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『ヴァレオ空調』のフランス式倫理経営?

[非正規職24時]先進経営期待したのに…一日で組合員全員解雇

先日、構造調整闘争をしたウィニアマンド支会に続き、忠南地域ではまた構造 調整と戦う事業場が発生した。天安立場にある『ヴァレオ空調コリア』という 車両用エアコンを生産する事業場だ。

1987年 大韓空調(株)設立。韓国・日本の合弁で設立(韓国株主50%、日本ゼクセル社50%)

1994年 大韓空調(株)ゼクセル100%持分参加

2000年 ヴァレオ買収計画 ヴァレオ50%持分参加、経営はゼクセルが担当

2003年 (株)ゼクセル、ヴァレオ空調コリア会社名変更 ゼクセル、ヴァレオ50%ずつ持分参加

2005年 (株)ヴァレオ空調コリア会社名変更後、ヴァレオ持分100%所有会社

生産職の労働者は、1990年に大韓空調労働組合を設立して2001年金属労組を設 立してから現在まで、大韓空調をゼクセル資本が買収し、またヴァレオ資本に 渡る間、闘争で団体協約と賃金を継承し、今に至っている。

▲削髪しているヴァレオ空調コリア支会のイ・テクホ支会長(写真=金属労組)

韓国資本であれ、日本資本であれ、フランス資本であれ、ラインで生産する労 働者は特別違うことはない。でも2005年にフランス資本による買収の後、期待 があったのが事実だ。ヴァレオ資本自らが『倫理経営』を打ち出し、親環境的 で倫理的な企業経営を強調したためだ。

フランス資本に好感期待

「フランス資本が100%買収したといわれた時、好感を持って期待したのは事実 です。事業場のあちこちに倫理経営を強調するポスターを張り出したり、進ん だ労使文化を実現すると言うので、何か韓国や日本の資本とは違うという期待 がありました。」

イ・テクホ支会長は話す。「ところがヴァレオが買収した2005年、すぐ一方的 に福祉部門を縮小して団体協約の不履行が発生しました。賃金の支給を送らせ たり、社内運動場を売却したりもしました。労使協議や賃金団体協議交渉を無 視して逃げ回り、こうした状況が発生するので当然、労使関係は対立に行くこ とになります。先進労使関係というのは、自分たちに必要な時だけ対話すると いうことでした。」

1987年の設立以来、常に会社は経営が苦しいと言い、韓国、日本、フランス資 本と工場が売られたが、20年間変わらなかったのは、毎年黒字を記録してきた という事実だ。問題は、昨年10月の外国為替危機以後、物量が減り始めて今年 の初めからは物量がなかったということだ。

「今年、会社は金属使用者団体を脱退し、賃金交渉を回避してきました。それ と共に、人的構造調整案を発表したのですが、60人の希望退職と20%の賃金カッ トでした。これだけでなく、10月には新ラインを一方的に閉鎖して新しい人的 構造調整案を発表したのですが、全職員185人のうち92人の希望退職、残る人員 の賃金41%を削減するというのです。」

組合員全員解雇通告

10月21日、会社の事務職職員は一括的に辞表を提出し、組合員の中でも35人が 退職した。26日には文書で、当日から工場を閉鎖すると通知し、2次希望退職を 29日まで受けつけ、残った人員は30日に解雇通知を発送するとも文書で知らせ てきた。

10月30日、会社はバイク便を使い、11月30日付で残った組合員全員を解雇する という通知を送ってきた。また、まだ出勤している組合員は不法占拠だとし、 工場から撤収するよう要求する手紙を送ってきた。10月30日現在、103人の組合 員が毎日出勤して工場を守っている。

▲集会をしているヴァレオ空調コリア支会組合員(写真=金属労組)

「どの労働組合がこんな案を受け入れられますか。この現場で働く組合員は、 普通15年以上働いてきた人々です。これまで20年、私たちが働き、会社が利益 をあげてきたのに、今1年が苦しいからみんな出て行けと一方的に通知するのです。

赤字ですが今でも売り上げの2.4%を本社ブランチが手数料で持っていきます。 組合員数は100人ほどで、いつでも門を閉めればいいと思っているようですが、 家族を入れれば数百人の生計がかかった問題です。先進的な多国籍資本を語り、 グローバルなフランス資本がフランスでは倫理経営をし、労働権と人権を守っ ているのかもしれませんが、こんな一方的な廃業と解雇は横暴です。」

苦しい時期に支会闘争を率いているイ・テクホ支会長は他に方法がないので、 断固闘うという。

多国籍企業の撤収に単位労組では闘えない

「多国籍企業が我が国にきて、利益をくすねて一日で撤収する問題は、単位事 業場の力では突破するのは難しいです。ところが同じやり方でやられ続けてい ます。金属労組が立ち上がって突破口を用意する闘争を配置しなければならな いと思います。苦しいですが、日本遠征闘争をはじめ、さまざまな闘争を考え ています。どうせ労働組合は抜き差しならない状態です。戦うしか方法があり ません。みんな出て行けというのに、何を妥協するのですか。」

上海、中国資本は双竜自動車で、CVC米国資本はウィニアマンドで中身をくすね、 労働者たちの骨を削り、まだ利潤をあげて、最後の甘い汁まで吸っている。今、 フランスのヴァレオ資本も中身をすべて吸ったので、労働者たちの骨を削ろう と飛びかかっている。

これまで韓国政府は何をしていたのか? 20年働いてきた労働者が昨日と同じよ うに今日も出勤したら、『工場占拠』で不法だという文書を見てさらに粘り強 く闘争すれば、優秀な韓国政府は双竜自動車のように公権力を投入し、鎮圧す るのだろうか? こんな状況になるまで見物するだけで、労働で暮らすことしか 知らない労働者を『不法暴力』集団にして『厳しい処断』といいながら峻厳な 法治を享受するのだろうか。

2009年11月03日(火)09:09:51 クォン・スジョン/現代自動車牙山工場社内下請支会 webmaster@redian.org

原文(レディアン)

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2009-11-24 08:44:50 / Last modified on 2009-11-24 08:44:53 Copyright: Default

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