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法院、ユソン企業労組員に審問なく仮処分を決定...反発

業務妨害禁止仮処分決定...「手続きも破り、会社の言葉を聞き入れた」

特別取材チーム 2011.07.11 16:10

大田地方法院天安支院(以下法院)は、ユソン企業支会(労組)に二回にわたり、 業務妨害禁止仮処分決定を出したが、債務者(労組)への審問さえせず、債権者 (会社)の主張で決定したことで、支会は『偏向的』な法院の決定だと問題提起した。

またユソン企業労使紛争の核心の争点である『攻撃的職場閉鎖』は、不法議論 があるが、会社は法院の業務妨害禁止仮処分決定が職場閉鎖の正当性を認める 決定だと解釈、会社は事実を歪曲しているという支会と真っ向から対立している。

会社は6月9日の法院の業務妨害禁止仮処分決定(2011年仮79)に対し『職場閉鎖 の正当性』が認められたと見たが、決定文のどこにも『職場閉鎖の正当性』には 言及されていない。

会社、『集団行動の不法性を法院が公式に認定』

労組、『決定文のどこもない文句で事実を歪曲』

弁護士、『職場閉鎖で労組は厚生福祉施設を使用できるという大法院判例に反する決定』

「審問に参加し陳述する機会も剥奪」

法院は6月30日、二回目の業務妨害禁止仮処分決定(2011カハプ104)で、債務者 は『工場内施設の破損、役職員らに対する殴打、脅迫など暴力行使および誹謗 などの名誉毀損行為、債権者の製品および原資材搬入および出荷阻止、債権者 の役職員と取引先顧客の会社出入を阻止をしてはいけない』で、労組幹部14人 は『これに違反した時は1回当たり500万ウォンを支払え』というものだ。

また、会社が労組を相手に出した『工場内生産機械設備破損』行為禁止要求に ついて法院は、『行為の証明資料は提出されていない』と棄却し、『債権者と 役職員を誹謗する趣旨のピケッティング、騒音放送、叫び、スローガン提唱、 使用者側の正常な営業および生産活動妨害、その他、債権者の業務を妨害する 一切の行為の禁止』も求めたが、『債務者の一般的な行動の自由を過度に侵害 する余地があるという理由はない』と棄却した。

法院のこうした決定は、申込書送達および債務者の尋問期日も省略されたまま での決定だということに問題がある。

法院が『ユソン企業紛争が続いて暴力事態が発生しかねない現状況でその期日 を開いて審理すると、この事件の仮処分の目的を達成できない急迫した事情が あると認定』されると言うが、労組側弁護士は「審理を開けば仮処分の目的が 達成できない事情が必要だが、ユソン企業の場合はこれに値しない」と指摘した。

法院は『工場出入時労組幹部14人に1回につき500万ウォンを会社に支払え』という 要旨の最初の決定をした時も、債務者との審理もせず決めた。

当時、支会は「債務者は尋問期日に召喚状を受け取れず、審理もなかったのに、 業務妨害禁止仮処分が決定されたのは不当だ。『急迫した事情が認められる』 と言うが、それが何か分からない」と批判していた。

支会は機関誌で「仮処分の場合、民事執行法第304条により『仮処分の裁判には 弁護士または債務者が出席できる尋問期日を開く』となっている」とし「だが 裁判所は尋問期日を開いて審理すると仮処分の目的を達成できない事情がある 時に当たるという理由で、幹部2〜3人にだけ仮処分を送達し、14人のほとんど は申込書を見ることもできず、尋問期日に参加して陳述する機会も奪われた 状態で仮処分が決まった」と批判した。

支会の関係者は「労使暴力事態は会社が用役警備を動員し、支会組合員を暴行 し、警察が会社を保護したことで発生したのに、法院はたった1人の債務者にも 陳述の機会を与えなかった」と苦言を呈した。

労組側弁護士は「法院が決めた二件の仮処分決定は手続きも守らず、その内容 も一部分だが、ユソン企業に有利」とし「特に職場閉鎖中に、労働組合と厚生 福祉施設は使えるという大法院判例(大法院2010. 6. 10. 宣告2009ト12180)も ひっくり返す決定だ」と伝えた。

一方、会社は4日に機関誌で法院の決定に言及し「この程の業務妨害禁止仮処分 決定で、集団行動の不法性を法院が公式に認めた」と主張した。

これについて、支会は「決定文のどこにも『集団行動の不法性』という文句は ない」とし「使用者側の攻撃的職場閉鎖、用役チンピラの殺人暴行蛮行、雇用 労働部の超過労働是正指示の拒否など会社の行動が不法行為だ。ユソン企業こそ 無法だ」と反論した。

また支会は「会社が『息をすること以外、すべて嘘』を続けても、仮処分決定 は臨時の決定で、本裁判で争わなければならない」と批判した。

支会は法院の決定に異議を提起し、民主社会のための弁護士会(民弁)、法学者 などと共に記者会見と討論会などで、今回の問題を社会的に公論化する計画だ。 (記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-07-12 08:31:20 / Last modified on 2011-07-12 08:31:35 Copyright: Default

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