韓国ドキュメントの完成試写会と第4次「希望のバス」参加者の壮行会 | |||||||
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8月23日、大阪市内で、韓国ドキュメントの完成試写会と第4次「希望のバス」参加者の壮行会が行われました。主催は、なかまユニオン。会場のエルおおさかに20名ほどが駆けつけました。今回完成したのは、オ・ソヨン監督の『塩花の木々 希望のバスに乗る』(45分)。オ・ソヨン監督はこれまで、韓国の移住労働者問題や非正規労働者の闘いを取り上げた作品を発表してきましたが、今回の作品では、韓進重工業の整理解雇に反対し高空籠城を続けるキム・ジンスクさんと彼女を支援する希望のバス運動を取り上げました。 映像は、2011年1月6日以来籠城を続ける韓進重工業85号クレーンの操縦席内部を映し出し、内部や窓から見える景色、そして籠城している理由を彼女自身がモノローグで説明する場面から始まります。 「私がここに上がって来た理由は、たった一つです。“整理解雇の撤回!”」 韓国最大の造船会社韓進重工業は、より安い労働力を求めてフィリピンのスービックに巨大造船所を建設。それに伴って韓国内の造船所を閉鎖し、大合理化を続けてきました。労組の整理解雇反対闘争によって、一昨年構造調整を中断することで労使が合意。しかし、韓進重工業は、その約束を守らず、大量の労働者の解雇を強行したのです。これに抗議し、局面を打開するために地上35メートルのクレーンでの籠城を開始したキム・ジンスク。 その157日目に、「希望のバス」で応援に駆けつけようという呼びかけがされます。喫茶店での打ち合わせでの思いつきから始まったバスは、当初1・2台数の予定だったものが、最終的に20台まで膨れ上がることになりました。映像では、出発の打ち合わせから、車中でマイクで自己紹介する一人、一人が映しだされます。誰もが、労働運動など経験したことのない人ばかりです。小学生もマイクを握ります。このあたりにこの運動の特徴がよく表れています。マスコミが一切無視する中で、ツイッター、フェイスブック、書籍を通じて、キム・ジンスクを知った市民が、自分のお金でバスに乗ってかけつける運動。 第1回希望のバスでは、警察やガードマンの妨害を跳ね返した1000人の参加者が韓進重工業影島(ヨンド)造船所内になだれ込み一晩85号クレーン上のキム・ジンスクや解雇された組合員たちと歌い・踊り交流します。 しかし、その14日後、裁判所から仮処分命令が出て、解雇労働者たちは工場から排除され、クレーンは電源も切られ孤立化する状態に。 7月9日、第2次希望のバスでは、韓国全土から195台1万人が集まった。警察は道路を遮断し、催涙液を撒き、50人を摘発して妨害。一晩対峙して結局工場まで行くことができなかった参加者は、「次はもっと多い人間で来よう。」と、第3次希望のバスを取り組むことを決意します。 なぜ、こんなに人が集まるのか、映像は、労働者、俳優、詩人、学生、自営業者、など参加者一人一人にインタビューで明らかにします。 そして、なぜ、キム・ジンスクは、85号クレーンに登らざるを得なかったのか、も。2003年の大合理化の際、2名の組合員を失ったキム・ジンスク。−労働者は、なぜ、負けるのか?それは、労働者の連帯が弱いからでは、ないのか−その号泣は、何度聞いても魂が揺さぶられます。 上映後は、20名程の参加者で、感想を交流。「キム・ジンスクの言葉が胸に残った。」「私もぜひ、希望のバスに参加したい。」などの発言がありました。これまで3回の希望のバスは、プサンで行われていましたが、政府に対する圧力を掛けるため、第4次希望のバスは、ソウルで行われます。8月27日の希望のバス行動に参加するなかまユニオン組合員からは、プサンで被解雇家族会や(できれば)キム・ジンスクと交流し、バスに乗ってソウルに向かう行程が紹介されました。韓国へ持参する寄せ書きも参加者に書いてもらって(写真)、散会しました。(なかまユニオン・井手窪啓一) Created by staff01. Last modified on 2011-08-24 17:19:13 Copyright: Default |