韓国:[人と現場]闘争1年を迎えたユソン企業の労働者 | |||||||
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「ユソン企業労組は、崩れていません」[人と現場]闘争1年を迎えたユソン企業の労働者
カン・ジョンジュ(金属労組) 2012.05.17 20:00
5月16日に訪れたユソン企業牙山工場。用役チンピラも、正門を遮るコンテナも なくなったが、正門の前に立てられたテントとぎっしりとかけられた横断幕は、 相変らず闘争が続いていることを示す。1年前の5月18日、ユソン企業は合意し た昼間連続2交代制を施行しろという労働者の要求を握りつぶして、不法な職場 閉鎖を強行し、用役チンピラを投入した。そして2011年8月22日、法院の仲裁で 現場に復帰するまで3か月以上、組合員はビニールハウスで座り込み闘争を行った。 いつしか1年になった。「32年前に光州で民主化抗争があった日に、ユソンでは 民主労組を抹殺しようとする弾圧が始まりました。そしてユソンの労働者たちは まだ民主労組を守る戦いを続けています」。16日に支会の事務室で会ったホン・ ジョンイン ユソン企業牙山支会長は、相変らず続く闘争について話した。 ▲5月16日昼食の時にユソン企業牙山支会組合員がふくろうと呼ばれる支会解雇者と団体縄跳び試合をしている。ふくろうと現場組合員がてんやわんやの楽しい瞬間を作っている。[出処:金属労組シン・ドンジュン] いつしか1年組合員の現場復帰直後、会社は27人を解雇して3回にわたり、支会所属の組合員 のほとんどを懲戒した。組合員に一方的な教育を強要し、これまでの工程では ないところへと不当な配置転換を進めた。こうした会社の弾圧には金属労組を 脱退した者で構成された企業労組がある。闘争当時、一部の組合員が個別復帰 し、企業労組が作られた。支会の組合員が現場に復帰した後、企業労組に所属 する労働者との差別は言葉につくせない状況だ。「前は私がしていた仕事をす れば休めたが、最近は少し休んでも管理者がなぜ休むのかと大騒ぎだ。あちら (企業労組)の組合員が休むのは正当だといい、私たちだけ休ませない。差別が 本当に深刻だ」。ある組合員が現場の状況を吐露した。 大規模懲戒の後も、会社は小さなことにもけちをつけ、支会の組合員を懲戒し た。小さなことでも、支会の組合員たちは懲戒委員会に回付されるのが常だ。 ホン支会長は「その上、会社は組合員に対して個人別観察日誌まで作成してい る」として「働いている間、機械を何度離れたか、タバコを何本吸ったか、誰 と話したのかが詳しく記録されている」と説明した。平和に見える工場、その 中で組合員たちは毎日激しい闘争を繰り広げている。 ▲ユソン企業には二つの労組がある。事務職を含む全組合員は企業労組が少し多いが、現場の組合員はユソン企業支会のほうが多い。支会のある常執が食堂掲示板に宣伝物をかけている[出処:金属労組シン・ドンジュン] 平和な工場の中の激しい闘争「兄弟が共に通ったり親子の組合員も多い。会社は彼らに君のおかげで他の人 が解雇されると脅迫したり、組合員の故郷まで管理者が行って、労組脱退を懐 柔した」。ホン支会長の説明だ。昨年末、会社の管理者は現代車で企業労組が 過半数にならなければ物量を切るといってきたと危機感を造成したり、早目に 賃金交渉を妥結した企業労組を口実に懐柔した。そして結局今年1月、管理者 約50人が企業労組に加入し、彼らが現行労組法での交渉代表労組になった。 『金属支会』への弾圧も続いた。復帰序盤、会社は組合員総会や教育時間など 団体協約に明示された内容も保障しなかった。今年4月2日、会社は団体協約の 解止も通知した。支会専従が現場を巡回しようとすれば、仕事が終わった後に やれと言って、現場への出入りを止めた。長い闘争と労働部の是正指導命令が あった後に、労組事務室や現場に出入できるようになった。 何よりも組合員を疲れさせるのは、現場での同僚との対立だ。ある組合員は 「私は30年間この会社で働き、本当に家族のように付き合ってきた。家にさじ、 茶碗がいくつあるのかも知っているほどだ」とし「だが今は懇親会もすべて壊 れ、先に復帰して御用労組に行った人とはまともに挨拶もしない」と残念がっ た。別の組合員も「工程がまったく分離していないので、一緒に働くのだが、 闘争の時、私たちを困らせた記憶が鮮明で無事に過ごせない」と付け加える。 ▲5月16日ユソン企業牙山工場で支会組合員が昼食集会をしている。解雇者と現場組合員が共に参加する集会だ。ユソン支会は「散れば奴隷、団結すれば主人」というスローガンを叫ぶ。[出処:金属労組シン・ドンジュン] 家族のような同僚を敵にした会社「会社はいつも私たちを家族だといっていた。そんな家族に鉄パイプを振り回 す人がどこいるのか。いくら私たちの前で笑ってみせても資本の本質が何か、 しっかり知った。会社への背信は到底口にできない」。ある組合員が声を高めた。 ホン支会長は、そのために組合員が何よりも民主労組を死守する闘争で必ず勝 つという意を集めていると強調する。 解雇者のイ・ジェユン組合員も、民主労組死守闘争の重要性を強調した。定年 を3年前にしたイ組合員は、昨年10月18日に解雇通知を受けた。5月18日には、 解雇からちょうど7か月になる。イ組合員は「解雇されて家庭はめちゃくちゃに なり、個人的にはとても苦しい」とし「だが今、一番重要なことは復職でなく 民主労組を死守すること」だと強調する。イ組合員は「地方労働委員会でも、 すべての懲戒が不当だと判定した」とし「会社は法的に負けることを知りつつ、 労組を倒すために幹部、活動家を解雇したが、現場の組合員が頑張って労組を 守っている」と付け加える。 毎週水曜。解雇者と現場組合員が一か所に集まる日だ。水曜昼休みに略式集会 を開き、解雇者と現場組合員が足球、団体縄跳びなどをする。この日も100人ほ どの組合員が集まって、昼食集会をして団体縄跳びをした。勝ち負けとは無関 係に組合員の笑いが弾ける。現場で毎日管理者と企業労組に対抗し、解雇者は あちこちを駆けまわり、苦しい闘争を続けているが、集まればもっと力が出る。 ▲「昨年のユソン企業闘争で昼間連続2交代制問題が社会の争点に広がった。今は複数労組、資本の支配介入による労組弾圧がいかに深刻かを代表的に示す。今年の労組法再改正闘争、民主労組死守闘争を中心に繰り広げる」ホン・ジョンイン支会長がこう強調する。[出処:金属労組シン・ドンジュン] 毎週水曜支会は、会社と2011年に終わらせられなかった賃金交渉を続けている。会社は 御用労組とすでに昨年11月『仕事1500ウォンネ上げ、賞与金支給』という内容 に合意した。支会には最終案だとして賞与金を除く日給値上げだけを提示する。 結局、支会は3月に争議行為賛否投票を行い、結果は93%という圧倒的な賛成だっ た。ホン支会長は「あれほどやられても、また闘うと賛成した組合員を見て、 多くの人が驚いた」とし「私たちは崩れていないということ、労組を守る組合員 の意志を示す結果」と説明する。 支会は5月18日に組合員一日ストライキをする。ホン支会長は「事実冗談のよう に、会社がまた職場閉鎖するのではないかという憂慮と不安があるのも事実」 とし「だがその日は昨年、牙山、嶺東のすべての組合員が職場閉鎖に対抗して、 一つの場所に集まった日だ。また5月18日を基点として労組弾圧をする会社に 反撃する機会を作る」と覚悟を固める。 「昨年のユソン企業闘争で昼間連続2交代制問題が社会の争点に広がった。今は 複数労組、資本の支配介入による労組弾圧がいかに深刻かを代表的に見せてい る。今年の労組法再改正闘争、民主労組死守闘争を中心に繰り広げる」。ホン 支会長がこう強調する。この日の昼食集会で彼らが叫ぶスローガンは一つだ。 「散れば奴隷、団結すれば主人」。ユソン企業の労働者が決して忘れない5月 18日。その闘争が、また始まる。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2012-05-18 02:12:55 / Last modified on 2012-05-18 02:12:57 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |