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現代車労組への非正規職の直接加入は1社1組織で

[コラム]非正規職正規職化は拒否できない歴史の流れ

ハ・ブヨン(蔚山革新ネットワーク代表) 2010.08.17 14:54

1953年頃、米国の労働運動は大きな危機に直面した。不正腐敗と不正にかかわ り、連邦政府が労働組合外部監査法を導入するなど、自主性が大きく傷付いて 労働運動は衰退し、組織率が下がって今日まで回復できずにいる。

最近、米国は8時間労働制が崩れて労働時間が延びており、2009年にはビッグ3 の賃金カットと整理解雇事態を見るほどまで弱まった労働組合運動は、組合員 の権益擁護という最低限の役割も果たせなくなっている。

米国の労働運動の危機の本質は、政権と資本の弾圧だけではなかったことを思 い出さなければならない。1950〜60年の米国労働運動も、現在の韓国の正規職 労働運動のように、大工場・白人中心の労働運動がまかり通っていた。米国と いう国は、黒人奴隷と移民労働者により下層労働市場が構成されていた。当然、 労働運動は長時間・低賃金・奴隷労働状態の移住労働者と、黒人労働者の差別 撤廃と、同一労働・同一賃金を指向する闘争をしなければならなかった。だが 鉄鋼、造船、自動車、航空などの大規模製造業と軍需産業の労働組合は、労使 が談合して白人労働者の賃上げと雇用安定だけにしがみつき、移住労働者と黒 人労働者の差別と整理解雇を無視した。社会正義の刃としての機能を失い、国 民から孤立する道を歩んだ米国労働運動が、大義名分を失って衰退していくの は、あるいは歴史の必然かもしれない。

2010年の現代自動車の非正規職差別禁止、正規職化という大法院判決をめぐり 戦々恐々とする韓国の正規職の姿を米国の労働運動の歴史に、投影することは 無理な想像だろうか? 87年、労働者も人間として人間らしく生きたいと叫んだ われわれは、98年の外国為替危機事態に続く整理解雇事態、非正規職法導入で、 差別こそ人間の基本権を抹殺する恥ずかしく醜悪なことだということを忘れ、 無視してきた。正規職よりつらい仕事をする非正規職が正規職の代わりに整理 解雇されるという不当な現実に対し、われわれは『正規職雇用安定の防壁の盾』 という催眠にかかり、会社の非正規職殺人を黙認ほう助し卑怯に生きてきた。

その結果は残酷だった。政権と資本、保守言論は非正規職の低賃金搾取体制の 原因を大工場正規職の高賃金論とした。財閥企業と中小零細企業の間の賃金の 格差を広げた最低入札制と、資本が強行する納品単価切り下げまでを、正規職 の賃上げと成果分配の苦痛分担だと悪用した。大工場正規職利己主義、大工場 正規職責任論と譲歩論は、年俸6000万ウォン労働貴族論にまで発展する。この 時から国民は「豊かな奴等がふざけたストライキをしている」というストライ キ反対論に染まっていった。故郷に帰ると両親ばかりか親戚や友人にも非難さ れる恥辱を受けなければならなかった。民主労組運動は、現場では政治ストは 不法ストだとして世の中の正義に向けた正当な闘争も回避して、工場の塀の中 に回帰する産別労組無用論につながる労使協力主義に誘惑され、社会的な孤立 に直面した。

最高裁の判決は、会社の不当性を明らかにし、労組の正当性を確認させる絶好 の機会だ。だが、正規職と非正規職労働者が分裂すれば、せっかくの良い機会 を逃がしかねない。正規職支部が非正規職を引き込んで共に暮らしていく道は、 労働時間短縮によるワークシェアによってのみ可能だ。昼間連続2交代も結局、 作業編成効率の平準化のためには非正規職を正規職化しない限り難しいだろう。

会社に正規職化を要求する前に、まず私たちが正規職組合員宣言をして、正規 職支部の規定を1社1組織の直接加入ができるように改正措置しなければならな い。今回の正規職化闘争の一番重要な核心は組織化だ。現代自動車がまず不法 派遣の正規職化を勝ち取れば、全国の社内下請と非正規職差別撤廃闘争は新し い希望としての位置を占められる。労働貴族、正規職利己主義という不当な歪 曲を脱ぎ捨てて、現代自動車民主労組運動の正しさを天下に知らせ、社会的な 孤立から抜け出すように天が与えた機会であり、拒否できない歴史の流れだ。 (記事提携=蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-08-18 19:02:53 / Last modified on 2010-08-18 19:02:55 Copyright: Default

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