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G20を見る3つの視線;ネズミ20、犬20、恐喝20

[寄稿]ネズミ二十匹が集まる!

しなさい(人権運動サランバン) 2010.09.29 16:26

11月11日〜12日にソウルでG20が開催される。文字通りネズミ20、つまりMBに似 た世界20か国が集まり、世界経済を論じる場だという。このネズミ20には誰も が選ばれるのではない。新自由主義を信奉し、経済危機の責任を開発途上国に 押し付け、自国の利益のためには環境を無慈悲に破壊して貧困国家の苦痛をさ らに深めなければならないなど、難しい基準を通過しなければならない。

ところが妙だ。世界を動かし、危機を打開すると言って集まったのに、誰が彼 らにそんな権限を与えたのだろう? ネズミ20は経済規模が参加の可否と発言力 を裏付けるという面で、ネズミ20は企業の株主総会や理事会の構成原理と同じ だ。民主主義とは何の関係もない。ほとんどの南半球国家と民衆の立場は排除 されている。フィリピンの代案世界化運動家のウォールデン・ベロー氏は言う。 「誰が彼らに危機を解決する権限を付与したのか?」。その通り。これが全世界 で行われるネズミ20反対闘争の前提だろう。誰も付与したことがない権限を、 まさに本人たちは『とぼけ』て自分たちだけのパーティーを前に興奮している。 ネズミのように脳が小さく、単純だからだろうか。今回ネズミ20の議長国にな り、田舎のネズミ、都会のネズミを問わず、みんな居間に招いたと自慢するMB は、大将ネズミ役をして偉そうに振る舞っている。単に一回ごとに順番に引き 受けるイベントなのに。

G20は犬20?

一方、G20は『犬20』を意味する言葉という説もある。10月1月から発効する 『G20首脳会議警護安全のための特別法』は、G20という『限定期間』を口実と して警護処長の恣意的判断で集会・デモ、表現の自由を深刻に抑圧できるとい う違憲的な発想に基づいている。この法によれば、所轄警察署長はいわゆる 『警護安全区域』での集会とデモを制限し、その上、軍の支援も受けられる。 ソウル市内の主要空間が警護安全区域に設定されれば、そこでの集会禁止はも ちろん、身分証を提示して歩かなければいけないかもしれない。これで財布を 忘れてきたりすれば、家にも帰れなくなった。権威主義政権の時の臭いが紛々 とする。これまで権力の猟犬として忠実に服務してきた警察と軍部隊が、また 本来の役割をする時が来たのだ。

G20が『犬20』だという証拠はまだある。G7、G8から20か国まで拡大した背景に は、米国と親しい国を大幅に参加させることでヨーロッパと中国を牽制しよう とする意図がある。米国の覇権を固めようとする『犬の会議』になったのだ。 それだけでなく、公共の場所とインターネットにはすでにG20の広報があふれ、 その上、一線の学校にはG20関連のポスター、作文など、『強制動員』が下され た。国民の判断を遮り、一方的な自画自賛プロパガンダだけが満ちている。 G20の目的に合わせる国民もまた忠実な『犬』にする胸算用なのか。これが国民 の開化(犬化)であるようだ。

それと共に、国はつまらないことまで干渉する。ソウル市は『顔を洗わなかっ たり、髭そりをしなかったり、髪を洗わずにタクシーを運転すると、運転手に 過怠金を賦課する』という、犬も笑うような発想をはばからない。清潔なカカ の発想らしい。奨学官がくるからと大掃除をするやぼったい教室の風景のよう にだ。これは悩ましい。犬よりひどいのか、犬よりきびしいのか、でなければ 本当に『犬みたい』なのか!

恐喝はやめろ!

恐喝[きょうかつ] [名詞] 1 恐怖を感じさせておどすこと。2 『嘘』を俗っ ぽく言う言葉。 3 財産上の不法な利益を得るために他の人を脅すこと。

意味が多くもある。ところが一つ一つ調べればG20が恐喝20の略語ではないのかと 疑われる。

まず、G20を理由にした未登録移住労働者への暴力的、違憲的摘発が猛威を振る い、国内外観光客のための歩行環境を改善するとして露店商人の生存権を威嚇 し、野宿者を道路から片づけなければならない物のように取り扱っている。大 事なお客さんが来るから、汚いものは見えない所にどけておけという意地悪な ご主人さまを見るようだ。これが恐怖を感じさせておどすことではないか。

二番目、G20で議論される内容は、ほとんど嘘でしかない。G20は経済危機を解 決するというので集まるが、核心的な問題は扱わない。新自由主義イデオロギー の問題、金融資本の権力問題、全世界的の不平等と社会的危機の問題は扱わな い。結局、G20の目標は、現体制の円満な管理と覇権維持だ。G20は根本的な改 革を回避して、既存の秩序を維持する方向に動いている。G20がこれまで四回の 会議で合意した内容で最も重要なことは、既存の国際金融機構を拡大・強化す るということだ。IMFと世界銀行を通じて経済危機を克服し、これからの世界経 済秩序を作るということだ。G20はいつもWTOを通じた自由貿易の拡大も強調す る。しかしIMF、世界銀行、WTOは、世界に暴力的に新自由主義をまき散らし、 不平等を拡大するための核心的な役割を果たしてきた。彼らがまさに今回の経 済危機を発生させた主犯だ。このような組織に免罪符を与え、もっと大きな役 割を任せるという点で、彼らが言う『経済危機解決』は嘘でしかない。

三つ目、彼らの覇権と経済的な利益を維持するために、他の開発途上国を脅迫 するのは当然の手順だ。国内でも反対の論理は物理的、反人権的に弾圧する。 民主社会の当然の権利である集会・デモを『警護安全のための特別法』により 全面的に阻止するということは、集会・デモをテロと同じものと認識すること だ。表面では国格を語り、自ら恥ずかしいことをする。2010年の6月25日から 27日にカナダでG8とG20が開催された時、カナダ政府はイベント費用として12億 ドル(約1兆4398億ウォン)という莫大な金額を投入した。その90%が警護費用に 使われた。カナダ政府は会場周辺の3.5kmを高さ3mのコンクリートと鉄のフェン スで囲んだ。11月のソウルではどんな姿の明博山城が登場し、もう一度『恐喝』 をするのか憂慮される。

いずれにせよG20ソウルで開かれるだろう。今われわれは、国家の一方的な糊塗 にだまされず、自らG20が本当に国家と世界に役に立つのかを深刻に確かめてみ なければならない。たとえG20の結果が経済危機の解決に役立つとしても、すで に国民の耳目を塞ぎ、口を負債で強行すれば、それはすでに失敗だ。(人権オルム)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-09-30 21:48:46 / Last modified on 2010-09-30 21:48:48 Copyright: Default

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