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三一書房争議が13年越しの解決〜出版第一弾は『新装改訂 原発被曝列島』 三一書房争議は、8月11日、免責的事業譲渡・解決金支払いなどを骨子とした裁判上の和解が成立、解決しました。1998年の第一次争議から数えると実に 13年越しの解決となります。この13年の間に三一書房の動産、不動産はことごとく売却され、ここ数年間は、会社に役員は出社せず、重版も新刊発行も、取引先への支払いも、組合員への賃金も不払いとなる状況が続きました。私たちは、1億2千万円を超える労働債権の支払いを求めることと同時に、三一の再建の方途を探る解決を求めていました。今回包括的和解を実現し、この8月から、三一書房の看板を背負って私たちが出版活動を行うことになりました。これからは、労働者、労働組合の立場から、この時代が求めている出版活動に取り組んでいきたいと考えています。出版第一弾は8月24日配本で樋口健二著『新装改訂 原発被曝列島』(写真)、第2弾は9月第2週発売予定の園良太著『ボクが東電前に立ったわけ』です。新たなスタートをする三一書房を、よろしくお願いいたします。(三一書房労組・小番伊佐夫) 報告 「子ども福島」情報センターを訪ねて〜市民の依頼受け放射線を測定 福島市にある「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(略称「子ども福島」)」の窓口となっている「情報センター」を訪ねた。「子ども福島」は5月1日に結成されて以降、「避難・疎開・保養セクション」「測定・除染セクション」「知識・普及セクション」「防護セクション」に分かれ活動をすすめてきた。情報センターには、連日訪問者、取材が訪れ、県内はもとより県外からも大きな注目を集めている。ここでは市民放射能測定所として、農作物の放射線量の市民の依頼を受けた測定もしている。そして測定結果を公表している。市民測定所理事の八巻隆一さん(写真)は、「数字をきちんと出すことによって、判断材料を持つ。『正しく怖がる』ことが必要だと思います」と語った。(湯本雅典・取材8月21日) 報告・動画(YouTube)・「子ども福島」HP JR不採用事件・横浜人活訴訟で一部勝訴〜賠償額ねぎった政治的判決 8月30日、東京高裁(前田裁判長)で、JR不採用事件・横浜人活訴訟の控訴審判決があった。判決は、2人の不採用理由の暴力事件がでっち上げだったことを認め、一審判決を変更。国労組合員(岡英男・松本繁崇)の主張を認める逆転勝訴だった。しかし、職場復帰はなく、賠償金額も一人770万円+年5分の利子(約1700万円)にとどまるもので、一部勝訴だった。「よかった。でも納得いかない」と、傍聴者は渋い顔だった。被告の国・鉄建運輸機構の富田弁護士は「上告する」と法廷の場で原告側に通告。被告側にとっては予想外の「敗訴」だった。報告集会で弁護団はこう解説した。「裁判官が一番悩んだのが、政治和解で2200万円で終わっている事件で、“億単位の金を払え”と言えるかどうかだった。それを言うと政治和解の構造がひっくり返ってしまう。だから、これはきわめて政治的判決だ」。(松原明) 報告 *写真=報告集会での岡英男さん(左)と松本繁崇さん(右) 映画「タケオ〜ダウン症ドラマーの物語」公開〜初日ライブ付きで大盛況 8月27日、ドキュメンタリー映画「タケオ〜ダウン症ドラマーの物語」(監督:常田高志)の公開が東京・ポレポレ東中野にて始まった。公開初日であるこの日は、映画の主人公である新倉壮朗さん(通称タケオ)とバンド「マライカ」のメンバー参加によるライブ付上映も開催され、大盛況となった。映画は、タケオの母が撮りためた幼少期の膨大なホームビデオと、アフリカンドラムの聖地・セネガルへの旅が交錯する構成となっている。アフリカ音楽ファンはもちろん、ダウン症など障害を持った子どもにどのように接すればいいのか、育児真っ只中の大人にもヒントを与えてくれる映画だ。ポレポレ東中野での上映は9月16日まで。横浜、大阪等でも順次公開予定。(T) 映画公式サイト・予告編・ポレポレ東中野・監督インタビュー(OurPlanet-TV) *写真=タケオ(初日のライブ) 名古屋ふれあいユニオン「脱原発」方針打ち出す 愛知県の個人加盟労組・名古屋ふれあいユニオンは8月27日に組合員全体会を開催し(写真)、9月19日(敬老の日)午後1時30分から白川公園で開催される「9.19さよなら原発 1000万人アクションinあいち」への参加や、大江健三郎ら文化人が呼びかける「脱原発1000万人署名」に取り組む方針を明らかにした。名古屋ふれあいユニオンはこれまでにも、7月30日に原発問題の公開学習会を開催し、組合員らの問題意識を高める活動を行なってきた。全体会でユニオンの運営委員会は組合員らを前に、「脱原発を目指す集会に参加し、みんなで声を上げよう! 9・19脱原発集会・1000万人署名にともにとりくもう!」などと呼びかけ、会場からは大きな拍手が沸き起こった。(酒井徹) 全文 『原発破壊』を読んで生まれた音楽〜どぅたっちで「小林直樹&ぼけまるライブ」 8月28日、東京・駒込のどぅたっちで「小林直樹&ぼけまるライブ」が行われ、立ち見の出る大盛況だった。観客は温かみあふれるヤジを飛ばし、歌に合わせて静かに踊った。40歳になったばかりの小林直樹さん(写真)は、福島原発が生まれた年に日立市で生まれた。マンション等の建築現場で給水菅の取り付けの作業労働をしながら、普段の思いをメッセージとするバラードを歌う。小林さんは、「今回の震災直後、私が働く建築現場では、送電されなくなり、建築資材は届かなくなり、仕事がストップとなり、自宅待機となった。同僚と喫茶店で日がな一日語りあう中、テレビからの無責任な震災情報による今後の生活への不安を話したら、これを読んでみろ、とある本を手渡された。その本が広河隆一の『原発破壊』でした。その本を読んでいるうちに、ふと、ある音が浮かんできたのです。(ジョニーH) 報告 ツイッターZAZAdesu(座座です)スタート〜ハシズムには負けないぞ 橋下知事の「君が代」強制・クビ切り条例に対抗して、運動が拡がっている。危機感をもつ教員たちは、ネットを駆使して若者を取り込んでいる橋下に負けずに、このたびツイッターを開設した。IDは「君が代不起立」を意味する「座座です」。教育の現場で本当に何が起きているのか、真実と生の声を発信したいという。以下、最近のつぶやき。「橋下徹知事は、自分を“民意”と言う。自分と違う考えを“民意に反する抵抗勢力”と言う。このまま放置する(認めておく)ならば、大阪(この国)から、市民の言葉・意思・判断は、奪われてしまいかねない」「国家に騙されたくない。国家の片棒を担ぎたくはない。だから、国歌を生徒に強制したくない。座ることは私にできるささやかな抵抗」。「ZAZAdesu」ではフォローを呼びかけている。 ZAZAのページ・大阪京橋で署名活動・東京新宿での署名活動 移動権の保障もとめて〜韓国の障害者グループ 路上を這ってデモ行進 8月25日午後2時、京畿道庁前で「京畿道障害者の移動権争奪のための決意大会」を開いた後、水原駅広場までデモ行進をして障害者移動権保障を要求した。デモ行進では連行者が続出した。午後4時、水原駅近くの道路で障害者十数人が車椅子からおりて道路を這ってデモ行進を始め(写真)、警察は参加者9人と市民1人を連行した。午後6時20分には横断幕押収に抗議する大学生1人を連行した。参加者と市民は現場で解放されたが、大学生は調査を受けた後、夜遅く解放された。この日の決意大会で、京畿障差連のイ・ヒョンスク常任代表は「移動権保障を要求して水原駅広場で45日間テントで座り込みをしているが、事実、移動権は十年前から要求してきた」とし「それでも移動権が保障されず、障害者は教育も受けられず、社会生活もできず、家に閉じこもって一生を暮らす」と糾弾した。(ホン・クォンホ記者) 全文 魂ゆさぶられるキム・ジンスクの言葉〜韓国「希望のバス」ドキュメント試写会 8月23日、大阪市内で、韓国ドキュメントの完成試写会と第4次「希望のバス」参加者の壮行会が行われました。主催は、なかまユニオン。会場のエルおおさかに20名ほどが駆けつけました(写真)。今回完成したのは、オ・ソヨン監督の『塩花の木々 希望のバスに乗る』(45分)。韓進重工業の整理解雇に反対し高空籠城を続けるキム・ジンスクさんと、彼女を支援する希望のバス運動を描いています。映像は、2011年1月6日以来籠城を続ける韓進重工業85号クレーンの操縦席内部を映し出し、内部や窓から見える景色、そして籠城している理由を彼女自身がモノローグで説明する場面から始まります。「私がここに上がって来た理由は、たった一つです。整理解雇の撤回!」「労働者は、なぜ負けるのか? それは、労働者の連帯が弱いからではないのか」。その号泣は、何度聞いても魂が揺さぶられます。(井手窪啓一) 報告・「希望のバス」関連記事・なかまユニオンHP・「日本からなかまユニオン」8/27韓国記事 「君が代」条例も橋下もいらない!〜大阪「秋の陣」いよいよスタート 8月22日、大阪府庁前に「『君が代』条例はいらない!」「橋下もいらない!」のシュプレヒコールが鳴り響いた。全国から結集した教育労働者の府庁包囲デモが、大阪の官庁街で行われたのである。参加者は、10本以上の組合旗を林立させ、宣伝カーの先導で、「君が代」強制条例反対!と書かれた大阪教育合同労組制作のうちわを掲げながら、府庁・府教委周辺をデモ行進した。約30分と短いデモだったが、「君が代」不起立者への免職処分を含む「教育基本条例案」「職員基本条例案」に反対する訴えが大阪の官庁街に鳴り響いた。この行動は、9月府議会に向けた大阪での街頭行動のトップを切るものとして、意気高く行われ、大阪「秋の陣」がいよいよスタートした。(大阪教育合同労働組合) 報告・教育合同労組HP 都労委命令を機に不当解雇撤回に踏み出せ!〜JAL争議で19万人の署名提出 8月16日、JAL不当解雇撤回国民共闘・原告団は政府への要請行動を行いました。要請行動では、今日までの取り組みで集約された「不当解雇撤回署名」を提出するとともに、不当労働行為を認定した都労委命令を機に、不当解雇撤回闘争の解決に向け、政府としてしかるべき対応をとるよう要請を行いました。要請団として、大黒、東海林支援共闘共同代表、津惠支援共闘事務局長、井上全労連事務局次長・支援共闘事務局、近村航空連議長、内田CCU委員長、三星JFU副委員長、山口原告団長、清田原告団事務局長が参加しました。JAL不当解雇撤回国民共闘・原告団は、争議の早期解決に向けて政府が積極的に動くよう、引き続き運動を進めます。(JALニュースより) 詳細・航空連HP・JAL支援共闘会議 *写真=総務省で署名提出する要請団 橋下のくしゃみファッショと聞こえくる〜レイバーネットTVが「あぶない橋下!川柳」大募集 レイバーネットTVでは、橋下知事の「君が代」解雇条例、職員リストラ条例で揺れる大阪現地から、9月23日(金)20時〜21時30分、教育特番をお送りします。ゲストはジャーナリストの山口正紀さんはじめ、大阪・東京の教員が多数出演し本音トークを展開します。その目玉企画として「あぶない橋下!川柳」を大募集します。ふるってご応募ください。支持率の高さをほこる橋下ですが、その危険な本当の姿は知られていません。川柳でズバリかれの本質を突いて、橋下批判の声を拡げていきましょう。選者は乱鬼龍氏。優秀句は、9/23の番組内で発表します。翌日の9月24日には「“君が代”強制大阪府条例はいらん!全国集会」が大阪・大東市で開催されます。(S) 募集詳細・ウェブ投稿サイト・9/24集会実行委員会HP・TV視聴サイト *写真=脱原発の川柳デモ 子どもたちの追及に若手官僚たじたじ〜除染・疎開で政府に要請 8月17日、衆議院第一議員会館多目的ホールで「子どもの声を政府に届けよう!」集会が開かれ、立ち見も出る超満員、大勢の取材メディアで、熱気あふれる会場の中、福島からバスでかけつけてきた4人の子どもたちは10名の政府官僚に対して、素直な気持ちをぶつけた。子どもたちから「除染の話は4月から出ていたのに、8月になっても何もしていないでしょ。最大限の努力なんて今頃言うけれど、今まで何をしていたのですか?」と追及され、若手政府官僚たちは「市町村や県や国や、いろいろと立場がありまして、お金が予算が・・・と言っても、皆さんには説明が難しいとおもいますが、とにかくいろいろとありまして・・」と答えた。話し合いを打ち切ろうとすると、子どもたちから「集団疎開について、まだ誰からも答えてもらっていません」と追及されると、10人が互いに顔を見合わせて回答するのを譲り合った挙句、全員が下を向いて黙ってしまった。(ジョニーH) 報告・動画(OurPlanet-TV) *写真=政府交渉後の記者会見 KDDI契約社員、退職拒否したら監視状態に〜シリーズ解雇理由6月分 ●KDDI××部、契約社員。契約期間途中で退職勧奨、自主退職を求められたが拒否。それ以来、朝から晩まで職制に囲まれ、監視状態。仕事は奪われ社内失業状態、みじめな姿を全従業員の前に晒される。●契約期間3年の契約社員。契約途中で、「年配者だから」という理由で、契約解除通告受ける。残り2年分の賃金を6ヵ月分しか払わないと会社。パワハラもひどい。●毎日13時間労働、この数カ月は一日も休みがない。休んでも月1日とか2日の状態が続き倒れた。心療内科に通いながら働いている。医師からの休職の診断書がでたとたんに、社長夫人が「体調わるいなら辞めればいい」とか「退職願い書いてもらって」と言う。仕方なく退職届けを提出したら退職日をかってに15日も早くさせられた。 全文 「犠牲を強いるシステム」ヤスクニも原発もいらない!〜キャンドル行動に450人 8月13日、東京・全電通会館で「平和の灯を!ヤスクニの闇へ」キャンドル行動が行われ、集会・デモと併せて450人が参加した。韓国・日本・沖縄・台湾の4地域代表によるシンポジウムでは、「3・11後の東アジア」をテーマに「原発とヤスクニ」が論じられた。韓国の韓洪九さんは、李明博政権が韓国の原発は安全として原発拡大にまい進していること、背後に核兵器確保の野望があることなどを指摘した。高橋哲哉さんは、「初めての議論だったが、4地域の意見が反原発で期せずして一致した。原発・ヤスクニは国家利益のために地域や人間に犠牲を強いるシステム。ここに希望はない。誰もが犠牲にならない社会システムを目指していこう」と語った。参加者は、右翼の嫌がらせに負けずに、キャンドルを手に「ヤスクニも原発もいらない」と夜の都心を行進した。(M) 報告 *写真=遺影をもって行進する靖国合祀反対の遺族 泊原発再開を許すな!〜原子力安全委員会のデタラメに傍聴席から怒号 昨日(8月11日)に行われた、緊急院内集会「泊原発3号機の本格運転再開を許さない!」終了後に傍聴した、内閣府・原子力安全委員会の様子の動画を、Our-Planet TV に持ち込んで昨晩、急遽アップして頂きました。このような「原子力安全・保安院+原子力安全委員会」=「偽りの二重チェック体制」の下での、泊原発3号機の本格運転再開は、断じて容認できません。そのデタラメぶりを多くの方に知って頂きたいです。拡散、反対要請、よろしくお願い致します。(西中誠一郎) 詳細・OurPlanet-TV動画 *写真=斑目委員長(動画より) 神戸で「君が代強制 大阪府条例はいらん!」の署名活動 8月9日、神戸の全国教育労働者交流集会に参加していたメンバー十数名が「君が代強制大阪府条例はいらん!」の署名活動をした。♪橋の下にファシスト 徹よ♪ の歌とともに、道行く人たちに「橋下徹府知事と維新の会の強圧政治を跳ね返そう」「教育現場への政治の不当介入を阻止しよう」と説いて回った(写真)。1時間たらずの行動だったが、42人分の「君が代」強制大阪府条例不成立要望の署名が集まった。しかも、その多くが、今は選挙権はないが、条例によって一番被害を受ける年代である中学生・高校生や20代の若者だった。今回はじめて署名活動をした参加者は「無視すると思っていたが、丁寧に話すと理解して署名してくれた」「若い人はよく聞いてくれた。これからもどんどん署名活動をしていきたい」と語った。(ジョニーH) 報告 「3・11後の東アジア」テーマにヤスクニキャンドル行動 今年の「平和の灯を!ヤスクニの闇へ」キャンドル行動は、8月13日東京・全電通会館で開催される。テーマは「3・11後の東アジア〜原発とヤスクニが強いる国家と犠牲」で、東アジアの4地域から代表が参加し、遺族証言・シンポジウム・コンサート、そしてキャンドル行進が行われる。パネリストは、高橋哲哉(日本)・韓洪九(韓国)・石原昌家(沖縄)・潘朝成(台湾)の四氏。「3・11の“人災”が“国難”化され、責任追及がいつの間にか宙に浮いて、鵺(ヌエ)のように権力が延命していく・・、そんな状況の根底にひそむヤスクニ。今年のキャンドル行動は、3・11後の日本の状況を東アジアの民衆の視座からとらえ返す場としていきたい」と主催者は呼びかけている。(M) 詳細・主催者HP 米国バークレーで「平和灯篭流し」〜10年目に500人が参加 全米唯一アフガン爆撃に反対決議をあげたカリフォルニア州バークレー市。2002年8月6日にはじまつた平和灯篭流しが早くも10年を迎え、今年も約500人を集めて行われた。写真は老若男女それぞれに平和へのメッセージを書いているところ。夕暮れとともに開会、三人の市議も参加し、広島・長崎市長のメッセージが日本人の参加者によって読み上げられ、アトラクションは琴の演奏。和太鼓の年、尺八の年もあったとか。いずれにしても特段のエネルギーをつかわないところがいかにもバークレー市らしいところ。今やこの取り組みは全米数都市に広がっていることにもビックリ。ともかく心温まる取り組みだつた。(マブイシネコープ・木村修) マブイシネコープHP 日本の近未来を考える手がかり〜映画「チェルノブイリ・ハート」 最近、幼い子をもつ母親たちが線量計で自宅や公園などの放射線量を測るようになった。東京都の線量は概ね0.05マイクロシーベルト台とされているが、先日、吉祥寺のレストランで線量計を借りて測ると0.13あった。風や場所によっては0.4になるという。毎日、低線量を被曝しているのだ。こうした状況下でマリアン・デレオ監督の「チェルノブイリ・ハート」が緊急公開される。映画は2003年アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞した作品を、日本向けに特別編集したもの。主な舞台は、チェルノブイリから200〜300キロ離れたベラルーシ共和国ミンスク市周辺の小児関係病院など。原発事故から16年後の02年時点で、子どもたちにどんな影響が出ているかをとらえている。これは楽しむためではなく、日本の近未来を考える手がかりとなる映画なのだ。(木下昌明) つづき・映画公式サイト われわれはふくろうではない〜韓国・ユソン企業労働者のたたかいは続く 「われわれはふくろうではないといいます。夜には眠りたいです」。夜には眠りたい? この人間の当たり前な声をあげた人々が、まるで破廉恥犯になったかのようです。自身の職場から追い出され、用役警備に殴られ、監獄に行き、食を断たなければならず。皆さんは機械のような世の中を望んでいるのですか? さもなくば人が人間らしく暮らせる世の中を望んでいるのですか? あるいは人間らしく生きる世の中を探したければ、少し耳を傾けるべき人々の叫びがあります。韓国自動車産業の「テロリスト」になってしまったユソン企業労働者の声です。「私たちの希望はちっぽけです。夜には家族と共に眠り、昼に働こうという、極めて平凡な要求でした」「深夜勤務をなくして、昼間連続二交代制に変えようと要求したのです」。(オ・ドヨプ/作家) 全文・ユソン記事一覧 *写真=ストを弾圧する警察隊(5月) DVD「子どもたちを放射能から守れ―福島のたたかい」を拡げてください 私の新作映画「子どもたちを放射能から守れ―福島のたたかい」(37分 16:9)のDVDのご紹介をします。3月11日の震災、12日、14日の福島第1原発の水素爆発、それは私たちにとって今まで経験したことのない、すべての人を窮地に陥れる「放射能災害」を引き起こしました。福島の子どもたちは、今でも外で満足に遊ぶことができず、屋外プールもできず、除染活動を独自に進める市町村が増えつつも、そこで出た放射性廃棄物の処理方法はほとんど何も決まっていません。毎時3.8マイクロシーベルト基準は今も生き続け、この高い数値を基準に子どもたちの生活が安全か否かが、今だにはかられています。この事態の危機を真っ先に察知したのは現地の親、そして教職員組合でした。この映画は3月以降の福島の親、教師の闘いを時間の流れを追いながらまとめたもので、7月23日レイバー映画祭で首都圏では初めて上映されました。私はこの映画の普及を通じ、いまだに危険な状況下に子どもたちが放置され続けている現実を全国に知らせたいと思っています。(湯本雅典) 全文・予告編 首都圏でチェルノブイリ並み高濃度汚染地域〜市民団体が発表 ジャーナリスト・木下黄太氏の呼びかけで集まった市民で構成された「放射能防御プロジェクト」による首都圏150箇所の土壌放射能測定結果が、8月8日の記者会見で公表されました。検査結果ですが、首都圏でもチェルノブイリ事故の際の「第3区域」(185,000〜555,000Bq/m2;希望者に移住の権利が与えられる)に相当する高濃度汚染地域が4カ所出ました。住民を避難させないが厳重に健康管理を行うべきとされる「第4区域」(37,000〜 185,000Bq/m2)相当は29もの場所に及んでいます。そして、最も衝撃的な検査結果が出たのが埼玉県三郷市です。ここは、原発事故の直後から既に空間線量がずば抜けて高い「ホットスポット」として知られていましたが、今回の検査では、なんと919,100Bq/m2という途方もない数値が出ました。これは、チェルノブイリ事故における「第2区域」(住民全員に避難勧告;550,000〜1,480,000Bq/m2)に相当します。(黒鉄好) 詳細・防御プロジェクトHP・首都圏土壌調査結果(pdf)・動画(OurPlanet-TV) *写真=発表された汚染マップ 「妥協せずとことん闘いたい」〜第5回中島富雄賞授賞式開かれる 「過労死をなくそう!龍基金」は8月7日、第5回中島富雄賞授賞式を東京・葛飾で開催し、長男の過労死を受けて大手企業トップの賠償責任を初めて認めさせた父親の吹上了(さとる)さん(写真左)と母親の隆子さん(右)を、今年の中島賞として表彰しました。128人の参加で会場は満員となりました。中島代表から表彰状を受け取った了さんは「まさか東証一部上場の大企業に入って大事な子どもを亡くすとは。妥協せずにとことんまで闘いたい。日本から過労死を絶対になくさないといけない」、隆子さんは「186センチ96キロの息子が一瞬にして亡くなった。同じ背格好の子を街で見かけると息子を思い出す。最高裁で係争中であるが、がんばって闘っていく」と受賞の言葉を述べました。(須田光照) 報告・写真(全体)・動画(UnionTube) 元気なフランスのサウンドデモ〜「あきらめないぞ!」映像到着 サウンドデモは若者の心を捉え、社会を変える力を拡げる。国家権力・支配層はそれを恐れて弾圧する。日本で不当逮捕が行われている最中、フランスのサウンドデモのホットな映像がやってきた。「オン・ラシャ・リアン あきらめないぞ!」である。日本語字幕をつけたのは、在日ボスニア人のひとたち。「オレが住んでるスラムから アンタの住んでる田舎のむらまで オレたちの現実は同じなんだ そこらじゅうで反乱が起こりそうだ 奴らはオレたちを分断した 奴らはうまくやっていた オレたちが連帯しないから 奴らは甘い汁を吸えたんだ でもオレたちは目覚める時がくる そしてまた奴らの首を落とすんだ だからあきらめない!」 映像(YouTube) 8・6 原発も核兵器もない世界へ〜ヒロシマでダイイン 東京銀座でデモ ヒロシマの写真(里見羊)・写真速報(銀座デモ)・デモ写真(労働組合日記)・動画(7分・ビデオプレス)・動画(15分・逮捕映像あり) *写真左(広島)・右(東京) 「素人の乱」原発やめろデモ!! 第四弾〜8/6 東電前・銀座で決行 8月6日は言わずと知れた広島の原爆の日。この日に「さすがに原発はもういらない!」という大きな声をあげてしまうのは超画期的な事態!! しかも、高円寺、渋谷、新宿に続いて、今度は銀座! 福島でとんでもない事故を起こしといて、まだ反省の色もない東京電力や、ドサクサまぎれに再稼働をもくろんでる九州電力はじめ、いまだに原発を守ろうとしている連中がたくさんいるエリア! 6日は銀座・有楽町に乗り込んで行っちゃいましょう!!!(「素人の乱」呼びかけより) 詳細HP 映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」公開〜原発事故に重なる広島の記憶 原爆映画は遠い昔のことだと関心も薄らいでいた。それが再び気になりはじめたのは、原発事故が原爆と重なって見えてきたせいだろうか。石田優子監督「はだしのゲンが見たヒロシマ」は、漫画『はだしのゲン』の作者、中沢啓治が6歳のとき被爆した体験を柱に生い立ちを語ったドキュメンタリーである。『はだしのゲン』は、これまで劇映画やアニメ化などでよく知られていたが、筆者はそれらを含め原作も読んだことがなかった。しかしこの映画で、自らの被爆を語る中沢の実感のこもった語り口に魅せられてしまった。そこで原作や劇映画、アニメを見たあとで再びこの映画を見た。これによって中沢の分身ともいうべき『ゲン』のドラマが、フィクションながらも中沢の体験そのものだとわかった。それでもなお、中沢自身による体験談のほうがずっとリアルで胸に迫ってきた。(木下昌明) つづき・公式サイト *映画は8/6より都内で公開 なぜ脱原発に熱心でなかったのか〜東京東部労組が「主張」を公表 東京東部労組は8月4日、「脱原発運動に関する主張」を公表した。率直な自己批判から労組のあり方を問題提起している。以下、「主張」から。「なぜ脱原発に熱心でなかったのか。第一に原発の危険性に対する根本的な無知があった。第二に経済成長のためには原発が必要との考え方に絡め取られていた。第三に都会の電力需要のために原発立地を押しつけられる過疎地や、日常的な点検作業で被ばくにさらされている労働者への想像力が欠けていた。第四に自分たちの職場の外にある社会全体の情勢を労働者の利益を守る立場から主体的に捉える観点が弱かった。他方で、全国各地で体を張って原発建設を阻止してきた住民運動や、電力会社で働きながら反原発労働運動に取り組んできた電産中国の闘いがあった。幾多の英雄的・先進的な歴史から我々は謙虚に学ばなければならない」 全文・感想(I) *写真=反原発集会に参加する東部労組 「避難の権利、知る権利」〜飛幡祐規 パリの窓から それまでの日常を根本から破壊され、命にかかわるかもしれない危険と不安に市民が脅かされるという点で、原発事故が引き起こした汚染は戦争と同じ非常事態だと思う。したがって、子どもと若い女性の疎開は、政策の優先事項に定められるべきだ。それがなされないのは、「非常事態」であることを東電も国も認めず、あたかも数か月で収束できるような希望的予測(「重大な原発事故は日本では絶対起きない」という希望的予測と同じ種類の信仰)に基づいて対策・措置を考えているからではないだろうか。これは、第二次大戦中に圧倒的大多数の日本軍の指導者や政治家がとった思考・行動様式を思わせる現実の否認だ。あるいは、国内外に事態の重大さがわからないよう情報を隠蔽し、利権を守るためには棄民もいとわないシニカルな判断なのだろうか?(飛幡祐規/たかはたゆうき) 全文 *写真=脱原発ポスター展より(作:万力物象堂・森原外羅子) アジアに原発はいらない!〜各国代表が東電前でアクション 8月2日午後、「アジアに原発はいらない! 原発震災も原発輸出も許さない! ノーニュークス・アジアフォーラム」の経済産業省・東京電力前アクションが行われた。参加したのは、アジア各国(台湾・韓国・タイ・インドネシア・フィリピン・インド)で環境問題や反原発運動を取り組んでいるメンバーたち約30人で、日本人も含め総勢約60人が抗議の声を上げた。前日、福島を訪問した各国の代表は、「政府が自国民を大切にしてないことを知って驚いた。東電は率先して放射能除染に取り組むべきだ」と異口同音にアピールした。また、東電に対して「海外への原発進出をしないこと」を強く申しいれた。(西中誠一郎) 写真速報 韓国: 絶望から希望へ〜韓進重工造船所のクレーン籠城闘争 7月30日、韓国各地から出発した「希望バス」の乗客たちが釜山に集まった。今回の希望バスは、6月11日-12日、7月9日-10日に続き3回目。韓進重工の不当な整理解雇に抗議して半年以上、韓進重工造船所のクレーンで籠城を続けている女性労働活動家キム・ジンスク氏のたたかいは、李明博政権下で韓国の人々が置かれている絶望的な状況を突破する「希望」の象徴だ。希望バスは、彼女の孤独なたたかいに連帯し、労働者の希望を実現するという意味を持つ。今回も1万人以上集まった労働者、市民、学生、宗教家、学者、芸術家、音楽家など多彩なバスの「乗客」たちは、会社や警察、右翼の妨害を撥ね除け、夜を徹して集会や文化公演、宗教行事、パフォーマンスなどを繰り広げ、希望の週末を分かち合った。(安田幸弘) 解説記事 *写真=籠城が続く韓進重工造船所のクレーン(6月の第一次バス) 原発なくても大丈夫!〜歌と踊りとサウンドでパレード 7月31日、東京ウィメンズブラザホールで「未来に輝け上関・祝島 原発なくても大丈夫!」トーク&ライブが行われ、400人が集った。トークゲストは氏本長一・鎌中ひとみ・菅波完・大沢ゆたか、ライブゲストは内田ボブと梶原徹也&ノブトウマサザネで、『ヤポネシア・フリーウェイ』の熱唱で会場を盛り上げた。終了後、会場前から表参道・原宿・代々木公園のコースで、パレードが行われた。第2チームはジョニーHらが先導する「アジア太平洋資料センター&PARC自由学校野菜デモ部」グループで、雨上がりの街を、歌と踊りとサウンドとともに元気にシュプレヒコールをした。また、「制服向上委員会」のメンバーのうち3人(写真)も参加していて、新曲『ダッ! ダッ! 脱・原発の歌』をアカペラで披露した。(ジョニーH) 報告・動画1(YouTube)・動画2(YouTube)・動画3(ユースト録画)・9.11全国アクションの呼びかけ 非人間的・奴隷扱いの日々〜「職場のいじめ」相談メール5月分紹介 2011年5月にNPO法人労働相談センターと東部労組に寄せられた「職場のいじめ」相談メールのまとめを報告します。1、職場の会議で、幼い時から肌が色黒で悩んでいる私の前で「この職場は色白で綺麗な子が多いわね〜。そうじゃない人もいるけど」と上司が言った。とても傷ついている。2、サービス残業と休日労働を断ったら、社長から「彼女と同居しているからだ。別れろ。俺が代わりに手紙を書いてやる」と圧力をかけられている。3、社長の罵声・嘘発言・責任転嫁の所業等々、非人間的な行動の連日です。奴隷扱いされている社員は他にもいます。度重なる嘘に退職の意思を伝えたら、「退職は2ヵ月前に通告するとの誓約書を守れ」と言われた。あと2ヵ月もここで働くのは耐えられない。(東部労組・菅野) 全文 *写真=「労働相談センター」入口 以前のトップページへのリンクを表示:
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