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「たたかいとメディア」で前進〜盛況だった東京東部労組新年会 1月31日に開催された東京東部労組の新年会。東京・曳舟の会場は約200人で満員の盛況だ。冒頭に流された12分ほどの映像では、この1年間のストライキ行動、社前抗議行動、団体交渉、街頭デモ、裁判闘争など元気いっぱいのシーンが次々に映し出された。韓国の活発な労働運動シーンを見ている錯覚に陥った。中身も、渡邉美樹を追いこんだワタミのたたかいや東京メトロ・市進学院の非正規のたたかいなどで、東京の地域労組とは思えない「全国区」を感じさせるものだった。差別是正の裁判中のメトロコマース支部の余興は、裁判の進行状況を炭坑節の替え歌にした「メトロ音頭」。派手なコスチュームで8番までうたった。(松原明) 報告・東部労組の報告・動画(棗弁護士特別報告 9分) *写真=「メトロ音頭」を披露するメトロレディーズ 中国文革舞台に狼と人間の熾烈な戦い描く〜中仏合作映画『神なるオオカミ』 新春にふさわしい映画は、ジャン=ジャック・アノー監督の『神なるオオカミ』がイチ押しだ。作品は、中国・文化大革命のさなかの1967年から2年間、内モンゴルの大草原で繰り広げられる狼と人間の熾烈な戦いを描いた壮大なドラマである。毛沢東は都市部の知識青年を農村に送り込み、肉体労働を介して精神を鍛える「下放政策」をとった。主人公の大学生チェンは、ヤンとともにトランクに本をつめこんで、北京から草原にポツンとある遊牧民の族長の牧場へとやってくる。そこで彼は狼の群れに遭遇し、畏怖の念を覚える。同時に狼に魅せられ、1匹の子狼を育てることにする。作品は当時の下放体験を綴ったジャン・ロンの同名の原作を基に、フランスのアノー監督が映画化した。(木下昌明) 続き・映画予告編 バングラデシュ衣料工場で暴力的組合つぶし〜取引先の日本からも声上げよう バングラデシュ・ダッカのドングリアン・ファッション社で、労働組合の結成を妨害するための組合役員への暴力的脅迫が続いています。同社の輸出先に日本の卸売業者や業界団体が含まれています。バングラデシュの衣料産業は今やこの国の基幹産業であり、400万人の労働者の大半が女性労働者であり、そこでの労働に貧困からの脱却の夢と人間としての尊厳を託してきました。法律を守り、経営努力を続けている経営者がいる一方で、無法な経営者も少なくないというのが現実です。日本とバングラデシュの貿易・投資関係が急速に広がっている今、私たちは日本企業に対してもバングラデシュの衣料産業の健全な発展と継続的関係のための責任を求めたいと考えます。(おおさか社会フォーラム・喜多幡佳秀) 詳細 *写真=街頭デモするバングラデシュ衣料労働者 若狭のふぐも怒っている!〜高浜原発再稼働に抗議の声あげる 1月29日、安倍政権は震災後3基目になる高浜原発再稼働を強行した。夕方、東京・内幸町の関西電力東京支社前に、雨のなか緊急に市民が集まり抗議の声を上げた。「若狭のふぐ 怒り心頭」のプラカードを掲げる人もいた(写真)。原発銀座の若狭湾は新鮮なふぐの産地なのだ。参加者の表情は険しい。マイクを握った満田夏花さんは「本当にもう理屈もなにもない。再稼働反対の声を無視して、どんどん進めて既成事実をつくろうというのだ。高浜原発はないないづくし。免震重要棟もない、避難計画もダメダメ、そして不正ケーブル問題。原子力規制委員会はいったい何をやっているのか。関西電力は責任をとれるのか」。収まらない怒りをはき出した。この日は金曜行動の日で、経産省や官邸前でも抗議行動が続けられた。(M) 写真速報・市民団体の抗議声明・全労協「再稼働を糾弾する」 学生を借金漬けにするな!〜米国学生が「負債廃止運動」に立ち上がる コリンシアン・カレッジの学資金負債廃止運動を始めた15人のうちの1人、ナダン・ホンス。彼は二十五回目の誕生日にもファーストフード店で働いているとは思わなかった。歌手を夢見ていたナダンは高校を卒業した後、ミズーリからLAに引っ越してきた。だが大学に入学した後の彼の人生は、むしろ夢から遠ざかって行った。学資金の融資が禍根だった。卒業した後、就職支援を受けられるという大学側の約束を信じて学資金の融資を受けたが、雇用を見つけるのは難しく、利子だけが膨らんでいった。結局、その奈落の果てにナダンが選択したのが学資金負債廃止運動だ。ナダンは他の学生と共に、いっせいに学資金負債の償還拒否を宣言し、廃止運動を行った。そして結局、彼らは自分の学資金の負債の減免を受け、この運動の火種は米国全域に広がっている。(チャムセサン報道) 詳細 *写真=「教育無料化」を掲げてデモをする学生たち 野党共闘めざす長野の動き〜「市民と政党のつどい」が開催される 1月24日、「野党は協力を!市民と政党の初春のつどい」が長野県松本市の松本商工会館で開かれ、約120名が集まった。今年夏の参議院選挙に向けて、今回から1人区となる長野県で安保法制反対を掲げた候補の当選を目指す動きが始まっている。現段階では、自民党、民主党、共産党が公認候補擁立を予定しているが、1月8日、安保法制に反対する野党統一候補の擁立をめざし県内の15の市民団体によって「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める信州市民連合」(信州市民連合)が結成された。この日は、信州市民連合の構成団体である「希望・長野ネット」の呼びかけで野党と市民による対話集会として開催され、野党からは民主党、共産党、社民党、緑の党が参加した。(1月24日取材・湯本雅典) 報告・動画(11分) 事実と証拠もねつ造する「竪川スラップ訴訟」〜2月2日に「最終弁論」 あなたが区役所に何かを要請・抗議しただけで、不当逮捕・起訴・4ヶ月も勾留され、刑 事裁判を強いられ「懲役1年・執行猶予3年」の有罪にされた挙句、その後に「職員をケガ させたから治療費を払え」と民事裁判まで起こされたらどうでしょうか。「そんな酷い事があるのか」と思うでしょう。しかし、あります。私がその被害者です。レイバーネットでも何度か書いていただいた「2・9竪川弾圧」は、東京都の江東区役所が2012年2月に「竪川河川敷公園」から野宿者を強制排除したことから始まっています。抗議した私は上記の刑事弾圧を受けました。ところが それで終わらず、判決直後の14年2月、私のもとに突然「不当逮捕時に江東区職員の首を絞めてケガをさせたため、約4万円の治療費を払え」という請求書が来ました。(当該・園良太) 続き *写真=11月の裁判でアピール 東京地検が悪徳経営者を起訴!〜違法な長時間労働とサービス残業野放し 固定残業代制度を悪用し違法な長時間労働をさせたとして、東京地検は昨年12月24日付で、森永乳業東京工場などの下請けの運送会社である多摩ミルクグループの「株式会社エイチ・ビー・エス」(東京都葛飾区)と同社の小島逸成(こじま・いつなり)取締役を労働基準法第32条違反の罪で起訴しました。東京地検などによると、同社らは時間外労働に関する協定(36協定)の限度を超えて長時間労働を行わせていたことなどです。同条違反は6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられることになっています。労働事件が送検されたり起訴されたりすること自体極めて珍しいことですが、それが今回は送検・起訴にまで至ったということは、それだけ同社の行為の悪質さを捜査当局が重く見たものと思われます。(東京東部労組・須田光照) 詳細 *写真=社前で「労働基準法を守れ!」と声あげる(2015年12月1日) 「より容易な解雇」を許さない!〜韓国民主労総が無期限ゼネスト突入 「2016年1月25日正午を期して 無期限ゼネストに突入する」。民主労総が1月23日、ソウル市庁広場で「労働改悪法案阻止、政府指針粉砕民主労総ゼネスト宣言大会」を開いた(写真)。民主労総の組合員約5千人は、政府が22日に発表したやさしい解雇と就業規則改悪のための指針をゼネストなどの闘争で粉砕すると宣言した。民主労総のチェ・ジョンジン委員長権限代行は 「朴槿恵(パク・クネ)政権は簡単に就業規則を変え、 成果年俸制を導入し、社長が自由に解雇するという意図を込めた指針を発表した。これは殺人行為だ」と糾弾した。チェ・ジョンジン権限代行は「朴槿恵政権とセヌリ党はまず派遣法を処理してくれと言い、財閥の請願を聞き入れようとしている。民衆総決起に参加した労働者を拘束して全教組をなくそうとしている」と批判した。(「労働と世界」より) 全文・続報(1/25)・続報(1/28) 「基地はいらない」が沖縄の民意〜「辺野古の海を埋め立てるな!緊急デモ」に650人 1月24日宜野湾市の市長選投票日。「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」は、東京・新宿で「辺野古の海を埋め立てるな!緊急デモ」を行った。風は冷たいが快晴の日曜日、650人が新宿アルタ前に集まり、街ゆく人たちに、ジュゴンの暮らす辺野古の海を守れ! 美しい珊瑚の生息する貴重な宝の海を埋め立てるな! 沖縄県の民意を無視するな!と、訴えた。 埋め立て工事を進める大成建設本社前では拳を振り上げ怒りをぶつけた。宜野湾市の市長選は負けた。辺野古移設にふれない争点ぼかしの佐喜真選挙。それでも6千票近い差とはいえ、宜野湾市の2万2千に近い人たちが志村候補に投票し、普天間にも辺野古にも基地はもう要らないとの意志を示した。これか沖縄県民の本音ではないか。(shinya) 写真報告・「アリの一言」 世界にひろがる「レイバーネット川柳」〜ドイツ人「独狼」さんからの手紙 昨年のレイバーフェスタ2015の川柳募集に、ドイツから「独狼」(マーティン・トーマス)さんが投句してくれました。「黙れ!征け!撃て!死ね!腐れ!安保法」の句が佳作に、「戦争が議会の奥に立つてゐた」が入選しました。そのマーティンさんの手紙(11月20日付)が、鶴彬(つるあきら)のふるさと・石川県かほく市の「鶴彬を顕彰する会」の鶴彬通信「はばたき」(1月15日号)に掲載されていましたので、少しご紹介します。マーティンさんは、ライプチヒ大学の日本語科の学生で、鶴彬の翻訳・研究をしています。はじめは、戦前の反戦俳句に興味をもっていましたが、鶴彬に出会い、その「抵抗のレベル」に驚き、研究にとりくむようになったそうです。「顕彰する会」とのつながりは、鶴彬の映画と演劇のDVDを彼が注文したことから始まりましたが、レイバーネット川柳班についても手紙に書いてありました。(佐々木有美) 続き *写真=「はばたき」1月15日号の記事 シングルマザーが働ける職場を!〜イオンの子会社「クレアーズ日本」育児・ハラスメント裁判 アクセサリーの輸入・販売を行う、株式会社クレアーズ日本(イオンの100%子会社)で、19年間にわたって誠実に勤務してきた組合員が、出産後、2人の幼い子どもを育てながら就労中の2014年5月からわずか1年の間に3回にわたって育児・ハラスメントとしての降格処分を受け、年俸が568万円から約半額の304万円に減額されました。現在裁判中。組合員は、提訴について、「女性が9割を占める会社で、一人でも多くの従業員が結婚、出産、育児をしながらも働き続ける会社になってもらいたいという切なる思いからです。私たちの暮らすこの社会が、働く女性の子育てを応援し、健全に存続してほしいと心から願っています。」と訴えました。(プレカリアートユニオン・清水直子) 詳細 *写真=当該女性(中央)と弁護団 「イヤな時代をどう押し返すか」〜市民連合シンポジウムに1300人 1月23日、東京北区で「2016年をどう戦い抜くか」が開催された。主催は、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合。会場となった、北とぴあ・さくらホールは、1300人の参加者で満杯となった。夏の参議院選挙まで半年を切った中、全国で野党共闘は思うようにすすんでいない。その原因はどこにあるのか。パネルディスカッション「イヤな時代をどう押し返すか」では、その課題を民衆の側の問題としてとらえ、討論した。登壇したのは、映画監督・森達也さん、憲法学者・青井美帆さん、政治学者・三浦まりさん、SEALDs・諏訪原建さん。モデレーターの山口二郎さんは、「安倍政権は、今結構ピンチだ。大臣の金の問題、沖縄の選挙、経済など、必ずほころびがくる。私たちは決して悲観する必要はない。動きましょう。動くことで政治は変わる」と最後を締めた。(湯本雅典) 報告・動画(5分41秒)・渡部通信・発言要旨(杉原) ゲスの極み甘吏大臣の極秘オフレコ会見〜牧子嘉丸のショート・ワールド 記者―今回の週刊春秋の報道について、記憶がはっきりしないというのはどの点なんですか。甘吏―会社の一行と大臣室で面会したことは覚えているが、何をどう話したかは記憶を精査してみないと分からんと言ってるんだ。記者―じゃ50万円を受け取ったという事実はないんですか。甘吏―いや、そこがあいまいなんだよ。実際、50万円ぐらいのカネを受け取ったかどうかなんて、いちいち覚えてないよ。それに誰が50万だったか、100万だったか、そこがはっきりしないんだよ。記者―大臣!それってヤバクないですか。甘吏―だからオフレコって言ってるんじゃないか。だいたい、人に何か口を利いてもらおうというのに、手ぶらで来るような奴とボクは会わないよ。(作・牧子嘉丸) 続き 寒さに負けず180回目の抗議〜1.22 再稼働反対!金曜行動レポート 1月22日、反原発の金曜抗議行動に出かけた。夜が深まるにつれて冷たい風が吹き荒れた。最初に国会正門前に行くと、すでに行列ができて人々はスピーチをはじめていた。そのなかで「古時計」の替え歌をうたう男性がいた。「♫ 大きなリスクの古原発 放射能がもれた〜」。いつもみかける共産党の藤野保史衆院議員は「安倍首相は施政方針演説で一回も原発という言葉を使わなかった。こんなことがあっていいのか!」と訴えていた。そのあと若い山添拓弁護士(写真)がスピーチした。かれは福島の川俣で、長い避難生活でうつ病にかかり帰宅した翌朝に焼身自殺をした主婦の話をした。(木下昌明) 続き・動画(7分半) 和解協議決裂、争議行動再開!〜「アリさんマークの引越社」問題 昨年のブラック企業大賞のウェブ投票賞とアリ得ないで賞をダブル受賞したブラック企業、ヘイト企業であるアリさんマークの引越社と、不当労働行為救済申立を行った東京都労働委員会で和解交渉を行っている間、争議行動を控えていましたが、1月19日、話にならない状態で和解協議が決裂しました。アリさんマークの引越社は、組合員Aさんの懲戒解雇は撤回したものの、「追い出し部屋」であるシュレッダー業務に従事させたまま、正式な謝罪もせず、名誉回復措置もとらず、都労委の和解協議のなかで対応するとしてきました。 さっそく、抗議行動を再開しました。これまでを大きく上回る行動で繁忙期に決定的な影響を与え、組合員に違法な手出し(不当労働行為)をしたらどうなるかを理解させます。会社の悪事も積極的に暴き、取引先への働きかけを強め、集団訴訟も拡大させながら、引き続き解決を迫っていきます。(清水直子) 続き・ボイコットキャンペーン *写真=争議行動を再開したAさん 寒風の中 国会前総がかり行動に5800人〜進まぬ「野党共闘」に批判も 1月19日、国会前で開催された「私たちはあきらめない!戦争法を廃止へ!安倍内閣は退陣を1・19総がかり行動」に5800人が集まった。寒さが厳しい中、前回の1月4日より多くの人たちが国会前に集まった。野党も安保法制に反対する民主党、生活の党と山本太郎となかまたち、社民党、共産党、維新の党から国会議員が参加し、こぞって参議院選挙に向け自公政権を少数派にしようと決意を述べた。しかし事態は甘くないことを「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」の高田健さんは強調した。「参議院選挙まであと半年を切ったのにもかかわらず野党共闘はすすんでいないのです」「私たちは、共闘ができませんでしたというわけにはいかないのです」「野党をさらに激励し、共闘をおしあげましょう」と力強く語った。(湯本雅典) 報告・動画(4分半)・渡部通信・写真(shinya)・総がかりHP 超党派の市民でチャレンジ!〜八王子市長選に五十嵐仁さん立候補 7月の参議院選に影響を与えると注目されている市長選が、宜野湾市・八王子市・岩国市で始まっている。宜野湾市と八王子市は1月24日が投開票日だ。その八王子市の市長選に市民候補で出馬したのが五十嵐仁さん(写真右)である。レイバーネットTVでは、2014年9月に五十嵐仁さんを呼んで「イガジン、安倍『改造内閣』を斬る!」を放送するなど、2度にわたって出演してもらった。そのご縁もあり、さっそく推薦母体である「平和・くらし・環境 八王子市民プロジェクト」にお話を伺った。なお告示第一日目の1月17日には、憲法学者で慶應義塾大学名誉教授の小林節氏(写真左)、元日弁連会長の宇都宮健児氏はじめ、野党各党の議員らが応援に駆け付けた。(M.K) 報告・いがらし仁HP・動画(第一声演説) 戦争犯罪に目をつむるな!少女像守る若者たち〜ソウルデモ報告 1月16日(土)、午後3時からソウルの光化門・清渓川広場の近くで日本軍「慰安婦」問題の集会があると聞き、行ってみました。2時頃到着したのですが、若い人たちが集まって何かやっていました。聞くと、中・高校生たちの集会だとか。毎週土曜日午後1時から行っているとのこと。正面には「国定教科書ではぜ〜ったいに習うことができない本当の歴史の話 市民・学生が共に行う 街頭歴史講座」と書いてありました。日本大使館前の平和の碑(少女像)までデモ行進をおこなうということで、デコレーションもしっかり準備していました。テーマごとに4つに分かれていて、「国定教科書反対」「青少年選挙権要求」「セウォル号惨事真相究明」「韓日協約破棄」でした。まだあどけない顔をした高校生たちの真剣さに驚かされました。(尾澤邦子) 続き *写真=少女像前の集会( 継続は力「さよなら原発市民デモ」〜東上線沿線で草の根デモ 1月17日(日)午後、隔月で行われる「脱原発デモ」が2箇所で行われた。どちらも30〜40人の少人数だが、中止もなく継続して8回目になった。ひとつは「第8回さよなら原発パレード・あさか」。もうひとつは「第8回 さよなら原発 志木ウォーキング」だ。戦争法反対やレイシストカウンターや地方選挙活動が行われるなか、どちらのデモにも、地元市民以外に東上線沿線住民などがかけつけた。デモ出発前の集会では参加者が思いのたけをそれぞれ語り、またジョニーHが歌で盛り上げた。東上線沿線では、このような脱原発デモが川越はじめ新座(志木駅)・東松山などが隔月で継続的に行われてきて、市民から理解されている。(J.H.) 報告 「大甘行政処分」国交省の責任は大きい〜長野バス事故の原因とその背景 長野県・碓氷バイパスで起きたスキーツアーバス事故は、若者を中心に14人が死亡する惨事となった。自然災害などバス 事業者の責任でない事故を除けば、1985年1月の犀川スキーバス事故(死者25人)以来の悲劇だ。未来ある若者の犠牲が日本社会に与えた損失は計り知れ ないほど大きい。ツアーを企画した旅行会社「キースツアー」と運行を請け負ったバス会社「イーエスピー」社のずさんな管理体制については、メディアで報道されているとおりだろう。キースツアーに関していえば、事故前から利用者のインターネット上での評価もさんざんだ。バス以外にも、同社が手配したホテルについて「部屋にバスタオルや歯ブラシすらない」「ホテルというより合宿所」「怒りを通り越し、もはやネタとしか思えない」などという手厳しい評価が並ぶ。「安かろう悪かろう」の典型例と言ってよい。(安全問題研究会・黒鉄好) 続き 「東京オリンピック教育」の怖い中身〜戦時下と似てきた「挙国一致」 1月14日の東京都教育委員会定例会では、「東京オリンピック教育」の内容と取り組みについての報告があった。オリンピック教育が掲げる、「子どもを通じて家庭・地域を巻き込む」、「ボランティア活動」への参加(強制)、「日本人としての誇り」、これらは挙国一致の戦時下国民総動員体制づくりではないか。70〜80年前と同じではないか。「教え子を戦場に送る」教育の具体化だ。こうしたことは、人々に気づかれないうちに、静かに進行するのだ。黙っていてはいけない、声をあげなくては。なのに、教育委員の誰一人、それを感じ取った様子はなかった。今、教職員組合の組織率は低いけれど、各教組にはこの問題を取り上げ動いてほしいと思う。(根津公子の都教委傍聴記) 傍聴報告 *写真右=都教委傍聴に臨む筆者 「叫びたくてきている」〜1.15 再稼働反対!金曜行動レポート 1月15日(金)官邸前の反原発抗議に参加した。冷えこみは一段と厳しくなっていた。官邸前では、顔見知りのドラムを叩く人々、コールする人、プラカードを掲げる人々ら主要メンバーが「原発再稼働反対」「安倍はやめろ」のコールをしていた。坂道で一人で大声を出している男の人がいた。話をきくと「叫びたくてきている」と答えた。国会正門前にいく途中で福島原発から1.5キロしか離れていない双葉町に住んでいた亀屋幸子さんに出会った。彼女はいまや金曜日の“顔”になっている。亀屋さんを初めて見かけたのは、何年か前のテントひろばだった。そこでわたしのインタビューで彼女は家を失った者の悲しみを訴えていた。小熊英二監督の『首相官邸の前で』というドキュメントに出演して、至る所で堂々とスピーチをするようになった。(木下昌明) 報告・動画(6分41秒) *写真撮影=shinya なぜ福島だけが20ミリシーベルトなのか!〜南相馬住民の基準撤回訴訟 1月13日、南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟の第2回口頭弁論が開催された。東京地裁には、福島県南相馬市から原告20名が上京した。この裁判は、2015年4月と6月に、年20ミリシーベルトを基準とした特定避難勧奨地点の解除は違法だとして福島県南相馬市の住民206世帯808人が、国を相手取り、解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴した裁判である。国は、この訴えに対して「特定避難勧奨地点の解除は、合理的基準に基づいている」つまり、20ミリシーベルト基準は正しいという主張をし反論した。その主張に、原告たちは「なぜ福島県だけが20ミリシーベルト基準なのか」と怒りをあらわにしていた。(湯本雅典) 続き・動画(3分半) 「未来ある子らに遺すな核のゴミ」巨大横断幕を設置〜川内テント通信 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。昨年は台風直撃でテントが壊滅的打撃を被るなどいろいろありましたが、写真の通り立派に再建することが出来ました。これもひとえに皆様方のご助力の賜物とメンバー一同、心より感謝申し上げます。この正月9日には地元川内の方々、鹿児島や水俣、福岡などから駆けつけてくださった方々、テントメンバー合わせて30名ほどの賑やかな新年会を持ちました。新年会の目玉は二つ、一つは幅25メートルの巨大な横幕をテント前に設置し、新たな闘いの目標ををメッセージとして掲げることでした。文面は「未来ある子らに遺すな核のゴミ 原発廃炉は天の声」というものです。(川内テント通信) 続き テントひろばで賑やかに「新春テント寄席」〜緊迫した状況の中で 1月10日午後、経産省のお膝元「テントひろば」に着くと、すでに20人くらいの人が集まっていた。ちらほら知った顔も見える。その中心には、青の着物に鈍色の袴を着こなした粋な男性、森久織の「南京玉すだれ」がはじまるところだった。「アさて、アさて、アさて、さて、さて、さて、さては 南京玉すだれ チョイと 伸ばせば、浦島太郎さんの、魚(うお)釣り竿に チョイと 似たり。浦島太郎さんの、魚(うお)釣り竿が お目に 止まれば おなぐさみ……」とのお囃子が響く。テント入口には門松が飾られていた。国との裁判で、テントは昨年10月東京高裁判決で「立ち退き」を命じられている。現在最高裁にかかっているが、いつ撤去の強制代執行が行われてもおかしくない状態だ。そうした緊迫した状況の中で、神田香織主宰の「講談サロン香織倶楽部」有志による「新春テント寄席」が賑やかに行われた。(笠原眞弓) 報告 *写真=shinya DVD『民主主義ってこれだ!〜2015年夏・戦争法案ドキュメント』の活用を 2015年は安倍政権の「戦争法案」反対運動の年になった。8月30日には、怒りの市民12万人が国会正門前を埋め尽くして声を上げた。あらゆる層が立ち上がったこのたたかい。膨大の記録からビデオプレスは30分のドキュメントのまとめた。収録は6月18日の国会前集会(瀬戸内寂聴、渾身の訴え)から、強行採決の9月19日までを中心に、「総がかり行動」「シールズ」「高校生」「学生ハンスト」「NHKデモ」「公明党デモ」「横浜公聴会」などのハイライトシーンを網羅している。また元教員の根津公子さんと教え子のシールズ・和香子さんの感動的な出会いも収録している。「戦争法」反対の集会・学習会などに最適です。御活用ください。なおこの作品は「レイバーフェスタ2015」で『鉄柵をこえて』として初上映して大好評だった。今回、若干再編集しタイトルも改題した。33分・3000円。(ビデオプレス) 詳細・申込み先 原子力ムラのデタラメ判決!〜「高浜・大飯原発再稼働差止め裁判」報告集会 高浜原発の再稼働停止の仮処分が先月福井地裁判決で取り消された問題。1月9日、「キャンパスプラザ京都」で報告集会があった。正式タイトルは「福井地裁『高浜原発差止め仮処分異議審、大飯原発差止め仮処分裁判』全関西報告集会」。参加者210名+スタッフで会場は満杯。前半は鹿島啓一弁護士(写真)による異議審の内容説明と分析。淡々とした語り口ではあったが、いかにこの裁判がデタラメであるかが如実に示された報告になっていた。報告会の後半は「再稼働阻止、原発全廃をこう闘う」のテーマでの討論集会で、公募に応じた8名から熱のこもった発言があった。原子力ムラは手段を選ばない。今回の判決による危機感をバネとして、ますます反対運動に力がこもる集会となった。(正木斗周) 報告 根っこはひとつ!〜「原発再稼動・沖縄新基地建設・武器輸出」反対の声上げる 1月8日(金)夜、国会周辺では「アベ政治」を糾弾する三つの行動があった。一つは、今年初めての「再稼動反対!首相官邸前抗議」金曜行動。昨年12月24日、福井地裁は高浜原発「運転差し止め」を取り消した。なにがなんでも再稼動させようと、裁判長の首をすげ替えての暴挙だ。また九電は昨年暮れ、昨年8月に再稼動した川内原発の免震棟新設を撤回した。審査に通り、再稼動すればこれだ。福島から何も学ぼうとしない人の命・安全よりもコストの無責任隠蔽体質。即再稼動を中止すべきだ。参加者は怒りの声を上げた。二つ目は衆議院第二議員会館前。この日福岡高裁那覇支部で、石井国土交通相が翁長県知事に起こした「辺野古埋め立て承認の取り消し」を違法とする代執行訴訟の第2回口頭弁論があった。(shinya) 続き 「北朝鮮の核実験」と戦争法制〜「軍事ブロックの強化」でいいのか 北朝鮮の核実験(6日)は、言語道断、強く非難されるべきです。同時に重要なのは、この事態に対し、日本は、私たちは、何をすべきかです。安倍首相は早々に「独自制裁」を含め「断固たる措置」をとると強硬姿勢を見せました。大手メディアも一様にそれに呼応するように、「国際包囲網の強化・再構築」を主張しています。それでいいのでしょうか。第1に確認する必要があるのは、「核抑止力」論の誤りです。金正恩・第1書記が「核保有国の仲間入り」をアメリカや中国などに対する「外交手段」にしようとしているのは、「核抑止力」論の妄想にはまり込んでいるからにほかなりません。これに対し、「核武装は無謀な体制の維持に何ら役立たない。むしろ破滅へと導く逆効果しか生まない」(7日付朝日新聞社説)という指摘はその通りです。しかし重要なのは、この指摘は北朝鮮にだけ該当するものではないということです。(「アリの一言」) 続き・「市議会決議反対の理由」(戸田ひさよし)・「参院決議棄権の理由」(山本太郎)・「制裁ではなく対話を」(安田幸弘) 被害者ハルモニの声を聞け!〜世界一斉に「日韓合意」反対アクション 韓国挺身隊問題対策協議会の緊急呼びかけにこたえて、1月6日東京でも外務省前や官邸前で、「日韓合意」反対アクションが行われた。この日は24年前に始まった「水曜デモ」の1212回目の日で、ソウルをはじめ8ヶ国25都市で連帯行動が取り組まれた。官邸前では韓国の民衆歌「岩のように」の歌声から始まった。ジャーナリストの山口正紀さんは「今回の合意内容は謝罪とは言えない。メディアが一歩前進と評価しているのにもあきれた。ハルモニが求めてきたのは法的責任とそれに基づく賠償。オスプレイ一機に何百億円を使う政府がたった10億円でこの問題にケリをつけ、少女像を撤去させようとしている。安倍が本当に謝罪する気なら、いままでの“慰安婦なかったような発言”を撤回し、ハルモニに直接会って謝罪すべきだ」と怒りのスピーチを行った。急な呼びかけにも関わらず約100人の市民が集まり、「被害者ハルモニの声を聞け!」などのプラカードを掲げた。(M) 官邸前の報告・外務省前の報告・動画(官邸前)・動画(外務省前)・挺対協の声明 アベにNO!野党共闘へ〜新春大街頭宣伝に5000人 1月5日東京、JR新宿駅西口で行われた「アベにNO! 野党共闘へ 1・5新春大街頭宣伝」に5000人が参加し、駅前は参加者で埋め尽くされた。主催は、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(以下「市民連合」)。「市民連合」は、昨年12月、今年夏の参議院選挙での野党共闘の実現を求め結成された。参議院選挙・野党共闘第1号となった熊本から参加した「安保関連法に反対するパパ・ママの会 熊本」の瀧本知加さん(写真)は、野党統一候補擁立を実現させた取り組みの報告を行った。瀧本さんは、「熊本には水俣病など権力の横暴に対して闘ってきた歴史があります。そこに東日本大震災から避難してきた人たちの運動が重なって、これまでにない運動が生まれました」と語った。(湯本雅典) 続き・動画(3分)・田中龍作ジャーナル 安倍政治を許さない!〜国会開会日に3つのグループが声上げる 1月4日、国会前は「安倍政治を許さない」の声が広がった。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の国会前行動は12時から始まり、3800人が集まった。昨年強行採決された「戦争法」を実施させない新春の取り組みが始まった。実行委員の高田健さんは、「正月からこんなに集まったことはない」と報告。また高田さんは、「産経新聞によると昨年の戦争法反対に参加したかった人は、人口の20%、つまり2000万人」いたことから、2000万人署名の現実的な可能性を訴えた。その後官邸前では、「戦後70年ミニシンポ実行委員会」がよびかけた12月28日日韓「合意」に抗議する集会がもたれた。集会には韓国の「挺身隊問題対策協議会」から連帯するアピールがよせられた。またフォーラム4賛同者の会は、「自民党議員はあやつり人形はやめよう」と呼びかけていた。(湯本雅典) 写真速報・動画(3分)・渡部通信・shinyaの写真報告 *写真=「総がかり」集会に参加した国会議員たち 被曝から子どもを守りたい〜「チェルノブイリへのかけはし」野呂美加さん 怒っている。笑っているように見えて、野呂美加さん(52/写真)は被曝の現実に怒っている。札幌市のNPO法人「チェルノブイリへのかけはし」代表として保養活動に取り組んできた野呂さんにとって、子どもたちの危うい未来に、いてもたってもいられない気持ちなのだろう。2015年12月6日、北九州市小倉北区の男女共同参画センター・ムーブで開かれた講演会は、女性を中心に熱心に耳を傾ける姿が目立った。野呂さんは、チェルノブイリ原発事故で被災したベラルーシ共和国の子どもたちを日本に転地療養させる活動を1992年から始め、これまでに648人を招待した。併せて被災地への救援も進め、「かけはし」は2005年度の国際交流基金地球市民賞を受賞するに至る。しかし2011年、東京電力福島第1原発事故によって活動は変容を余儀なくされた。日本の子どもたちの健康回復を考えなければならなくなったのだ。(林田英明) 続き 埴谷雄高「裂け目の発見」〜松本昌次のいま、読みつぎたいもの 「裂け目の発見」は、埴谷さんへのインタビューをまとめたもので、PR誌「未来」の1968年7月号に掲載しました。「文学的小伝」と傍題にあるように、これは、作家として出発する迄の社会的・個人的裂け目=体験を語ったものです。埴谷さんにとっての第一の裂け目の発見は、生まれ育った植民地台湾での幼少年時代にあります。わずか10万人ぐらいしかいなかった日本人が、800万人の本島人に対し、政治的支配者としてどんなに横暴の限りをつくしたか。買物をすると値切りに値切って自分のつけた値段の金しか払わない。人力車にのると車夫の頭を後ろから蹴って、右に行け左に行けと言う。こういうふとした日常的光景を見ることで、威張り腐る日本人への嫌悪感と、屈辱に耐えて生きる人たちへの思いに、埴谷さんは、幼ない心を二つに引き裂かれたのです。(松本昌次のいま、読みつぎたいもの) 全文 *写真=埴谷雄高(はにやゆたか)氏 揺らぐフランス共和国の価値観〜テロ対策の名のもとに 11月13日の同時テロ、非常事態宣言の発令と延長、12月の地域圏選挙での国民戦線のさらなる躍進・・・1月の連続テロで始まった2015年フランスの晩秋と暮れは、重大で剣呑な出来事がつづいた。11月末からのCOP21(気候変動枠組条約第21回提携国会議)関連の市民団体の催しが終わり、少し落ち着いて一連の出来事について書こうとしていたクリスマス直前に、再び衝撃的なことが起きた。2016年2月から議会にかけられる「非常事態宣言」に関する憲法改正案に、予測に反して、二重国籍者がテロ行為などで有罪になった場合の国籍剥奪が盛り込まれたのだ。こうした措置は国民戦線など極右が主張してきたもので、サルコジ前大統領が2010年7月に行った演説にも含まれていた。左派の議員や市民はもとより、当時はオランド自身もサルコジの提案には断固反対だった。(飛幡祐規 パリの窓から) 続き 以前のトップページへのリンクを表示:
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