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石垣島住民投票当事者訴訟、控訴審はじまる〜「我がこととして考えて」(原告)
9月28日、福岡高裁那覇支部(沖縄県那覇市内)で、石垣島住民投票当事者訴訟控訴審が始まった。この裁判は、石垣島平得大俣(ひらえおおまた)に建設された陸上自衛隊ミサイル基地(石垣駐屯地)について、2018年に石垣市自治基本条例にある有権者の4分の1以上の住民投票条例制定要求署名を集めたにもかかわらず実施をしなかった石垣市に対して石垣市民がおこした裁判である。うち一つ目の石垣市長には住民投票実施義務があるとした「義務付け訴訟」は、不当にも最高裁上告棄却(2021年8月)、今回は二つ目の石垣市民に住民投票に投票する権利があることを確認する「当事者訴訟」の控訴審である。午後3時、開廷と同時に妙な空気感があった。一審から当然変わった新しい裁判官が、原告代理人にしきりに尋ねるシーンがあった。そのことを大井弁護団長は、「初回結審の多い福岡高裁那覇支部なのでその可能性もあった」と述べている。(湯本雅典)続き動画1動画2

レイバーネットTV速報:日韓労働者連帯の深さを実感〜尾澤孝司事件を特集
9月27日の「レイバーネットTV190号」は、<話し合いを求めることは罪なのか?−尾澤孝司事件「9.11判決」を考える>をお送りしました。番組では、上野真裕弁護士を中心に、2023年9月11日の「罰金40万円・有罪判決」の不当性をさまざまな角度から明らかにしました。こうしたデタラメな労働運動弾圧の手口は、関西生コン弾圧事件と同じもので、戦争に向かう時代の危機の表れでもありました。番組では、韓国サンケン労組のキムウニョンさん(写真)が、ソウルからオンラインで出演しました。キムウニョンさんは「尾澤孝司さんはお父さん、お兄さんのような存在で、家族と思っている。強い信頼をもっている。だからコロナ下で遠征闘争ができない中でもここまで闘えたし、成果を上げた」と。孝司さんも「韓国サンケン労組のたたかいに学び教えられた。あきらめない精神がすごい」と応えました。日韓労働者連帯の深さを実感させる番組になりました。ぜひアーカイブをご覧ください。(M)速報放送アーカイブ(65分)詳細報告(笠原)

〔週刊 本の発見〕もし自分がそこにいたら〜『羊の怒る時 関東大震災の三日間』
今年は、関東大震災100年ということで、関連の出版物も多い。本書は、大震災の2年後、1925年に出版されたが、天児照月の解説によれば、発表当時からほとんどかえりみられないまま埋もれていた。それが1989年影書房から復刻され、今回筑摩書房から文庫化されて出版された。著者の江間修(えましゅう 1889‐1975)は、人道主義的な小説『受難者』で、当時ベストセラー作家だった。後にプロレタリア文学作家として活動し、故郷の飛騨高山を舞台にした大作『山の民』全3巻(1938‐1940)を著した。震災後の三日間と「その後」という四章からなる本書は、小説とはいえ著者の体験が克明に描かれている貴重なドキュメンタリーである。初版の序文で著者は、当時の自分は「インターナショナリスト」であったと記している。9月1日の激震から話は始まる。東京の代々木初台に住んでいた主人公は、家族とともに屋外に避難する。近くに住む友人の朝鮮人学生は、日本人の母親と赤ん坊を瓦礫の中から救い出した。(佐々木有美)続き

「こんな理由で解雇されてはたまらない」〜若き西武バス運転手の裁判を傍聴して
9月27日。東京地裁606法廷で、不当解雇と闘うバスの運転手の裁判を傍聴した。原告は、西武バス上石神井営業所で働く中村文治さん(29歳・写真)。事故を起こしたわけでも、職務怠慢だったわけでもない、成長の伸びしろのある若い運転手だ。ところが、入社してわずか二年足らずで自宅待機を命じられ、2021年2月19日に解雇通告を突きつけられた。はじめは何が何だかわけがわからなかったという中村さん。ユニオンと出会い、これが不当解雇だと知ることになる。西武バス側は解雇理由として「安全運転の遵守義務違反」「接遇順守義務違反」「超過勤務報告書の虚偽記載」「適正な運賃収受義務違反」の四つをあげている。大層なことのように見えるが、多くが事実無根だったり、そもそも違反ともよべないものだ。たとえば「感謝用語の不使用、声が小さい」というのがあるが、中村さんはコロナ感染のリスクを避けるために、声が大きくなり過ぎないよう配慮していた。もとより乗合運転手が一番優先すべきなのは乗客を安全に輸送することであって、挨拶は付随的なことだ。(堀切さとみ)続き動画(5分)

レイバーネットTV(9/27) : 尾澤孝司事件「9.11判決」を考える〜キムウニョンさん生出演
9月27日のレイバーネットTVは、「話し合いを求めることは罪なのか?ー尾澤孝司事件「9.11判決」を考える」を放送します。韓国サンケン労組を支援し、日本の本社との団体交渉を求める当該労組の要求を伝えようとした尾澤孝司さん。コロナで日本に来ることができない当該労組に代わり、本社前でプラカードを持ち、スタンディングを行っていましたが、2021年5月10日、逮捕されました。「暴行」「威力業務妨害」容疑で裁判となり、2023年9月11日に判決が出ました。「罰金40万円」「1日5000円に換算して、未決勾留日数を算入する」。尾澤さんは5月10日から12月27日まで、7か月半(231日)勾留されていました。判決について、上野真裕弁護士に解説していただきます。上野弁護士は、この事件が労働問題であり、尾澤さんの行動は正当行為で無罪であることを訴えてきました。また被告の尾澤孝司さんから、判決についての感想と意見をいただきます。(レイバーネットTVプロジェクト)番宣

〔週刊 本の発見〕楽しい大西巨人ワールド〜『春秋の花』(講談社文芸文庫)
本書は、もともとは1993年11月創刊の『週刊金曜日』に足かけ3年通算103回にわたって連載されたものである。当時『週刊金曜日』を開くと、1ページの目次上段にこの連載が囲みで載っていたと私は記憶している。連載「春秋の花」は『週刊金曜日』創刊からのいわば呼びもの企画であった。その後96年『春秋の花』は光文社から四六版で刊行された。それから30年近くが経ち、年譜・解説(城戸朱里)等を付して復刻された。この生命力の強さはもちろん内容による。本書には連載のすべて、短歌、俳句、さらに無季の詩文などおよそ三百五十余編(作者百三十余人)を春夏秋冬の四部にわけている。開いた右ページに詩文、脇に詩文作者のプロフィール、左ページに300字ほどのコメントという構成ですべて見開き2ページに収められる。作者紹介・解説もすべて著者の大西。巻頭は、連載第1回と同じくこの文から始まっている。(志真秀弘)続き

新連載「フランス発・グローバルニュース」〜中立と制裁に揺れるスイス
新連載「フランス発・グローバルニュース」では、パリの月刊国際評論紙「ル・モンド・ディプロマティーク」の記事をもとに、ジャーナリストの土田修さんが執筆します。毎月20日掲載予定です。同誌はヨーロッパ・アフリカ問題など日本で触れることが少ない重要な情報を発信しています。お楽しみに。初回はスイスをめぐる問題です。(編集部)・・<中立と制裁に揺れるスイス> スイスは「中立」を外交政策の原則としている欧州唯一の国だ。だが2022年2月に開始されたロシアのウクライナ侵攻を受け、スイス政府は初めて欧州連合(EU)の制裁パッケージの全面的導入を決定した。ロシアによる欧州の主権国家に対する前例のない軍事行動が制裁についてのスイス政府の姿勢を変更させることになったが、ロシア政府は「西側の違法な対ロシア制裁に参加したスイスをもはや中立国とはみなさない」と態度を硬化させている。スイス国内でも「中立と制裁」をめぐる議論が加熱している。ウクライナ戦争をめぐる中立的な言説も主要メディアから排除されている。(土田修)続き

集団的自衛権の安保法成立から8年〜愛知「9.19集会」に250人
2015年に国会で安保法制が成立してから、9月19日で8年になった。「あいち総がかり行動」は19日の夜に およそ250人で「戦争法強行採決を忘れない! 2023 9.19集会」を開いた。初めに長峯信彦あいち総がかり行動共同代表が、「8年前の9月19日を私たちは忘れない。戦争法を決して発動させない。岸田政権は5年で軍事費を17兆円 上げようとしている。平和憲法を持つ国が、世界3位の軍事大国に躍り出る。本当に おかしい」とあいさつした。「命どう宝あいち」の知念和子さんは、「辺野古に新基地などという話が出て来たのはそもそも なぜか。普天間基地が住宅街の真ん中に在り、世界一 危ない基地だからという話ではなかったのか。辺野古の地盤は軟弱で、基地が出来るのかどうかも分からない。辺野古の新基地建設が どうあろうと、世界一危険な普天間基地は一日も早く撤去してほしい。アメリカでは米軍機は住宅地や学校の上を飛べない。なのに日本では日米地位協定で米軍は やりたい放題だ」と話した。(酒井徹)記事

韓国オプティカル労働者のたたかい〜日東電工グループは雇用承継責任がある
韓国オプティカルは日本の日東電工グループの韓国子会社で、LGディスプレイをつくっている。ここで昨年、工場全焼の火事が起きたが、会社はこれを契機に労働者弾圧を行っている。現在、韓国オプティカル労働者13人は亀尾工場の敷地で工場再稼働または韓国日東オプティカルへの雇用承継を要求し、200日以上座り込みを行っている。その状況を伝えるネット記事をレイバーネット国際部が、以下、翻訳紹介する。・・・【外国資本が作った闘士】韓国オプティカル労働者が燃えた工場を守る理由 工場全焼後テント座り込み231日目…「生活を支える場所がなくなった」。普通、警察は保護する対象に背を向けて立つ。 韓国オプティカルハイテク労働者13人は警察の背中を見なかった。彼らは自分たちを狙う警察と向かい合って立った。ある労働者は言った。「もう私たちは警察の保護の対象ではありません。」 資本は再び労働者を「闘士」にした。 続き

究極の事態の中での「家族愛」〜ドキュメンタリー映画『“敵”の子どもたち』
イラク戦争は2003年にアメリカはじめ、イギリスなどの国々が、イラクが大量破壊兵器を持っているという誤った情報をもとに始まり、65万人のイラク市民の命が奪われたのちに、その情報は間違っていたと終わった。といってもアメリカは居残り、いまだに宗教がらみの内戦が続いている。大きな戦争の流れの中には、心を破壊するような行為を引き出し、日常化していく。そんな中でも、小さな日常があり、心温まることがあるはずだ。それがこの映画『”敵”の子どもたち』である。嘘偽りのない、ドキュメンタリーである。事が起きたのは、2019年のことである。実のところ、映画の中に次々現れる単語ISIS、イスラム教過激派などを深く理解できず、ただオロオロしているのである。でも、それを全部理解していなくても、ピースをつないでいけば、「愛」の力がわかって来る。この映画は、究極の事態の中での、ひたすらの「家族愛」なのだ。実際にあった話だ。(笠原眞弓)続き映画公式サイト

9・18「ワタシのミライ」さようなら原発 代々木集会〜小出裕章さんが汚染水批判
9月18日(月・休)13:30、福島汚染水放出開始への抗議行動が全国、全世界で展開され、東京の代々木公園などを中心に「さようなら原発」の集会が全国で持たれた。今年は気候危機(変動)や再生可能エネルギーの問題にとりくんでいる市民や市民グループとコラボした。小出裕章さんは「12年前の壊滅的事故で多くの人々が故郷を失い未だに帰れず、緊急事態宣言は12年経っても解除されない。大変な状況は終わっていない。原発被害で避難者は翻弄され、未だに故郷に帰れない。放射能汚染水をマスコミはこぞって“処理水”と繰り返す。汚染水は海に流さなくとも、加工や東電の敷地内でいくらでも処理できる。政権とマスコミの談合で原発事故の恐ろしさを隠蔽する。福島県の管理区域にまだ数100万人が居住している。安倍元首相さえできなかったことを岸田首相はやる。放射能汚染水130万トンを海洋投棄!トリチウムは消すことができない。マスコミが処理水と言い続ける暴走を止めないといけない」と訴えた。(宮川敏一)報告動画(小出裕章)

国立ハンセン病資料館分会:不当解雇3年半のたたかいで「勝利和解」
不当解雇撤回をご支援くださっているみなさま。国公一般国立ハンセン病資料館分会です。このたび、9月13日の中央労働委員会第8回目調査期日において、稲葉上道、大久保菜央両組合員に対する不当解雇事件が和解となりましたのでご報告いたします。今回の和解は、国公一般国立ハンセン病資料館分会が笹川保健財団に求めてきた、国立ハンセン病資料館の設立の経緯や目的を忘れることなく、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)を含むハンセン病療養所入所者・元患者及びその家族の意向を尊重し資料館の管理運営を行うことを約束することを前提に成立するに至りました。ここでは私たちの職場復帰と引き換えに笹川保健財団との間で、・これまで認めてこなかった館内での組合活動を認めることや、組合員の労働条件といった義務的団交事項以外について要望書を提出できるなど、健全な労使関係を構築すること・和解に際し、資料館運営について労働組合の意見を反映させる機会を保障すること(国立ハンセン病資料館分会)続き

レイバーネットTV報告: 「やさしい猫」「入管」をめぐってビッグ対談
「やさしい猫」がNHKのドラマで、9月25日から再放送があるくらい大人気だ。テレビのない私に友だちが、本を貸してくれた。ぐんぐん引き込まれた。何しろ七面倒くさい法律を分かりやすく説いているし、物語としてもドキドキだし…。フィクション小説の著者は、だからといって入管法など、事実と違う作り事を書くわけにはいかないと、緻密な下調べをしている。だからこそ、この物語は人の心を打つのだと思う。この小説の誕生に深くかかわった指宿昭一さんの持ち込み企画だが、この小説が読まれ、ドラマが観られることで、日本国内に住むすべての市民(とあえて言う)が直面している、バカ気た入管の外国人に対する差別対応をやめさせる力になると信じたい。それにしても深刻な問題にもかかわらず、スタジオは終始、笑いの絶えない明るい雰囲気で進んでいった。まず、指宿さんが「やさしい猫」(小説・ドラマ)の概要を紹介した。(笠原眞弓) 続き放送アーカイブ

スマホを駆使して社会の不正に挑む!〜刺激的だった映画『燃えあがる女性記者たち』
「スマホは横に構えて撮影してね。見るテレビの画面は横長でしょう。だから横がいいんです」。ドキュメンタリー映画『燃えあがる女性記者たち』で技術講習をするシーンが印象的だ。私はビデオ講座の講師を担当することがあるが「スマホは横に撮ること」を必ず教える。そして音声をしっかり撮ることが大事だ。映画を見ればわかるが、主人公の記者ミーラさん(写真)は外付けのスマホ用インタビューマイクを使っていた。いまもっとも手軽なスマホを駆使してジャーナリズムを立ち上げ、社会の不正に挑んだのがインド北部の被差別カースト・ダリトの女性たちだった。新聞社の名前は「カバル・ラハリヤ」(ニュースの波)」。2002年に設立されたこの小さな新聞社が、2016年から独自のビデオチャンネルを立ち上げ、30人の女性記者によるデジタル配信に移行する。そして、ユーチューブ動画でスクープを飛ばし視聴者が急増し、インド社会に大きな影響を与えていった。ドキュメンタリー映画『燃えあがる女性記者たち』は、その一部始終を4年の歳月をかけて記録し完成させた作品である。(松原明)続き映画公式サイト

因果関係がないとは言わせない〜第7回「311子ども甲状腺がん裁判」を傍聴して
9月13日、第7回「311子ども甲状腺がん裁判」が東京地裁であった。7人の若き原告を支えようと、いつものように東京地裁前には多くの人たちが集まった。たとえ発症していなくても、いつ被ばくの影響が出るかわからない。その不安を口にするだけで「復興の妨げになる」と言われるのが、フクシマの実情だ。そんな中、福島市から避難した大学生、阿部ゆりかさんは「この裁判は私のことだと思っている」と元気に発言した。郡山市から二人の子どもと母子避難している森松明希子さんも、大阪から駆けつけた。「『子どもを守れ』とか奇麗な言葉が飛び交っているが、この12年間子どもたちは一度も守られてこなかった。300人を超える子どもたちが甲状腺がんで苦しんでいるということが、大阪ではまだまだ知られていない。マスコミは両論併記が好きなのに、健康問題に関しては『因果関係はありません』という偏ったことしか言わないからだ」「勇気をもって声をあげた原告たちを『応援する』というのではなく、共に歩みたい」とスピーチし、参加者の思いをひとつにした。(堀切さとみ)続き動画(5分半)

〔週刊 本の発見〕「原爆の父」もまた被害者だった〜『オッペンハイマー 』
『Oppenheimer』(オッペンハイマー)は今年公開したアメリカの映画(写真)。「原子爆弾」を開発し、「原爆の父」と知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を、 鬼才の映画監督クリストファー・ノーランが題材にした映画。しかし日本では上映されない。当初7月21日にアメリカと同時に上映されるはずだった。だが、ずっと心待ちにしていたのに残念なことにいまだに日本では上映されていない。上映されない理由は、公開開始の時期が広島・長崎の原爆記念日に近く、被害者心情や日本人の原爆に対する嫌悪感によるもので上映が躊躇されたのか、また台湾海峡の有事などを踏まえたアメリカの核戦略への配慮なのか、観ていないので、何とも言い難い。世界中でいまも大絶賛が続き、アカデミー賞候補といわれると、さすがに「原爆」による悲惨な歴史を持つものとしては、心穏やかでない。(根岸恵子)続き

「マイナ保険証」はいらない!の声、全国に広げよう!〜「共同テーブル」がシンポジウム
今回のシンポは、岸田政権支持率に大きな影響を与えた「マイナ保険証」をはじめとしたマイナンバー制度の問題噴出を徹底解明する趣旨で企画した。ポイントは、日常生活に大きな影響をもたらす無謀な政策を取った政権のお粗末さを各分野から明らかにすることだ。住基ネットの時(1999年〜2003年)は、「自治事務」ということで市区町村長による反対の力が世論を動かすひとつの要因になった。しかし、今回の「番号法」では「法定受託事務」と強引に設定、自治体の独自判断を抑え込んだ。それでも、一連の問題現出について、総務省やデジタル庁は自治体への総点検など、過剰な対応を強行している中で、自治体側の対応を知りたいと、多摩市長(写真)にコメントをお願いした。また、健康保険と介護保険分野でどういう受けとめがされているか、その状況の報告を、さらに、市民や議員がどう取り組むかの事例報告をお願いした。会場には120人、YouTubeで200人が視聴した。(白石孝)続き動画(2時間)

レイバーネットTV(9/13)放送 : 対談企画「やさしい猫」から学ぶ入管問題
レイバーネットTVの2023年後期(9月ー12月)が、9月13日にスタートします。「やさしい猫」を通して、入管問題のいまを考えます。原作者の中島京子さんが生出演します。ぜひご覧ください。・・小説「やさしい猫」は、3人の家族とそれを取り巻く人々の物語。シングルマザーのミユキさんと娘のマヤちゃん。ミユキさんたちと出会い、家族になったスリランカ人・クマラさん。マヤちゃんのボーイフレンドで、埼玉生まれ埼玉育ちのクルド人のハヤト君も登場する。オーバーステイになってしまったクマラさんと家族に困難が降りかかる。家族を守る闘いは法廷へ。家族の経験を、マヤちゃんの目を通して描き、入管問題と家族について深く考えさせられる作品。2023年6月、NHKが優香主演でドラマ化し、話題になった。9月25日にはNHK-BSで再放送が決定している。番組では、小説の作者の中島京子さんと、作品に登場する恵耕一郎弁護士のモデルかもしれない指宿昭一弁護士の対談を通じて、入管問題について考える。(レイバーネットTVプロジェクト) 番宣

本気で止める海洋放出〜韓国人に学んだ「行動する力」
8月24日、ついに海洋放出は強行された。しかし、諦めるわけにはいけない。9月11日14時。新橋駅SL広場には、大勢の人だかりが出来ていた。人だかりの中心にいたのは、李元栄(イ・ウォニョン)さん。元原水大学教授の李さんは、韓国・ソウルを6月18に出発し、山口県から東京に向けて86日間歩きながら汚染水海洋放出中止を訴えてきた。その距離1600キロ。日本各地から、その歩行を共にした人たちも集まっていた。この日は「日韓市民徒歩行進」の最終日。韓国と日本から寄せられた書簡の束を、国会議員に手渡すのが目的だ。新橋駅から皆で歩き、東電本社前へ。そして、衆議院議員会館へと向かう。思い思いの楽器や大きな横断幕を思う存分みせつけて。途中、水俣や広島を巡礼しているような気持ちになった。福島だけでなく世界中の海を汚す、子どもや孫たちが最もその影響を受ける。この愚行に鈍感な警察官は、「のぼりを降ろしてください」と、上から指図された言葉をただただ繰り返した。(堀切さとみ)続き

サンケン尾澤裁判:「罰金刑」という不当・忖度判決〜三権分立はないのか?
9月11日、さいたま地裁でサンケンによる暴行デッチ上げ事件・尾澤孝司裁判の判決があった。韓国サンケン労組のキムウニョンさん始め、100人近くの支援者が集まった。午前10時、「被告は罰金40万円を払え」と金子大作裁判長が主文を読み上げると、法廷は怒りと驚きに包まれた。「不当判決!」と声をあげた傍聴人がいたが、すぐに退廷命令が出て外に出された。裁判長は起訴内容の「暴行・威力業務妨害」を丸ごと認めるいっぽう、「懲役刑に相当する事案ではない」との理由で罰金40万円とした。しかも未決勾留分を1日5000円として罰金は相殺するので支払う必要がないというもの。尾澤孝司さんは「温情で罰金にしてやったというふざけたもの。判決内容はすべて検察の主張を丸呑みしている。また日韓連帯運動を否定する内容で絶対に許せない。控訴してたたかう」と地裁前で語った。尾澤さんは杖をついている。7か月半に及ぶ長期勾留で足腰をすっかりやられていたのだ。(M)続き動画(6分半)傍聴報告(高橋峰子)動画(報告集会/川島ch)報告(尾澤邦子)

改悪入管法を廃止へ〜川崎駅前スタンディングに30人
9月10日、JR川崎駅前で「改悪入管法を廃止へ 川崎駅前スタンディング」が行われ、30人もの人が集まった。このスタンディング、団体グループが呼びかけたものではない。入管法改悪が強行されるまでの間に知り合った人たちが、SNSでつながり今回の取り組みが実現した。参加者の一人は、スタンディング開始にあたってマイクに向かってこう語った。「入管法は改悪されました。しかし、施行までまだ時間があります。それまでの間にこの悪法のひどさをもっと広げ、伝え、廃止に持ち込みましょう」。政権の「排外性」はこの間とみにひどくなっている。「台湾有事」しかり、「汚染水排水強行」しかりである。その影響で市民の対中国の嫌悪感もひろがっている。映画「福田村事件」が連日満席状態を続けているのも、その反映なのかもしれない。スタンディングでは、「日本で生まれ育った未成年の仮放免者と家族に在留特別許可を!」求める署名運動も同時に行われた。この取り組みは、今後も引き続き行われる。注目していきたい。(湯本雅典)続き動画(4分)

太田昌国のコラム : 50年前のチリ軍事クーデタ、100年前の日本の震災と虐殺
9月1日の新聞に載った、対照的なふたつの記事に注目した。ひとつめは、南米チリの首都、サンティアゴからAFPが伝えたニュースだ。1973年、チリで起こった軍事クーデタの際の出来事の、50年後の顛末についての記事である。クーデタで打倒されたアジェンデ社会主義政権を支持していた多くの人びとが、軍警によって首都の屋内競技場に収容された。そのなかに、有名なシンガーソング・ライターのビクトル・ハラもいた。「ヌエバ・カンシオーン」(新しい歌)運動の担い手のひとりだった。彼は人びとを鼓舞しようとして、ギターを爪弾きながら(諸説あって、ギターは持っておらず、手拍子で、という説もある)、アジェンデ政権を支えた人民連合の歌「ベンセレーモス」(われわれは勝利する)を歌うよう、収容されている仲間に呼びかけた。怒った軍人たちは、ギターで弾き語りするのはビクトル・ハラの不動のイメージとなっていたからか、爪弾くための両手の指を粉々に砕き、最後には銃弾44発を身体中に撃ち込んで惨殺した。(太田昌国)続き

〔週刊 本の発見〕公共交通の危うい姿と希望〜『交通崩壊』(新潮新書)
地方の公共交通は今や青息吐息。自宅の前を走る鉄道やバスがいつ溶けてなくなってもおかしくない。コロナ禍があぶり出したのは、それ以前からとっくに「首の皮1枚」だけでつながる状態に陥っていた公共交通の危うい姿だった。本書は「第1章 統合的な交通政策の不在」「第2章 鉄道の役割を再定義する」「第3章 遠ざかる路面電車ルネサンス」「第4章 CASE革命時代のクルマの役割」「第5章 歩行者に安全な歩道を取り戻せ」から成る。第1章が指摘する統合的な交通政策の不在は今に始まったことではない。国交省には総合政策局があるが司令塔としては心許ない。第2章のタイトルは見るだけでも疲れる。鉄道を維持するためにそこまでしなければならないのかと溜息が出るが、半世紀の人生をすべて鉄道ファン稼業に捧げてきた私の目で見ると、決して大げさとはいえない。実際、ローカル線は生活手段としては地域住民の選択肢にすらなり得ていない。(黒鉄好) 続き

日本を「死の商人国家」にさせるな!武器輸出解禁反対!〜首相官邸前で緊急集会
9月5日夜、総がかり行動実行委らが緊急に呼びかけ「密室で勝手に決めるな!殺傷武器輸出するな!改憲・軍拡・増税反対!安保3文書撤回!9・5官邸前行動」行なわれ、150人が首相官邸に向かって声を上げた。岸田政権は、先の国会で強行した「軍需産業支援・強化法案」に基づき、殺傷可能な武器輸出解禁に向け「密室協議」で急ピッチで作業を進めている。軍需産業を輸出産業にして大企業が儲かるよう政府の支援を具体化しようとするものだ。安保3文書の具体化の一環だ。まさに日本が憲法9条を真っ向から踏みにじり「死の商人国家」になろうとしている。各種世論調査でも多数の国民が反対している。「日本を『死の商人国家』にさせるな! 武器輸出解禁反対!」の声を拡げよう。集会では、国際協力NGO・JVCの今井 高樹(JVC代表)さん、宗教者平和ネット武田隆雄さん(日本山妙法寺)、中野市民アピール実行委・松井奈穂さんから発言があった。(近藤徹)続き全動画(川島ch)

汚染水海洋放出の本当の理由〜「30〜40年後に廃炉完了」の大ウソ
なぜ政府・東電は漁民との約束を破り、近隣諸国の反発を買ってまでALPS処理水の放出をしなければならなかったのか。政府は敷地の確保だとか、いろいろ言い訳を並べているけど、本当のところはおそらく廃炉の期間だ。つまり、「30〜40年後に廃炉完了」の実現は困難だからだ。福島第一の廃炉が完了するには100年かかるかもしれない。200年かかるかもしれない。つまり、海洋放出をしなければ汚染水の貯蔵タンクを100年、200年と作り続け、補修し続けなければならないが、それはさすがに無理だ、海に捨てられるようにしてほしい、ということなんだろう。それならそうだと言えばいいのに、政府は「30〜40年」という脳天気な数字を引っ込めようとしない。それどころか、この脳天気な数字を根拠にしているのか、放出の期間は30年程度だと言い張る。もちろん、この数字に科学的、あるいは技術的な根拠なんてない。今後、100年以上、放出が続くものと考えるべきだろう。(安田幸弘) 続き

レイシスト帰れ!〜ヘイト団体の「慰霊の公園」使用に市民が抗議のシットイン
関東大震災朝鮮人虐殺から今年で100年。毎年9月1日に横網町公園で行われている追悼式典に、東京都が「そよ風」に使用許可を出したと聞き、抗議行動に駆けつけた。そよ風はここで毎年集会を開催。2019年の集会での発言は、翌2020年東京都の人権尊重条例に基づくヘイトスピーチと認定された。今回そよ風はこれまで行っていた場所から30メートルほど離れた朝鮮人追悼碑の前で集会を開くという。明らかな犠牲者への冒涜である。午後2時30分過ぎ、現場到着。警官と東京都の職員、メディア、そして大勢の市民の姿。追悼碑周辺は柵で囲まれ、近づくことができない。3時30分までは東京同朋追悼会(総聯東京都本部と東京朝鮮人強制連行真相調査団主催)なのに、1時間も前に立ち入り禁止にしたのだ。その場にいた市民の猛抗議の末、都は封鎖を解いたが、一般市民やメディアを締め出す姿勢に怒りを覚えた。(松本浩美)続き報告(東京東部労組)9.1銀座集会動画(東京東部労組)

一人一人の人間を浮かび上がらせた映画『福田村事件』〜森達也の仕事に感動
9月1日、公開初日に『福田村事件』を観に行った。ふだんはあまりお客さんのいない東京都内のシネマだが、結構混んでいた。今年は関東大震災から100年というだけでなく、「あらたな戦前」を感じる人達が多いということもあるのではないか。メディアもこぞって取り上げていたし、制作陣の意気込みも感じていたから、すっかりわかったような気分になっていたが、やはり自分の目で観るべき映画だと思った。この歴史的史実を埋もれさせてはならないという思いを持つ人々の、共同制作の力を感じた。脚本の力、役者の力も大きいが、エンドロールの最後の「監督 森達也」の文字を見たときは感動した。「普通の人が集団の力で暴徒化する」というのが森氏の一貫したテーマである。しかし、映画に出てくる人たちは必ずしも「普通」でも「善人」でもない。不道徳だったり商魂たくましかったり、ちょっとえげつない人たちも出てくる。そこに惹かれた。(堀切さとみ) 続き映画公式サイト「アリの一言」評

野村農水相「汚染水」発言を問題視する政府・与野党・メディアの異常
野村哲郎農水相(写真)が8月31日の関係閣僚会議のあとで記者団に、「汚染水のその後の評価について意見交換した」と述べたことが大きな問題になっています。NHKは1日朝のニュースでトップで報じました。岸田文雄首相は直ちに、「遺憾なことであり、全面的に謝罪するとともに撤回することを指示した」と釈明。それを受け野村氏は、「言い間違えたことについて謝罪して撤回する。関係者に不快な思いをさせて申し訳ない」と陳謝しました。自民党からは「風評被害を助長する」と野村氏非難の声が上がり、立憲民主などの野党は責任を追及し、野村氏の辞任を求める声も出ています。笑い話のような話ですが、これが日本の政治の中枢で起こっている現実です。軽視はできません。野村氏の発言には何の問題もありません。異常なのは「汚染水」発言を重大問題視している岸田政権と与野党、そしてメディアの方です。(「アリの一言」) 続き黒鉄好「言い間違い」などではない!

歴史を風化させない!繰り返さない!〜関東大震災100年・朝鮮人犠牲者追悼式典
関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典が、9月1日東京墨田区の横網町公園で11時から行われた。1973年から歴代都知事により、行われてきた朝鮮人虐殺への追悼式典への追悼文送付は、今年も7年連続で小池都知事が取りやめた。関東大震災で虐殺された朝鮮人など犠牲者の追悼集会に追悼文を送らないんだと。この一点だけで知事の資格のない差別主義者である。今後も全力で拒否すると言う。天災と人災の犠牲者を一緒にする差別主義者の看板を背負っている。歴史を風化させない、二度と繰り返さない思いを持って、多くの労働者、市民が参列した。宮川泰彦実行委員長の開会の言葉から始まりました「100年前に発生した関東大震災時に、人の手によって命を奪われた朝鮮人、中国人そして日本の労働運動指導者たちに心から哀悼の意を表します。朝鮮人が井戸に毒を巻いた、朝鮮人が襲ってくる、火を放っているなど流言飛語が瞬く間に広まり、悲しい事態を招きました。(宮川敏一) 続き東京新聞「一時騒然」

米国労働運動 : チームスターズ労組と自動車労組が協約改定交渉を牽引
【解説】前月号で伝えた流通大手UPS社でのチームスターズ労組の勝利がアメリカ労働運動を大きく勇気づけている。9月14日の協約期限切れを前にして全米自動車労組は自動車ビッグスリーに対してストライキを構えて、UPSに学んで訓練ピケを展開している。レイバーノーツのブラッドベリ―編集長がこの両労組の牽引車ぶりを伝えている。・・(以下、本文)改革派が指導部となった、チームスターズ労組と全米自動車労組(UAW)は労働協約改定交渉運動の水準を引き上げつつある。レイバー・ノーツでは、労働協約改定交渉運動をしない組合に不満を募らせている組合員からよく話を聞く。そういう組合では要求を決め、勝つための運動を作ることに一般組合員は関わらない。組合幹部は交渉経過を公開せず、世論の共感を得るチャンスを逃してしまう。協約が締結されるまで、一般組合員は何が起こっているのかさえ耳にしないこともある。 続き


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