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「移住労働者の搾取の鎖は私たちの手で切る」

『世界移住民の日・韓国大会』 19日にソウルのマロニエ広場で開催

ユン・ジヨン記者 2010.12.19 18:57

1990年12月18日、国連総会は『すべての移住労働者とその家族の権利保護の ための国際協約』を採択した。外国で強行される移住労働者への差別と権利の 剥奪から労働者の権利を取り戻す協約だった。これによりこれまでに40か国以上の 国家がこの国際協約を批准した。また12月18日は『世界移住民の日』に制定された。

だが国連の国際協約採択から20年が経ったのに、韓国で移住労働者の処遇は 足踏み状態だ。大韓民国はこの国際協約の批准に同意せず、むしろ移住労働者 への差別と権利剥奪の程度が高まるばかりだ。

そのため『世界移住民の日』から一日後の19日午後、韓国の移住労働者は 『世界移住民の日・韓国大会』を開き、彼らの権利の保障を要求した。今回の 大会では、外国人移住労働運動協議会(外労協)と移住共同行動、そして連帯団体の 会員300人ほどが参加して、差別と搾取を越える新しい移住労働運動の決意を 新たにした。

この席に参加した移住労働者の話題は、やはり事業場での暴力と権利の剥奪だった。 移住労働者たちはパフォーマンスを行い、『社長はやっぱり悪いです』と話し、 彼らにとって『社長』は悪口と暴行の加害者だった。ノ・ウジョン民主労総 副委員長は、「韓国で働く移住労働者の5人に1人は相変らず暴行されており、 女性移住労働者へのセクハラと性暴力も増えている」とし「だが、20年前に 国連総会を全員一致で通過した移住労働者協約に対し、韓国政府は始終一貫、 批准に同意せずにいる」と批判した。

強制摘発と事業場移動制限、高い労働強度と低い賃金を吐露する声も高かった。 水原移住民センターのアムポン氏は「われわれは韓国で血の汗を流して働いて いるが、働いただけのお金ももらえず、事業場の変更も自由ではない」と打ち 明けた。特に移住労働者たちは事業場移動の制限により、未登録移住労働者に なって、摘発される例も多い。アムポン氏は「われわれは罪を犯していない。 単に働いているだけなのに、そんな私たちをなぜ捕まえて行くのか」として 「私たちを犯罪者扱いせず、平等な労働者として待遇してくれ」と要求した。

移住労働者労働組合のミッシェル委員長は、こうした韓国政府の差別政策に 対抗する方法は『自らの力』だと強調した。彼は「闘争は私たち自身が始める」 とし「私たちがゴミのような存在にならないためには、資本主義の奴隷として 暮さないためには、韓国のNGOや労組に頼らず、われわれ移住民が自ら組織して 闘争を作り、戦っていくことが重要だ」と強調した。

大会に参加した移住労働者の声が高まる中、国際連帯団体からも彼らを応援、 支持する声を送ってきた。MFA(Migrants Forum in Asia)とIMA(International Migrants Alliance)は各々「世界移住民の日をむかえ、全世界のすべての移住 労働者と家族の権利保障キャンペーンに参加することを要求する」とし「今こ そ各国の政府に権利協約批准の同意を要求する実践をする時であり、すべての 移住労働者が共に差別撤廃のための行動に突入しよう」と明らかにした。

一方、参加者たちは『2010移住民人権宣言文』を採択し「私たちの宣言が搾取 の鎖を断ち切り、社会的な連帯の力で新しい世の中を作る堂々たる叫びである ことを明らかにする」とし、△移住労働者差別の撤廃と事業場移動制限の廃止、 △未登録移住民への強制摘発追放の中断、全面合法化、△移住労働者の犯罪者 扱いの中断、△移住女性の権利保障、△国連移住労働者権利協約批准を要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-12-20 00:33:03 / Last modified on 2010-12-20 00:33:04 Copyright: Default

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