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民主労総 性暴力事件、全教組でまた混乱

性平等特別委員が辞任...「全教組、民主労総と異なる評価をしようとする意図」

キム・ヨンウク記者 2010.12.23 17:56

2008年12月6日に起きた民主労総前幹部の金某性暴力事件の解決の過程が、被害者が 所属する全教組でまた混乱している。この事件を全教組の中で評価し解決する 『全教組性認知的組織文化建設のための特別委員会(全教組性平等特別委)』の イ・ヒャンウォン、ファン・ミソン、チョ・ジニ、イファン・ヒョナ委員4人が 12月20日、電撃的に辞任した。彼らは被害者を支持する会側の委員で、全教組 の執行部が事件の評価と解決の過程で全く意志を示さないと非難した。また、 性暴力事件の被害者も、性平等特別委での議論の過程で現全教組執行部の解決の 意志を見せない態度に深刻な苦痛を訴えたという。

全教組性平等特別委は、この性暴力事件が発生した後に全教組前役員、幹部だっ たチョン某、ソン某、パク某氏の組織保衛問題をめぐる2次加害事件を評価して、 性認知的組織文化を作るために3月25日、中央執行委傘下に設置された。性平等 特別委は、この事件を処理するために全教組がしてきた事業を評価して、組織 診断により、性平等組織に進む課題に取り組んできた。

今回の特別委委員の辞任は、全教組指導部が10月5日、事件発生から22か月ぶりに 民主労総が50次代議員大会で公式に採択した性暴力事件の評価報告書を受け入れ ない意図を持っていると見たためだ。

辞任したイ・ヒャンウォン前全教組性平等特別委委員は「全教組のキム・ヒョ ンジュ首席副委員長は、10月15日に全教組中執にまた民主労総非公開資料要請 に関する意見書を提出した」とし「全教組指導部が非公開資料を要求する理由 は、民主労総が公式に採択した評価報告書の内容や被害者の意思にも反し 自分たちに有利な内容を探して、評価に入れようとするもの」と非難した。

辞任した特別委委員も20日に声明書を通じ「民主労総性暴力真相調査特別委の 報告書に反し『組織保衛のための組織的隠蔽助長行為』を認めない全教組 性暴力懲戒再審委の決定でも足りず、再び何の意図で誰に有利な評価をするため 非公開資料をくれと言うのか?」と反問した。

民主労総金某性暴力事件は2008年12月5日に発生した事件だ。民主労総は10月5日、 ソウル市城北区民会館で50次代議員大会を開き、評価報告書を全員一致で採択 した。これで民主労総が22か月間、苦しんで暮していた被害者が治癒と復帰への 一歩をやっと踏み出せると評価された。しかし全教組の上級組織である民主労総の 代議員大会の決定事項を受け入れることも、全教組ではまた難航していたのだ。

金某性暴力事件は、民主労総と全教組を危機に陥れるほど深刻な問題だったが、 民主労総が事件の評価報告書を作成するにも合意は容易ではなかった。全教組 が2次加害などで除名懲戒を受けた懲戒対象者3人を再審し、民主労総2次性暴力 真相調査特別委の報告書と勧告事項を否定したためだ。一番問題になったのは 組織的な隠蔽助長があったか、懲戒対象者を2次加害者と言えるかだった。 すべて全教組が提起した議論で、二つの争点は最終評価報告書作成直前まで 大きな問題になった。

民主労総はこの日の50次代議員大会で評価報告書採択を通じ、全教組が提起し たこれらの議論を明確に静めた。しかしこれらの議論が委員の辞任により、 全教組では相変らず進行形だったことがあらわれた。

[出処:資料写真]

「非公開資料要求は民主労総評価報告書と違う事実と評価する意図」

辞任した委員たちは、「全教組の現チョン・ジヌ-キム・ヒョンジュ執行部は、 特別委の事業を遂行する意志と資質、そして能力がないため、われわれは辞任 する」と辞任の理由を細かく明らかにした。

辞任委員4人は「全教組を代表して民主労総性暴力事件評価チームの委員として 参加したキム・ヒョンジュ首席副委員長は、評価チーム内部だけで共有するこ とにした民主労総真相究明特別委の非公開資料を7月3日の性平等特別委主催公開 討論会で口外し、資料閲覧時の約束を破った。しかも事件の真相と被害者の 立場と違う観点の事実を流布した」と暴露した。

彼らはまた「被害者の代理人は、こうしたキム・ヒョンジュ首副の態度に対す る謝罪と再発防止を要求したが、キム・ヒョンジュ首副は最後まで自分の誤り を認めず、10月15日の全教組中執にまた民主労総非公開資料要請に関する意見 書を提出した」と伝えた。

このように、民主労総非公開資料をめぐり、キム・ヒョンジュ首席副委員長が 資料を要請した理由について、辞任した特別委員たちはもう一つの真相調査 行為と規定した。辞任した特別委員たちは「これは厳格に全教組の執行部が 民主労総の真相究明特別委報告書と事件評価報告書内容とは異なる事実を 全教組評価の内容に挿入しようとする反組織的な行為」とし「非公開資料の 要請と評価内容の挿入は、もう一つの真相を糾明するための『調査行為』で、 これは被害者との約束をまた破るもの」と説明した。

辞任した委員たちはまた、全教組特別委が各種の事件関連資料をめぐり非公開、 または陳述者保護として閲覧もさせなかったと非難した。

これらの資料は、事件評価報告書を作成するために必要となる重要な全教組1次 懲戒委員会の資料と、2次懲戒再審委員会の議事録、全教組3人の2次加害者の 懲戒委釈明書と再審請求書だ。辞任した委員たちは「この資料公開に対する 全教組の返事は、議事録は非公開が原則なので見せられない、釈明書と請求書 は作成した2次加害者の許諾を受けなければならないので閲覧できないという ことだった」と明らかにした。

彼らは「全教組『性暴力予防および処罰規定』規定の11条によれば、事件被害 当事者は、『事件処理過程の一切を知る権利』があるが、今まで全教組執行部 は被害者に各種の議事録や2次加害者の主張を含む資料を一枚も見せなかった」 と非難した。

これにより全教組2次加害者がなぜ再審を請求し、この再審がなぜ被害者の意思 に反する決定をしたのかについての事後評価ができなかったという。

彼らは事件解決過程の評価がない全教組の性認知的課題と代案用意は、現実の 問題を避ける机上の空論に過ぎないと辞任の理由を明らかにした。

辞任した委員たちは「民主労総で主催した各種の会議と討論会で全教組執行部 は『組織的隠蔽助長行為』と『組織保衛に基づいた2次加害』を認めなかった」 とし「事件評価の核心は、全教組性暴力懲戒再審委がなぜ真相究明特別委報告書の 核心的な内容に反し、2次加害者に有利に決めたのかという問題を確かめることだ。 全教組2次加害事件の処理と解決過程への評価と課題の導出は、まだ不完全な まま残っている」と評価した。

一方、民主労総のキム・ヨンフン委員長は23日の中央委員会でイ・ヒャンウォン 委員の「評価チーム会議が非公開処理することにした文書を全教組が要請すれば 受け入れるか?」という質問に「二度と非公開文書の閲覧はしない」と述べたと 伝えられた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-12-25 05:59:19 / Last modified on 2010-12-25 05:59:19 Copyright: Default

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