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いくらかけても受ける人がいない電話番号...

[インタビュー]韓進重趙南鎬会長、「いつかは後悔する」

パク・ウォンジョン記者 2011.08.12 21:24

「お願いだからもうこれ以上殺さないで下さい。もう何人死にましたか? チャ ンスも死に、ジュイクも死に、ジェギュ先輩も死にました。今度はジンスクも 殺すのですか。いったいどんな会社が日常茶飯事のように人殺しをするのです か。いっそ今、話して下さい。四番目は誰で、五番目は誰なのか、今話してく ださい。それさえわかれば、いっそ私がその順番に入ります」 - 3次希望バス 釜山駅集会でイ・ヨンデ組合員の発言 -

どんな会社が日常茶飯事のように人殺しを…

死の順序、次は誰ですか?

道端に座り込んで、何も言わずに85号クレーンを見上げていたイ・ヨンデ組合員 はこう言った。いくら知らず人殺しを仕事したとしても、これはひどいと。 趙南鎬(チョ・ナモ)会長は、頼むから一度だけでも労働者のことを考えてほしいと。

「彼らは銃刀で人を殺しはしないが、まともな人は死ぬしかないように選択の 余地をなくし、自殺をさせ、退勤後一つの食卓に家族みんなが座り、焼き肉を 食べることが最高の幸福だと思っている労働者の家庭を破壊するサイコたちです」。

「私たちがどんな悪いことをしましたか? 何十年も働いて、船を一生懸命作っ たのに、それでこの10年、黒字にしたのに、そうして稼いだ金で会社はフィリ ピンにも造船所を作り…それほど苦労したわれわれ労働者をなぜクビにするの か分かりません。趙南鎬会長がそんなに後ろめたくないのなら、いったい何が 恐くて韓国にも入らず海外をさまよっていたのか」。

梅雨で電気安全事故を予防するために電気遮断?

惨めな85号クレーン高空籠城場

イ・ヨンデ組合員は、キム・ジンスク民主労総釜山本部指導委員が初めて85号 クレーンに上がった時と、6月26日の行政代執行以後、クレーン中間層で座り込 みを一緒にしていた。初めはキム・ジンスク指導委員が解雇者でもあったが、 代議員の区域所属労働者だったからだという。そして二回目は工場で法院執行官 と用役警備に犬のように引きずり出させるわけにいかず、クレーンに残ったと言う。

「外で集会があれば写真も撮って、時々刻々の状況をツイッターに上げました。 使用者側も多分それを見たのでしょう。その後で電気が切れました。そうして 組合員が食事を上げる時に身体検査をし、後では金属探知機まで動員して携帯 電話のバッテリーをはじめ、すべての物品の搬入を防ぎました。その上、下着、 靴下、タオルも上げさせないようにしました。そして悔しければ降りてこいと いいますよ」。

経済人総連と李在鎔(イ・ジェヨン)韓進重工業社長は梅雨の時期にクレーンの 電気安全事故を防止するため、電気を遮断したと明らかにしたが、イ・ヨンデ 組合員の証言とは全く違っていた。

「行政代執行があった日、執行官と用役チンピラが犬を引っ張るように組合員 を引っ張って追い出しました。その時、同僚と引きずられまいと粘りに粘って 中間層に残りました。その時、30人以上が中間層にいたのですが、使用者側が 初めは12人だけ残せば電気を入れるというので、そうしたところ、今度は8人に 減らせば電気を入れるといいました。ところがまた電気は入れず、また6人に減 らせといいました」。

▲狭い空間で生活するクレーンの上の労働者たちは、短い柱の回りを行ったり来たりして運動の代わりをしている。

▲イ・ヨンデ組合員は20年目、その日その日の主要日程と事件を記録していた。

このように、通信と人の生存に必要な基本的な物品さえ使用者側に阻止され、 クレーンでの座り込みはそれこそ惨めな状況に達した。

「小さな筒で、簡易トイレを作って使っていますが、とても不便です。それで 食べることが恐く感じさえします。そして皆服もきちんと着替えられず、体も 洗えず皮膚病にかかっています。そしてクレーンの上は風雨が強く、眠れませ ん。強制鎮圧の緊張感も強く、寝てもうなされることが多かったです。夢の中 でも苦しくて死にそうなのに、起きられないのです」。

ある昼間の熱い熱気と頻繁な風雨、そして作業服も突き通す蚊の群れの攻撃… そんなに苦しい85号クレーン高空籠城がキム・ジンスク指導委員は229日、クレー ン中間層の解雇労働者たちは47日続いている。彼は一人でぼんやりクレーンを 見ていると度々不吉な気がするといった。『もし…』で始まる不吉な思い。

「クレーンで体調を崩し、悪くなった食べ物を食べて降りることになりました が、この座込場にいるより、いっそクレーンにいるほうが気楽だと思います。 上にいれば自分の手であの両班(キム・ジンスク指導委員)ご飯も用意して、手 紙もやりとりして、またあそこの同僚と整理解雇撤回の戦いの最前方で戦うと いう自負心もできます。もちろん後で不利益を受けるかもしれませんが、気持 ちははるかに軽いのではないでしょうか」。

いくらかけても受け取る人がいないその電話番号...

青年の時に入社して、26年を造船所で船を作ってきた彼は、もう50歳を越えた。 そんな彼には納得できない使用者側による整理解雇は、暮らしてきた歳月自体 を否定される苦しみだった。そしてこれと戦ってきた過程はこの戦いを放棄で きない理由になった。

「チェ・ギリョン支会長が6月25日に全組合員を食堂に集め、現場復帰宣言をし ました。食堂に行くとき、小さな希望を持っていました。うわさがありました が、まさかまさかと思いました。ところが本当に現場復帰側に方向を定めたと いうのです。組合員が『なぜそんなことが出来るのか』、『これまでクレーン 座り込みやハンストはみんなショーだったのか』と抗議が続きました」。

「会議を中断した後、常執を全員連れてまた現れたチェ支会長が『申し訳あり ません』と言いました。私はチェ支会長が組合員の話を聞いて『こうなったの だから、最後まで行ってみよう』と言いました。チェ・ギリョン支会長は同じ 集まりをしている友人です。私がその友人の前でひざまずきました。『大変な ことになる。絶対復帰宣言をしてはならない』。だがそのまま背を向けていっ てしまいました」。

▲彼は6月25日、チェ・ギリョン支会長が組合員に現場復帰の立場を明らかにした時の写真を持っていた。その時彼は「現場復帰はだめだ」とチェ・ギリョン支会長の前にひざまずいた。

インタビューの途中、イ・ヨンデ組合員は筆者に「ジュイクが死んで何年にな りましたか?」と尋ねた。指を折って8年ぐらいかという返事に、彼は待ってい たかのように自分の電話を取り出して、ひとりの電話番号を差し出した。まさ にキム・ジュイク前支会長の電話番号だった。いくらかけても受け取る人がい なくなったその電話番号...

「ジュイクが死んで8年経っても、まだ死ぬ前の電話番号を消さずに保存してい ます。現場で一緒に働いていた時、私がクレーンで鉄板や組み立てた部分を持 ち上げて合わせ、ジュイクは下で鉄板を切ったり組み立てる仕事をしていまし た。労組幹部でもなくても、本当に誠実に頑張って働きました。その一方で、 口数は少なくて、口にかびがはえるかと心配したほどでした」。

希望退職は再び85号クレーンを捨てること

そのようにキム・ジュイク前支会長を固まってしまった化石のように胸に抱い て生きる彼は、使用者側の懐柔と圧力にも希望退職は出来なかったという。そ れは自らもう一人のキム・ジュイクを作る形になると思ったからだった。

「立場を変えて考えてみて下さい。力が抜けませんか。今がすでに何日もです か。どこでそのままお金が生じることでもなくて... 『戦いをどのようにすれ ば勝つだろうか』という考えに追われる状況ではありません。家心配に話せな い理由たち…会社の懐柔と脅迫に組合員たちの心的対立が途方もありません。 私も希望退職をしたら慰労金がいくら出てきたでしょう。その金も受けられな いで追い出されることもできる状況で直ちに家族の生計を心配しなければなら ない私たちには少ない金ではありません。だが85号クレーンを見ればどのよう に希望退職ができますか。私たちのためにあの同志|仲間たちが死ぬこともでき ることです。それぐらいのお金死ぬ時包んで行かれる行けない違いますか。私 たちが整理解雇撤回闘争をたたんで希望退職書を使うというのは彼らが(85号ク レーン座込者)死のうがやめようが関係ないという話でも同じです。いや、それ だけでなく、私たちの手で彼らを殺すようなものです」。

弾圧よりさらに恐ろしいのが無関心と孤立だという。せめておかしなことをす ると見る人がいてこそだ。ところが家族の生計と同僚の命がかかった問題なの に、どれだけ苦しかったか。

「それでも私たちに希望を押し上げたものがあります。まさに希望バスです。 私たちにとって希望バスは、文字通り希望です。それさえなかったなら、途中 で諦める人もとても多かったでしょう。私達だけで毎日クレーン見つめて、ど うすれば頑張れるでしょう。希望バスがあったので慰めになりました」。

「希望バスを外部勢力だのアカだのという声がありますが、ずいぶん前に時代 が変わったのに、まだアカの合唱ですか。アカ、アカというのを見て『ああ、 また選挙の季節が近付いたか』と思います。もうそんな幼稚なことはやめたら 良いです。希望バスの人々が狂っても、自分の金と時間で釜山まできて、汗を 流して雨に打たれ、放水銃や催涙液をかぶりますか。心が動かなければできな いでしょう。整理解雇は韓進重工業労働者だけの問題ではないのではありませんか」。

彼は、たった一度でも李明博大統領と趙南鎬会長が資本や企業でなく、その下 で踏み付けられて働く労働者のことを考えてほしいという。いくら優秀で力が ある人でも、そんなことが一つぐらいなければ、後になって怨まれるのではな いかということだ。そうして彼は8月の熱い道端に座り、李明博大統領と趙南鎬 会長に忠告した。

「あなた方の権力が、あなた方の資本力が、どんなに大きいのか知りませんが、 それが千年、万年続くのではないでしょう。いつかは後悔するでしょう」。 (記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-14 05:48:15 / Last modified on 2011-08-14 05:48:25 Copyright: Default

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