韓国:チョン・ジヌに沈黙、キム・ヨンミン辞任を要求する偽善 | |||||||
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雑民キム・ヨンミン、教師チョン・ジヌ、国会議員カン・ヨンソク[記者コラム]チョン・ジヌには沈黙、キム・ヨンミンの辞任だけ要求する偽善的野党圏勝利法
キム・ヨンウク記者 2012.04.09 14:52
「Fucking Usaという歌に含まれた談論の前提は、女性は『Fuck』できないとい うことだ。『Fuck』の主体は男性だ...強姦であれセックスであれ、米国を 『fuck』すれば、韓国は男性になり、米国は女性になる....〈中略〉... 結局、 韓国の男も米国の男も、すべて強姦する権力を持つのに、韓国の女性や米国の 女性のからだは、男性集団の間での戦いの代理戦場として提供される。こうし た論理は、まさにルワンダ、旧ユーゴ、東ティモールなどすべての戦場で強行 される女性への集団強姦の免罪符だった。こうした男性イデオロギーで女性は 人間ではなく、男性国家が所有する記号、象徴、朝鮮半島、家族、民族そのも のになる。したがって、強姦する男性の立場では、女性を強姦するのではなく、 敵国を強姦したことになる」 -チョン・ヒジン〈フェミニズムの挑戦〉- キム・ヨンミンとナコムスは、自らを雑民と呼ぶ。雑民だった彼が、以前、19 歳以下聴取禁止の成人インターネット ラジオでの猥褻、性暴力的な発言が問題 になった。キム・ヨンミン候補はこのラジオで米国のグアンタナモ、イラク捕虜 への性虐待問題の解決についての質問に、「ユ・ヨンチョルを解放し、ブッシュ、 ラムズフェルド、ライスを強姦して殺してしまえ」と話した。 また老人卑下の議論やキリスト教卑下の議論もあった。だが、キム・ヨンミン 候補による老人卑下の議論は、正確に言えば老人卑下ではなく、たびたび暴力 を行使する保守右翼団体の『オボイ連合』に対する卑下であり、キリスト教の 卑下の議論は、保守キリスト教界のあらゆる恥部を指摘するものだった。オボイ 連合を嘲弄し、保守キリスト教界の不正を指摘したことを一般的な集団に対する 卑下という議論にしたのは、総選挙をむかえた保守勢力を結集させるための 政治攻勢にしかならない。 キム・ヨンミン候補が30代初め、ポルノに近い成人ラジオ放送での言葉は、当 時のライスという米国の女性国務長官と、強姦という単語が結合して途方もな い爆発力を発揮した。当時、キム・ヨンミン候補が行った発言は『女性ライス』 への態度とみるよりは、グアンタナモ事態の責任者であるブッシュ、ラムズフェ ルド、ライスを同一線上に置き、米国帝国主義に対する報復を象徴する。した がって、キム・ヨンミンの『強姦発言』の脈絡は、「Fucking Usa」という歌を 集団で歌った2002年の韓国キャンドル集会で共有していた男性中心的な思考に 似ている。当時、一部の女性団体と左派活動家は、Fucking Usaに含まれた男性 (男根)中心の女性の身体に対する認識問題を提起したが、いわゆる民主進歩 改革勢力はなぜ歌の歌詞が問題かという調子だった。 したがって、キム・ヨンミン発言を問題にするためには韓国社会、さらに狭く 進歩陣営に蔓延する男性中心性への全般的な省察と反省が必要だ。だが今回の キム・ヨンミン候補辞任の議論には、ライスと強姦という単語による性暴力的 発言という1次的な反応しかなく、これに対する真摯な省察はみつからない。特 にキム・ヨンミン候補の辞任を一番強く主張する民主進歩改革を自任する人々 も同じだ。民主党のイ・ヘチャン顧問をはじめ民主進歩改革陣営によるキム・ ヨンミン辞任要求には、キム・ヨンミンが野党圏全体と接線地区野党圏候補に 及ぼす悪影響だけが前提として作動している。 ナコムス戦略が権力に対する男根中心の性的嘲弄という事実を知らなかったのか『雑民キム・ヨンミン』は、8年前に19歳以下聴取禁止のポルノ水準ラジオ放送 の演出者兼固定ゲストだった。そして彼はナコムスで有名になった後も、相変 らず『雑民』を強調してきたし、ナコムスでも『チョX』水準の男根中心の単語 を連発して笑った。 ビキニデモの議論はともかく、ナコムスに含まれる冗談は、男性中心の性的コード を含むギャグであり、大衆はそんな性的コードで政権をもてあそぶ彼らに熱狂した。 特にチョン・ボンジュ前議員が抜けた後、性的コードをさらに露骨化したのが 『雑民キム・ヨンミン』だった。 キム・ヨンミン候補が8年前の19禁ラジオ放送のゲストとして話したハードコア ポルノ性言語と帝国主義の嘲弄は、ナコムスでのチョ・ヒョノ警察庁長官のも のまねで『Xカ』を連発するのと大差ない。以前より洗練された表現と、程度の ぐらいか。その点で、ナコムスのキム・ヨンミンの現在を容認する以上、彼の 過去の発言は大きな問題ではない。キム・ヨンミン候補が選挙に立候補した時 や、最近ナコムスでの性的発言は、性認知的感受性など全く見つからない水準 だからだ。それでも民主進歩勢力は彼が候補になった時、これをあまり問題に しなかった。皆が知っいてて公認し、歓呼したということだ。 皮肉なことに、キム・ヨンミンのこうした感受性を指摘した言論は、最も男性 中心的で、性問題を何度も起こすセヌリ党権力の保護言論の朝鮮日報であった。 朝鮮日報の性的感受性が豊かだから、キム・ヨンミンを批判したのだろうか。 朝鮮こそ、キム・ヨンミンの性的コードが政治と結合する時、保守的な大衆が どれほど動揺するかを正確に読み、選挙の初期から彼の話を活字にした。ある 意味では、朝鮮日報は初めからこの問題を政治的に扱い、そのためにキム・ヨ ンミンの辞任を一貫して主張してきたのは全くおかしなことではない。朝鮮の 主張は、3流ポルノ水準のラジオ進行者が高邁な国会議員をする資格があるかと いう水準以上でも以下でもない。 被害者への責任を感じて懲戒を自ら要望した立派なチョン・ジヌ候補では朝鮮日報ではなく、民主進歩改革を自任する多くの人々がキム・ヨンミン 候補の辞任を要求するのは、全的に正しいのか? 彼らの辞任要求の議論を調べ るためには、教師チョン・ジヌ候補が健在な状況と、キム・ヨンミンに対する 辞任要求にどんな沈黙のカルテルが存在するかを見なければならない。 事実、全国教職員労組委員長だったチョン・ジヌ候補が性暴力2次加害者などが 免罪符を受けた過程で見せた態度は、雑民キム・ヨンミンの態度よりも反性暴力 運動にとってはるかに悪い事例だ。 全教組に所属した2次加害者は性暴力事件の告訴を遅らせようとしたり、被害者 が性暴力を受けたことを知りつつ、加害者と一緒にいるように放置したり、す でに被害者とは別の件で検察の捜査を受けている状況でも、民主労総委員長逃走 捜査に押しやった責任がある人々だった。 そんな2次加害者は、懲戒委の2審で全員減軽措置を受けた。初めから加害者が 受けた除名懲戒は、永久除名でもなかった。3年間活動を停止されれば良い懲戒 だったが、それさえも全教組は受け入れずに警告措置に変えた。その裏には、 加害者と共に全教組という組織にかけられた『組織的隠蔽』という頸木を払い のける目的があった。 チョン・ジヌ候補は当時、こうした措置をした懲戒再審委員会は独立機構なので 自分には責任がないという立場だ。だがチョン・ジヌ委員長が属する政派(派閥) が懲戒再審委員会を構成する過程に介入したことを示す文書が公開された。全教組 の核心幹部が『組織的隠蔽』という単語を民主労総性暴力真相調査報告書などから 除くために圧力を加えた証言や情況もある。これはチョン・ジヌ候補が事実上、 2次加害者免罪符の『頭』だということを示している。それでもチョン・ジヌ候補が 全教組代議員大会で、被害者の要求のとおりに事件を処理できなかった責任を取る ために、自分を警告するという懲戒を要請した立派な人格体に化けたことには 進歩の化けの皮を見るような気がする。 全教組が性暴力事件を組織的に隠蔽、助長したという不名誉の単語を消すため、 チョン・ジヌ委員長を出した全教組の核心政派が動き、核心執行部が動いたと いうさまざまな証言と文書があるのに、チョン・ジヌ候補は相変らず知らなかっ た、関係ないという態度を見せ、きちんと謝罪もしていない。 全教組はどの労働組合よりも性暴力問題と権威主義問題に敏感であり、進歩の 象徴だったということを考えれば、19禁ラジオのゲスト出身キム・ヨンミンの 性暴力的発言とチョン・ジヌ候補の当時の態度が持つ重さ感の差は、比べもの にならない。チョン・ジヌ候補の問題より重く扱う運動社会の性暴力問題と 労働組合権力の裏が共に作動するからだ。 しかしキム・ヨンミンの辞任を主張する多くの民主進歩改革者とその仲間たち は、チョン・ジヌ候補の問題については、よくある声明書一枚も出さなかった。 性暴力を受けた被害者が直接統合進歩党に自分の声を聞けと切実な手紙を公開 しても、進歩や民主を自任する相当数が沈黙した。そんな彼らがキム・ヨンミ ン発言に、即刻辞任しろと要求するのは何の理由であろうか。 性暴力被害者の切なる呼び掛けを無視したチョン・ジヌより
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