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石川源嗣のコラム :労働相談を受けて考えること | ||||||
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東部労組の石川です。
東部労組機関紙2013年10月号のコラム<二言三言>に下記の文章を掲載しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ●労働相談を受けて考えること 労働相談の電話が組合事務所にひっきりなしにかかってくる。それらに応えているなか で考えさせられることが多い。 第1は、多くの労働者の労働関係に関する知識の欠如である。だから電話しているんだ よと言われれば、まったくその通りだが、それにしてもその驚くほどの無知に愕然とする。 「辞めたいのに辞めさせてくれない」、賃金、サービス残業、年次有給休暇、解雇、退 職強要など労働問題についての基礎知識がないことが多い。 第2は、職場における経営者の完全な力の強さと労働者の力のなさ、つまりよく言う経 営者の独裁と労働者の奴隷化である。労働相談を受けていると、この言い方が決して大げ さでないことがよく分かる。そしてそこから、経営者の言うことは何でも聞かないといけ ないとの考え、「自分の言っていることは正しいのか。単なるわがままではないのか」と の疑問、労働者の自信のなさを生みだしている。だから労働相談センターのポスターでの スローガン「あなたは、間違ってない。」は彼らに対する励ましと連帯のメッセージであ る。 第3は、問題の解決方法に、自ら立ち上がって経営者と闘うことや労働組合・ユニオン に加入・結成するという選択肢がほとんどないことである。 これらは、労使関係や労働条件に文句を言わず、ただただ黙って働くのがよい労働者だ という支配階級の思想の反映でもあり、何をやっても経営者に勝てるわけがないとの敗北 主義によるものでもある。 ブラック企業、違法労働が横行し、労働者が解雇、パワハラ、長時間労働、賃金不払い、 サービス残業、過労死、過労自殺に追い込まれているいま、無知の涙を流さないため、か つ文字通り自らの死活問題として、労働に関する基礎知識を身につけること、自ら経営者 と闘うこと、労働組合をつくることは、どんなところであろうと働くにあたっての必須不 可欠の条件であることをもっと広めるべきであろう。(石) Created by staff01. Last modified on 2013-10-11 11:27:43 Copyright: Default |