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竜山惨事拘束者釈放、家族たちの元へ

拘束者6人残る...「赦免復権まで戦う」

ソン・ジフン記者 2012.10.26 17:34

竜山惨事で拘束された撤去民2人が釈放された。竜山4区域撤去民の彼らは10月 26日午前、それぞれ公州刑務所と全州刑務所から出監した。2009年1月23日に 4年の刑を宣告されて拘束された彼らは、満期まで3か月を残して法務部の定期 仮釈放で解放された。竜山惨事拘束者のうち再開発当事者の竜山4区域撤去民が 釈放されたのは初めてだ。

『竜山惨事真相究明および再開発制度改善委員会(以下真相究明委)』の関係者 と全撤連の会員は、早朝に刑務所に行って出所した彼らを歓迎した。忠清地域 の人権団体活動家も刑務所の前で彼らの釈放を祝った。公州刑務所から仮釈放 されたキム・ジェホ氏は、出迎え来た人々と一人ひとり抱きあって喜びを表わ した。キム氏の妻は夫と抱き合って流れる涙をこらえられなかった。

▲妻と会ったキム・ジェホ氏

「外で苦労する仲間たちに申し訳なかった」

真相究明委は彼らの釈放を歓迎しつつ、赦免ではなく仮釈放で解放されたこと に遺憾を表明した。真相究明委は「大統領選候補は誰が当選しても必ず拘束者 を赦免、復権し、名誉回復をさせろ」と主張した。現在、収監されている竜山 惨事の拘束者は6人だ。彼らは長ければ来年10月まで服役しなければならない。

▲チョン・ジェスク氏と抱き合ったキム・ジェホ氏

出監したキム氏は「世の中が新しく見える」という言葉で釈放の感想を述べた。 彼は「中で身は楽だったが、外で身も心も疲れた仲間たちのことを考えると、 申し訳なかった」と話した。キム氏はまだ収監中の撤去民に対する残念な気持 ちも伝えた。彼は「竜山はまだ現在進行形」と強調し「竜山惨事が一日も早く 解決してほしい」と明らかにした。

キム氏は長い収監生活を終えたが健康なようすだった。キム氏は「中でむしろ 身は楽だった」とし、繰り返し「外で身も心も苦労した仲間たちに申し訳ない 気持ち」を強調した。彼は「中では済州や明洞など、竜山と同じ現場の消息を 聞く時」が最もつらかったと伝えた。「自分がどうすることもできない状況に 置かれている」ということを実感したという。その一方でキム氏は「これから うまくいくと信じる」と、希望をあきらめなかった。

キム氏を迎えた家族と真相究明委の関係者は喜びの涙を流した。竜山惨事遺族 のチョン・ジェスク氏は「こんな日がくるとは思わなかった」と喜びを表わし た。彼女は「模範囚という名で私たちを統制するが、われわれは罪人ではない ので模範囚でもない」と話した。真相究明委のチョ・フェジュ代表も「今日、 彼らは釈放されたが、まだ収監されている6人の撤去民がいて、裁判を待つ二人 がいる」と強調し「無罪判決を受けて赦免復権で名誉を回復するまで戦わなけ ればならない」と話した。

同じ時間に全州刑務所でも仮釈放があった。竜山4区域で中華料理店を運営した キム・テウォン氏だ。老母を見守って暮らしてきた彼が拘束された後、老母は 3年9か月の間、一人で生活を続けていた。キム・テウォン氏は歓迎式の間にも 終始老母を心配していた。

公州と全州で出監した彼らは、公州のある食堂で再会した。4年近い時間が流れ、 出会った彼らは互いに抱き合って再会の喜びを分けあった。

家族と共にする日常に

キム・ジェホ氏は惨事の前に竜山4区域で宝石店を運営していた。竜山惨事が起 きてキム氏が拘束されると、キム氏の娘は深刻な憂鬱症の症状を見せた。定期 的にかかってくるキム氏の電話が遅れると、「お父さんが私たちを捨てた」と 憂うつになる程、キム氏への依存が強かった。キム氏は娘の健康回復のために 毎週、自分で直接描いた漫画の手紙を送った。刑務所側の制限で手紙の発送が 難しくなると、先に出所した提訴者に頼んで直接漫画を渡した。キム氏の誠意 で娘の憂鬱症状はかなり好転した。

▲知り合いと映像通話をしているキム・ジェホ氏。スマート フォンを恥ずかしく思った。

キム氏は当分、長い収監生活で別れていた家族との時間を送る計画を明らかに した。キム氏は「収監されている間にいつのまにか子供が思春期に入った。 子供と一緒の時間を過ごし、父の役割に当分は忠実にしたい」と話した。 彼はまた「家長として、生活と生計をしなければならないから、生活の問題を まず考える」という言葉も繋いだ。

彼は父として、夫としての生活にまず帰りたいと明らかにしながらも『仲間』 への感謝を繰り返し強調した。キム氏は「収監期間に多くの仲間たちが力を集 めてくれたので、今は私が仲間たちに力を貸す番だ」と話した。彼は「生活人 としてたくさん金も稼ぎ、受け取ったカンパ以上に多くの仲間たちを支援したい」 と話した。

キム・テウォン氏も家族の元に帰った。キム・テウォン氏を出迎えに来たキム氏 の兄は、老母が家でキム氏に出す食卓を用意して待っているという言葉を伝えた。 キム氏は食堂で開かれた歓迎式でも食事をせず、老母が作った食事のために先に 席を離れた。

出所した人々と真相究明委は、早いうちに犠牲者が安置されている磨石牡丹公園と 拘束者を訪れて挨拶する予定だ。真相究明委はまだ具体的な活動計画は立てて いないが、彼らの赦免復権と名誉回復、拘束者釈放のための闘争を続ける計画だ。

▲キム・テウォン、キム・ジェホ氏(左から)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-10-28 00:32:20 / Last modified on 2012-10-28 00:32:21 Copyright: Default

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