣市政はこのままでいいのだろうか〜第3回「本音で語ろう 市民集会」 3月27日、沖縄県石垣市で「本音で語ろう 市民集会」が開催された(主催:「本音で語ろう市民集会実行委員会」)。この取り組み、今回で3回目とのこと。主催者の一人渡久山修さんは、「市議会が終わり、市政に携わる人たちが歯切れの悪い発言を繰り返す中で、本来は市が主催する懇談会をひらくべき」と語った。それほど、石垣市ではこの間いろいろなことが起きていた。集会では、自衛隊ミサイル基地建設、自治基本条例見直し、中山市長の市政運営、コロナの下での仕事の状況、ゴルフ場建設などさまざまな問題が出された。参加者は約50人、発言は20件あった。コロナ状況下でこの1年以上もの間市民の自粛が強要されてきた中、市民から「対話イベント」を提案し実施している地域がどれだけあるだろうか。発言をしなかった人に感想を求めると、その人は「市政に対して反発する意見が多かった。もっと、住民投票裁判の詳しい状況を知りたかった」と答えた。石垣市は来年3月に市長選挙がある。また、住民投票義務付け訴訟高等裁判所判決が3月23日に出されたばかりだ。(湯本雅典) 続き・動画(9分16秒) 国軍の資金源を断て!〜外務省前で「ミャンマーに平和と民主主義を求める集会」 4月1日夕方、外務省前で、「ミャンマーの平和と民主主義を求める集会−日本政府に国軍の暴力を止めるための具体的な行動を求めます」が開催されました。呼びかけは、日本のメコン・ウォッチなどの市民団体と、アーユス仏教国際協力ネットワークなど宗教団体。集会には、在日ミャンマー人を含め、約200名が結集しました。主な集会プログラムは次の通り。すなわち、集会の趣旨説明、外務省への要請書の読み上げ、要請書の手交、参加者からのスピーチ、犠牲になった方々への黙祷。2月1日に軍事クーデタがミャンマーで発生して以来、市民は非暴力の抵抗運動を続けています。これに対し、国軍は暴力を用いて市民の声を封じ込めようとしており、既に500名以上が殺害されています。この日の行動は、日本政府・外務省に、言葉だけではなく具体的な行動を求めるもので、国軍との経済的な関係を断つ行動を取るよう訴えました。(佐藤和之) 続き・田中龍作ジャーナル・杉原報告 〔週刊 本の発見〕軍国主義が深化した時代の流行語〜『戦前尖端語辞典』 この本の内容は、「おわりに」において、「本書は、大正八年から昭和一五年にかけて発行された新語、流行語辞典およそ三〇冊から、発想に新鮮さを感じたり、すでに一般語となったものの由来がわかるものや、今見ても面白い言葉を取り上げて解説した辞典風の読み物である」と端的に説明されている。「大正八年から昭和一五年」とは、西暦で言えば1919年から1940年までの約二十年間。時代背景的には、第一次世界大戦終結(パリ講和会議)以降、関東大震災、昭和恐慌、五・一五事件、二・二六事件、日中戦争勃発、日独伊三国軍事同盟条約締結などが起き、いわゆる大正デモクラシーからエロ・グロ・ナンセンスを経て軍国主義が深化した時期ということになるであろう。現代においても新語、流行語は大いに人々の興味を惹き、毎年、新語・流行語大賞が選定されたりもするわけだが、その過半は一過性の――刹那的な――ブームに留まり、何年か経てば、どんな機会にどんな意味合いで使う言葉だったかさえ朧げになってしまうことも珍しくはない。(大西赤人) 続き |