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人権委勧告「労災の立証は、国家と使用者が」...履行されるか

労災法制度改善勧告案...政府は難色、労働界は「即刻履行」

ユン・ジヨン記者 2012.06.21 11:25

国家人権委員会が労働災害補償保険制度の改善案を雇用労働部に勧告し、 労働者の労働災害認定が容易になるという期待が流れている。

特に労働界は、雇用労働部と19代国会が人権委の労災保険制度の改善勧告案を 即刻履行するべきだと声を高めている。

国家人権委、「労災の立証は、国家と使用者がすべき」

国家人権委員会は6月19日、疾病と業務の因果関係を勤労者ではなく、相手方が 証明しなければならないという趣旨の労働災害補償保険制度改善案を雇用労働部 に勧告した。

現行の制度によれば、被害労働者は、△有害、危険物質を十分に扱っている、 △有害、危険物質を扱ったことなどが疾病を誘発するると認められること、 △医学的な因果関係があることの3種類の要件を証明しなければ業務上の疾病 と認められない。

国家人権委員会人権政策課のイ・バルレチーム長は「被害勤労者は高度な専門性 と時間、費用が要求される医学的因果関係を証明しなければならず、現実的に 労災認定を受けるのはとても難しい」とし「わが委員会の勧告は勤労者の負担を 緩和するためのもの」と勧告の趣旨を説明した。

人権委の勧告によれば、被害勤労者などは疾病にかかった事実と、有害・危険 要因に露出した経歴があるという事実を証明しなければならず、提起された 疾病が業務の関連性がないという事実は相手方が証明する。これまで労働者 だけに転嫁されてきた労災立証責任が勤労福祉公団と使用者など相手方に配分 されるわけだ。

この他にも人権委は『業務上疾病』に関して、△2003年以後更新されていない 業務上の疾病の具体的な認定基準を産業構造の変化などを反映させ、定期的に 追加、補完すること、△業務上疾病判定委員会の委員長を民間人から選任する など独立性、公正性、専門性を強化する方案を用意すること、△労働災害補償 保険給付申込書への事業主の捺印制度を廃止することを雇用労働部に勧告した。

イ・バルレ チーム長は6月21日、YTNラジオ[キム・ガプスの出発新しい朝]の インタビューで「2008年に業務上の疾病に関する認定基準が一部改正され、 高血圧性脳症や狭心症のような疾病が削除されるたことで認定範囲が狭まった」 と説明した。

続いて彼は「また施行令の業務上疾病認定基準が2003年以後、新しく追加補完 されていない」とし「産業構造が変化し、これによる疾病が新しく発生してい るので、これを反映しなければならない」と指摘した。

雇用労働部は『難色』...労働界は『即刻履行』要求

だが雇用労働部側は勧告案を履行すると、無分別な労災判定により労災基金が 破壊されると難色を見せている。

これに対してイ・バルレ チーム長は「わが委員会の勧告を誤解している」とし 「産業構造の変化を反映し、新しく発生する職業病を調査、検討し、労災認定 基準を追加しろというのが勧告の趣旨で、一般の疾患まで労働災害と判定される 可能性があるという雇用労働部の主張は誤り」と説明した。

人権委の勧告案が発表され、労働界は政府と19代国会が該当勧告案を即刻履行 しろと声を高めた。

民主労総は6月20日に声明書を発表し「2007年の韓国の総ガン関連死亡者の4% にあたる2700人が職業性ガンで死亡したと推定されているのに、毎年、労災が 認定される職業性ガンは20〜30人程度から抜け出せない」とし「これは、国家 人権委が指摘した通り、業務上の疾病についての立証責任を労働者に賦課して いるため」と強調した。

続いて彼らは「民主労総は国家人権委が発表した労災保険制度改善勧告を歓迎 し、政府と19代国会がこれを受け入れて即刻、法制度の改善に着手することを 強く要求する」と声を高めた。

専門家たちも勧告案履行を始め、持続的な法の制度改善などを続けるよう指摘 した。法律事務所セナルのクォン・ドンヒ労務士は「医学的な因果関係を立証 するのは難しいため、勤労福祉公団や労働部も負担が高まるだろう」とし、 「特に職業性ガンと白血病以外にも、労働災害の大きな比重を占める筋骨格系、 脳心血管疾患などを抱える労働者も負担が減る」と説明した。

続いてクォン労務士は「現在の業務上疾病制度は最下位水準で、職業病認定率 も最低なので、これ以上悪くなれない」とし「該当の勧告は最善ではない次善 の策だが、勧告が施行されれば今後、追加の制度改善でさらに良くなる可能性 がある」と説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-06-22 09:56:48 / Last modified on 2012-06-22 09:56:57 Copyright: Default

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