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「資本主義の矛盾を打破する核心は不安定労働者の主体化」

不安定労働者政治大会、「非正規職狭小化された政治概念を越え、政治の主体に」

キム・ヨンウク記者 2012.09.16 17:05

9月14日、全国不安定労働撤廃連帯は創立10周年をむかえ、ソウル市立永登浦の 障害者福祉館で『不安定労働者政治大会』を開いた。政治大会は不安定労働者 (非正規職労働者)を組織し主体化して、新自由主義時代資本の攻撃を無力化し、 労働運動の危機克服の核心であることを宣言する席だ。

不安定労働者政治大会組織委員会のキム・チョルシク活動家は『不安定労働者 の組織化・主体化の意味と課題』の基調演説で、「新自由主義の利益追求戦略 は、ますます不安定労働者に矛盾を集約し搾取強化構造を作っている」と診断 した。

キム・チョルシク活動家は「労働と資本の間の矛盾は、資本と資本の矛盾とし て現れたり、大資本に雇用された組織労働とそうでない労働との矛盾として現 れたりもする」とし「重層的な矛盾転嫁の構造が存在し、組織労働は短期的な 実利主義闘争への誘惑が出てこざるをえず、その闘争の結果は、矛盾を不安定 労働者に転嫁する形で現れ、不安定労働者の搾取強化の形で現れる」と説明した。

こうした矛盾が正規職-非正規職の共同闘争を歪曲させたという診断だ。正規職- 非正規職の共同闘争が労働者階級の構成員間の連帯の確立より、相対的に条件 が良い組織された正規職労働者が劣悪な未組織非正規職労働者を助ける 恩恵授与的な実践として現れる場合が多かったということだ。

キム・チョルシク活動家は「これにより、非正規職は正規職に過度に依存する 態度を見せ、自分の期待を満たしてくれない正規職への不満を持つようになり、 正規職は非正規職が直接問題解決に動かず、自分たちに依存しようとしている という不満を持つ結果を持たらした」と説明した。

キム・チョルシク活動家は、不安定労働者主体化と組織化のために既存の運動 の限界を克服する新しい実験として、事業場単位組織化を越える地域の組織化 戦略を強調した。

彼は「労働運動は事業場単位で組織化・主体化してきたが、今は事業場単位の 組織化を越える時」とし「今日、不安定労働者たちは一つの事業場単位に留ま らないという点で、事業場単位の組織化は限界を持つ」と説明した。

また「不安定労働者は雇用不安と劣悪な労働条件による失職や離職でひとつの 事業場に集中するより、この事業場、あの事業場を転々とする傾向が多い」と し「それにより事業場単位ではなく地域的・社会的な次元で労働条件が決定さ れており、地域の労働市場を中心に労働者の関係が形成されている」と包括的 組織化戦略を提案した。

キム・チョルシク活動家はまた「今までの慣行を越えて、不安定労働者の組織 化と主体化のための新しい展望を模索する作業の一環として撤廃連帯は『工団 地域労働者戦略組織化』を重要な事業として展開していく」とし「工団地域の 労働者組織化は、事業場単位を越えた地域次元の共同闘争と運動活性化を意味 する」と明らかにした。

討論演説をした民主労総ソウル地域本部のオ・サンフン組織局長は「工団組織 事業は、組織労働者と未組織労働者が共同闘争ができる空間」とし「九老、パ ノル、シフィ工団の労働者は工団地域から出ない。一緒にする闘争を作って、 地域の労働者が共感できる議題を作り、その議題を中心として未組織労働者の 闘争が行われれば、工団地域の全面ストライキができる」と強調した。

「不安定労働と政治運動の出会いを」

この日の不安定労働者政治大会は、不安定労働撤廃闘争と政治運動の出会いの ための討論につながった。

政治大会組織委員会のキム・ソナ活動家は基調演説で「生の様式を変化させる ために、不安定労働が政治運動と出会わなければならない」とし「歪曲されて 狭小化された政治の概念に閉じ込められず、自ら政治の主体として、私の生と 労働に対し自らが主体だと宣言しなければならない」と明らかにした。

キム・ソナ活動家は「単位事業場の問題を越え、社会的政治的要求で拡張して 社会的な影響力を発揮しなければならない」とし「非正規職問題が、制度的で 政治功績の問題という認識を越え、資本主義に対する問題提起に進む急進的な 議題化が必要だ」と強調した。

討論演説をしたコオロン整理解雇粉砕闘争委のチェ・イルベ委員長は「今回の 大統領選挙で、セヌリ党は絶対にだめだという論理にまた揺れるのではなく、 労働者の団結した力を見せれば、誰が当選しても決して私たちを無視できない という確固たる意識的投票と、そのような力を基盤として今後の地方自治体等 を通じて実質的に当選させ、自信を持たせなければならない」とし「投票して もだめだから投票しないという論理ではなく、投票すれば必ず当選させられる という意識的変化がまず必要だ」と強調した。

全国解雇者復職闘争特別委員会のイ・ホドン委員長は「非正規職労働者たちの 政治的な状態は、政治的対応の必要性を痛感しながらも、単位事業場に埋没し たり、制度改善のための介入の水準で限られていたり、代理主義に偏向してい るのではないのかを反省する必要がある」とし「政治的な代理主義を克服して 労働階級政治の堂々たる主体として立ち上がるべきだ」と明らかにした。

進歩新党のチョン・ジヌ書記長は「資本主義政治は根本的に排除され、搾取さ れる人々の連帯」とし「不安定労働体制に対抗する社会連帯の一歩を踏み出す 政治闘争を準備しよう」と提案した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-09-16 23:38:54 / Last modified on 2012-09-16 23:38:55 Copyright: Default

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