韓国:ソンソ工団労組ネパール移住労働者インタビュー | |||||||
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「韓国政府に移住労働者も人だということを見せる」[インタビュー]ソンソ工団労組ネパール移住労働者K組合員
チョ・ソンウン記者 2011.06.16 17:54
6月15日午後、大邱のソンソ工団労組事務室で、この労組の組合員であるネパー ルの移住労働者K氏と会い、故ガレー・ドン・ラズ氏の死と韓国での移住労働者 の暮しを聞いてみた。K組合員は未登録移住労働者だった。 ネパールからの移住労働者K組合員は「雇用許可制は21世紀の奴隷システムだ。 移住労働者が韓国で働けば1年契約をしなければならない。1年間事業主が同意 しなければ全然身動きできない。つらくても離脱できない。雇用許可制がこの ようにした。今、社長が勝手に3年まで延長できる。3年間、その事業場から全 く身動きできない。これは人にすることではなく奴隷にすること」とし「この 国は民主主義国なのか? 労働しただけは受け取れなければならないが最低賃金 も受けられず、移動もできず、この苦痛から抜け出す方法は自ら命を絶つしか ない」と絶叫した。 続いて「労組に加入して、たくさん知った。人権が何か、労働者の権利が何か 知った。今まで私たちは奴隷のように暮していたんだと悟った。労組に加入し なければ知らなかっただろう」とし「韓国の移住労働者は、もう奴隷のように 暮すのをやめよう。人間らしく生きてみよう。いつまで奴隷のように暮すのか? 私たちの権利は私たちが守らなければならない。私たちが声を上げよう。この 政府に私たちも人だと見せよう」と訴えた。 故ガレー・ドン・ラズ氏が死ぬ前に労組事務室に訪ねてきたと理解している。どんな話をしたか? 死ぬ前日に「私は狂っていない。苦しい」と言った。なぜ苦しいのかと聞くと、 いろいろだといった。具体的に話はしなかった。一緒に友人の家に行った。朝、 仕事に行かなければならず、話ができなかった。夜に友人から電話があった。 「先輩が死んだ」と言った。すぐソンソ工団労組のイム・ボンナム事務局長に 電話で知らせ、家族にも電話した。 韓国での移住労働者の暮しはどうか? 私は、韓国の移住労働者には全く人権がないと思う。賃金や労働条件も差別さ れ、人も差別される。「お前は肌が黒い。一緒に働くと私も肌が黒くなる」、 こんな無用な話をする。ご飯を食べる時も「別に食べろ。一緒にご飯を食べる と肌が黒くなる。行け」と言う。 こんな侮辱にあうたびに腹が立つ。だが話す速度が遅く、十分に話せないこと が多く、ただ我慢することが多い。 ラズ氏の死の原因は何だと思うか? 雇用許可制だ。雇用許可制は21世紀の奴隷システムだ。移住労働者が韓国で働 くには、1年の契約をしなければならない。1年間、事業主が同意しなければ全 く身動きができない。苦しくても離脱できない。雇用許可制がこうしている。 これは人への扱いではなく、奴隷の扱いだ。今は、社長が勝手に3年まで延長 できる。3年間、その事業場から全く身動きができない。 だから奴隷システムだ。人間らしく暮らせなければならないが、韓国では移住 労働者は14〜15時間働いて月給も受け取れずに差別される。この国が民主主義 の国なのか? 労働しただけに受け取れなければならないが、最低賃金も受け取 れず、移動もできず、この苦痛から脱する方法は自ら命を絶つことしかない。 周囲には未登録労働者は多いか? 雇用許可制システムによる未登録労働者が多い。入って来た時は、働く現場が どうなるのかわからない。初めは「仕事はやさしい。単純な仕事だ」と言われる。 だが韓国に来て働く時は、移住労働者が一番つらく危険で汚い3Dで働く。韓国 人は移住労働者のおかげで私たちの雇用が奪われると言う。なぜそんな言葉が 出るのか? 死んでも韓国の人がやらない仕事をしているのに、おかしいではないか? 移住労働者は未登録になりたくて未登録になるのではない。雇用許可制システム で発生している。移住労働者が韓国に来る時、ブローカーに1000万ウォンの金を 払う。3年間、この金額は稼げない。韓国政府が人が必要だから入れているのに、 移住労働者を使い捨てのゴミ扱いしている。 ドン・ラズ先輩は来てから9か月しかならないが、韓国で頑張って働いて家族を 幸せにするために苦労しにきたのに、自ら韓国で命を捨てた。会社は「気違い のようだ」と大使館に話した。もし狂っていれば、病院に行って診断を受ける こともできる。なぜ医者に行かなかったのか? ラズ先輩の手紙には「私は悪い ことはしていない。なぜ変な目で見るのか? 間違いがあれば、私に言え。問題 があれば検証しよう」と言った。何が問題なのか話してくれと言ったのに無視 して話さず、精神的に問題がある人だと誹謗した。 未登録労働者の暮しはどうか? 賃金もきちんと受け取れず、ブローカーの借金が返せないから未登録で暮し続 けるしかない。漁業ビザで入る人は一日14時間働き、100万ウォンも受け取れな い。土地も踏めず海で暮らさなければならない。それほど働いて、100万ウォン だ。つらくて他の業種に変わりたくても変われない。初め漁業ビザで入ると、 ずっとこの仕事をしなければならない。だから結局は未登録になるしかない。 ソンソ工団労組に加入した契機は? 賃金を上げず働かせるばかりなので、助けてくれる所がないかと探してみた。 ソンソ工団労組に行って相談してみろと言われた。相談してみると移住労働者 は労働者ではなく奴隷だった。この問題を全国に知らせなければと思った。 労組に加入して、いろいろ知った。人権が何か、労働者の権利が何かを知った。 今まで私たちは奴隷のように暮らしていたんだなあと悟った。労組に加入しな ければ知らなかっただろう。 移住労働者の最低賃金は3900ウォンだ。最低賃金にもならない。これを多くの 移住労働者が知らない。労組に加入して仲間から聞いて知ったのだ。 労組で学んだことをネパールの友人に話してやり、私がわからないことは ソンソ工団労組を紹介して相談受けろと話してやる。 韓国政府と移住労働者に伝えたいことはあるか? 人は全く同じだ。差別するな。都合良く連れてきて使い捨てるゴミ扱いするな。 韓国の移住労働者は、もう奴隷のように暮らすのをやめよう。人間らしく暮ら そう。いつまで奴隷のように暮らすのか? 私たちの権利は私たちが守らなけれ ばならない。私たちが声を上げよう。この政府に私たちも人だと見せよう。 またラズ先輩の死の原因をはっきりさせなければならず、ソンソ工団労組の 対策委が活動している。私たちもこの問題を率直に市民に知らせなければなら ない。またこんな事件が起きないように解決しなければならない。ぜひ闘争しよう。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-06-18 06:33:52 / Last modified on 2011-06-18 06:34:01 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |