ソウル大病院清掃労働者がストライキを宣言

ソウル大病院ミンドゥルレ分会、賃上げ・定年延長・危険手当支給など要求

ソウル大病院の清掃労働者が、劣悪な労働環境改善を要求してストライキに入 る。公共運輸労組医療連帯ソウル支部ミンドゥルレ分会は、8月24日のストライ キ賛否投票で92.5%の圧倒的賛成でストライキを宣言した。

ミンドゥルレ分会は6月8日の1次交渉から、ソウル大病院清掃労働者たちの賃上 げと労働環境改善、定年延長、危険手当支給などを要求し、8月17日まで9回に わたる交渉を行ったが合意を見出せなかった。4日と6日の二度の調整の試みにも 賃金団体協議が妥結せず、結局ミンドゥルレ分会は7日、病院本館前決意大会で 全面ストを宣言した。

ミンドゥルレ分会は下請業者の『アイサービス』が元請のソウル大病院と労働 者1人当り236万4千ウォンで請負を契約したが、まさに清掃労働者は最低賃金を 少し越える月120万ウォン程度の低賃金労働搾取を受けていると主張した。しか も、意思成果給制度により夜も手術が行われるなど、患者数はますます増加す るが清掃労働者数はそのままで、労働強度は日ましに強まっている。

ミンドゥルレ分会は、清掃労働者が危険に露出しているのに何の対策も補償も 受けられずにいると主張した。ミンドゥルレ分会は「2011年だけでも、二人の 労働者が清掃中、エイズウィルスに触れた注射針で刺される事故で、今も外傷 後ストレス障害を体験している」と明らかにした。病院には病原菌と危険物質 など、安全を脅かす要素が並んでおり、元請のソウル大病院の労働者は別途の 危険手当を受けるが、非正規職下請労働者のミンドゥルレ分会の組合員は危険 手当を受け取れない。

ミンドゥルレ分会は定年延長も要求した。清掃労働者たちは他の仕事と較べ、 相対的に高齢者が多い。そのため高麗大安岩病院、延世大、梨花女子大などの 清掃労働者は70歳の定年を保証されている。しかしアイサービスは60歳定年を 固守している。ミンドゥルレ分会は「政府も高齢化時代に合わせ、高齢者雇用 促進のために定年を延長する傾向なのに、国立ソウル大病院が先頭で定年60歳 に固執し、延長を妨害している」と主張した。

キム・エラン医療連帯本部長は「定年延長と賃上げを要求したが、アイサービ スは他の事業場と較べるなと一蹴した」と伝えた。彼女は「同じ仕事をしてい るのに、なぜ比較をしないのか」と問い「定年延長と生活賃金争奪など私たち の権利を探す」と決意を明らかにした。

キム・ユニ公共運輸労組ソウル京畿支部高麗大安岩病院分会長はミンドゥルレ 分会のストライキ出廷決意大会に連帯し「60歳を越えてもちゃんと働けるのに、 あえて60歳定年に固執するアイサービスがここにいる必要はない」とし、定年 延長とアイサービスの退出を要求した。彼女は続いて「病院には危険要素が多 く、気を付けていても危険に露出する」とし、必ず危険手当を支給しろと主張 した。キム分会長は「病院事情を知っているので最後まで共に戦う」と連帯の 意志を明らかにした。

ソウル大病院ミンドゥルレ分会は200人ほどの組合員で構成されている。ソウル 大病院で清掃をする労働者は全員アイサービスの職員で、ソウル大が直接雇用 した労働者ではない。彼らがストライキに入ればソウル大病院には清掃をする 労働者が一人もいなくなる。

医療連帯ソウル支部のイ・ヒャンチュン事務局長は「ストライキは不意に始ま る」と知らせた。使用者側があらかじめ代替人員の準備ができないように奇襲 的なストライキをするということ。イ事務局長は「賃金団体協議で成果をあげ、 賃上げと勤務環境が改善されるまでストライキを続ける」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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