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ユソン企業労組員を暴行した用役警備、被害者に変身?

車両突進など用役暴力縮小疑惑...「警察、誘導尋問で正当防衛や双方の過失を狙う」

シム・ヒョンホ記者 2011.09.19 09:53

ユソン企業が雇用した用役警備の暴力行為を捜査している警察が、用役警備を 罰するどころか『正当防衛』や『双方過失』に捜査の焦点を合わせ、加害者の 処罰を回避しているという主張が提起された。

検察から補強捜査指揮を受けた警察は、9月16日に被害者の全国金属労組(パク・ ユギ委員長)ユソン企業支会組合員の一部を調査した。調査を受けた組合員は 「捜査の過程で警察が誘導尋問をして、正当防衛や双方の過失にしようとして いたようだ」と主張した。

5月18日、ユソン企業が労組組合員を対象に攻撃的職場閉鎖をして、用役警備を 投入、工場の前では大小の暴力事件が頻繁に発生した。特に同月19日、用役警備 が偽装車でひき逃げをして組合員13人が重軽傷を負い、6月22日には消火器、盾、 ハンマーなどで組合員を集団暴行し、22人が重軽傷を負い入院した。用役警備に 暴行された一部の組合員は現在も工場への出勤も出来ずにいる。

ユソン企業支会は会社が便法を使って日雇い直接雇用で用役警備を採用、暴行 を指示したとし、社長と工場長および用役警備会社への告訴状を提出している。

警察はユソン企業会社と用役警備との関係と暴力行為について捜査したが市民・ 社会団体とユソン企業支会から絶えず『後手捜査』、『不公正捜査』と非難さ れてきた。また事件が発生して3か月たっても何の結果が発表されていない。

「われわれは被害者、加害者と扱われた」

会社の正当防衛や労使双方の過失に追い込むか

調査を受けたユソン企業牙山支会組合員のチョ・チュンジェ氏とハン・スンファ ン氏は警察の調査の内容が前とは全く違っていたと主張した。事件直後、被害者 を調査した時は5月27日と6月22日の用役警備の暴力行為と当時状況について質問 したが、今回の捜査では5月18日職場閉鎖以後の座り込み状況と労組の行動などに ついて聞かれたと伝えた。

▲警察の補強調査を受けたチョ・チュンジェ(左)、ハン・スンファン(右)組合員.

チョ・チュンジェ氏は「私たちが暴行された日の状況だけ質問すれば良いのに、 その前の状況まで全てまた質問した。告訴状に提出した事件の状況だけを話す といったが受け入れられなかった」とし「被害者への質問ではなく、強制性を 帯びた質問が続いた」と吐露した。

続いて「事件当時、なぜ私たちがそこに行ったのか、労組が先に原因提供をし たのではないか、などの質問が続いた。まるで私たちに誘導質問をして事件を 縮小し、双方の過失や正当防衛の形にしようとしているようだった」として 「すでに決まった質問をして、望む返答を聞こうとしていた」と主張した。

ハン・スンファン氏も「質問がとても偏向的で、弁護士を同行して質問を受け ると言うと、警察はそんな必要はないと抑圧的な姿で一貫した。まるで先生に 訓戒されている感じだった」とし「被害者が調査を受けるのではなく、加害者 として調査を受けているようでとても腹が立った」と怒った。

また、「20〜30分の調査で終わると思ったが、絶対安静を取るべき患者にも、 3時間以上の無理な調査を強行し、結局語調を高めて争う姿まで見せた」と 警察を非難した。

用役警備に暴行されたチョ氏は、5月27日に鼻骨骨折、6月22日に頭蓋骨陥没、 ハン氏は6月22日に頭蓋骨内傷を受け、病院で入院治療を受けている。

労組側のキム・サンウン弁護士は「被害者を加害者のように調査したことは、 使用者側の正当防衛や労使双方の過失にしようとしているようだ」と説明した。

キム弁護士は「われわれは被害者だから、会社と用役警備を現行犯で処罰して と要求したのに、もうすぐ3か月になるのに何の措置もない」とし「捜査が再び 振出に戻っているのを見ると、警察の捜査意志自体がないようだ」と指摘した。

一方、5月19日の明け方、ユソン企業牙山工場の前で偽装車を利用して、組合員 13人をひき逃げした用役警備に、検察はひき逃げ(特別犯罪加重処罰)を適用して 起訴を決め、16日に初公判が開かれたと言われ議論が予想される。

検察がひき逃げ(特別犯罪加重処罰)で起訴したことは、故意ではなく偶発性だ と認定され、用役警備を雇用した会社側の責任はないと結論が出たことだからだ。

労組はこれまで『用役警備が偽装車で歩道を突進し、13人が怪我をし、車両で 人に当り続けたのに、なぜ故意性がないというのか』とし、一貫して『会社の 教唆による暴力行為』と主張してきた。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-09-20 11:18:19 / Last modified on 2011-09-20 11:18:34 Copyright: Default

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