報告 : 「君が代」不起立教員に「再発防止研修」〜人権侵害やり放題の都教委 | |||||||
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教員の小林恵子さん(橘高校定時制)は、「今回初めての研修だった。地下2階の暗い中をおりていくと、廊下には10数人の職員が処々に立っていて、お手洗いにいくとその前には女性の職員がいた。『おまえたちは悪いことをした』ということを感じさせたいのだと思った」と話した。 東京都では、今春の卒業式で6人の教員が「君が代」不起立をし、1人が減給10分の1・1ヵ月、5人が戒告処分とされた。都は、処分だけではあきたらず毎年、再発防止研修という思想転向の強要をくりかえしている。4月6日、その研修が水道橋の東京都教職員研修センターで行われた。朝8時半、センター前には、研修への抗議と不起立教員への支援のために80名をこえる元教員や市民が集まった。2団体の抗議声明が都教委に渡されたあと、受講者がつぎつぎとセンター内に入っていく。例年、研修は7階で行われていたが、支援の声が聞こえるということで今年は地下2階に変更された。 受講者は、「地方公務員法・服務規律」「学習指導要領」の集団研修の後、「説諭」と称する個別研修を受け、「ふりかえりシート」という質問書に記入が求められる。9時から始まった研修は延々3時間半つづき、ようやく12時半に終わった。
Oさんは、「寒くてがたがたふるえながら研修を受けた。監視するような職員の態度、囲まれている圧迫感、くりかえし職務命令違反と言われ、心身ともに苦痛だった。」大能清子さん(小岩高校)は、「最後に自分の考えを述べろといわれた。考えは自由と言いつつ、これからは上司の職務命令に従って起立して国歌を斉唱しますという答えまで用意されていた」と話す。 田中聡史さん(板橋特別支援学校)は「ふりかえりシートには、今後どのように職務を遂行しますかと設問があり、わたしは全体の奉仕者として憲法及び諸法令を遵守して職務を遂行すると書いた。講師はその諸法令には、校長の職務命令も入っていますよねと聞いた。もちろんそうだが、憲法と齟齬をきたす場合にはわたしは憲法を優先すると言った」と話した。 研修は、これで済んだわけではない。これから2ヶ月以上の長期にわたる所属校での研修がまっており、2回目のセンター研修も義務付けられている。しつような思想転向強要(人権侵害)をくりかえす都教委にこそ、再発防止研修が必要だ。(佐々木有美) *写真=湯本雅典 Created by staff01. Last modified on 2013-04-05 22:31:55 Copyright: Default |