韓国:全教組、「性暴力事件の組織的な隠蔽助長はなかった」 | |||||||
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全教組、「性暴力事件の組織的な隠蔽助長はなかった」性暴力真相究明特別委の結論をひっくり返す...民主労総に議論広がるもよう
キム・ヨンウク記者
batblue@jinbo.net / 2009年07月09日21時33分
全教組『性暴力懲戒再審委員会(再審委)』が、民主労総キム・サンワン性暴力 事件の全教組2次加害者3人の懲戒再審の過程で、「性暴力事件の組織的縮小・ 隠蔽助長はなかった」と結論した。 再審委は7月9日に公開した再審決定文で、「(民主労総)真相究明特別委報告書 のうち『民主労総高位幹部とかかわった事件だったという点で、その深刻性を 認知しても事件化と組織的公論化を防ぐことにより組織的隠蔽を助長した』と いう報告と関連して、請求人が幹部ではあるがこの事件の組織的公論化を防ぐ 意図的な行為は確認できず、事件を縮小・隠蔽するために組織的に企てた事実 もまた確認できなかった」と明らかにした。 政権弾圧による状況と組合活動の功績を参酌して警告懲戒 再審委はこれに伴い、2次加害で除名懲戒されたチョン・ジナ前全教組委員長、 ソン某氏、朴某氏に「組織的隠蔽助長行為の嫌疑がないと判断する」と決めた。 再審委はまた「ソン某、朴某は、最善の解決策を講じられなかった責任と過失、 組合に与えた影響を考慮して、警告処分する」と決めた。 全教組の懲戒規定によれば、『警告』措置は『業務遂行の過程で注意を疎かに して組合に損害を与えた者』、『権利停止懲戒の対象者で、その行為が軽微で 反省の態度が明らかな者』への懲戒だ。 性暴力事件の時に全教組の委員長だったチョン・ジナ前全教組委員長には、 「性暴力事件の政治的な影響と組織的な打撃を理由に被害者の苦痛を加重させ た行為と見られる」と結論したが、「政権による総体的な弾圧に関する組織の 状況、組合活動の功績などを参酌して懲戒の程度を減軽する」と明らかにした。 再審委はチョン前委員長も警告処分にした。 政権の総体的弾圧と組合活動の功績を参酌して減軽したことも議論が予想される。 運動社会の性暴力事件の解決の過程で常に問題になってきたのは、組織保衛論と 組織内活動の成果をめぐって判断したことにあったためだ。 特別委、「組織の幹部が組織の名前をあげて隠蔽の試み」 全教組再審委は、基本立場で「特別委報告書を信頼、尊重して被害者中心主義 に立脚して再審に臨む」と決定文に書いたが『民主労総性暴力真相究明特別委 員会(真相究明特別委)』の結論を事実上ひっくり返すもので波紋は大きくなる ものと見られる。 真相究明特別委報告書は「性暴力を言う被害女性に『組織』を言った瞬間、沈 黙を強要するもので、性暴力事件の隠蔽を助長する」と指摘した。報告書はま た、「性暴力事件をめぐる外部的環境や政治的判断を口にすること自体が、やっ と事件の表面化を決めた被害者に大きな圧力になるため」と付け加えた。 3月13日の真相究明特別委記者会見で、キム・インスク特別委委員(民弁女性人 権委員会)は、「民主労総次元の組織的隠蔽の試みというよりは、組織の幹部が 組織の名をあげて隠蔽する試みがあったので、組織的隠蔽試みと命名した」と 組織的隠蔽の試みを説明した。 当時、オム・ヘジン特別委委員(ソウル大女性研究所研究員)も、「この事件が 李錫行(イ・ソクヘン)委員長の隠れ場所の提供に関する差し迫った政治活動の 過程で、民主労総と所属連盟(全教組)が事件を認知したのに対策と事件の解決 に手をつけられなかった点が組織的隠蔽と規定した理由」と付け加えた。 このように、特別委委員と報告書が組織的隠蔽と規定し、民主労総の中央執行 委員会も組織的隠蔽の意味を受け入れ、全教組に懲戒を勧告したが、全教組が 事実上結論をひっくり返したのだ。 [出処:チャムセサン資料写真] 被害者意見書も否定した格好...民主労総で波紋大きくなるもよう 今回の決定は、被害者の意見とチョン・ジナ前委員長の意見が全く相反した中 で、事実上チョン・ジナ前委員長の意見の側にたった点でも議論が予想される。 これまで運動社会内の性暴力事件解決の原則は、被害者中心主義に置かれた。 しかし今回の事件は、チョン・ジナ前委員長が意見書を掲示板に公開し、これ を全面的に否定する被害者も再審委に意見書を伝えるがチョン前委員長の主張 が受け入れられたと見られる。 5月8日、チョン前委員長は公開意見書で「2次加害、または性暴力事件に対する 組織的隠蔽を助長したと規定して法的責任を問う被害者代理人記者会見(2月 5日)、民主労総真相究明特別委員会記者会見(3月13日)、民主労総中央執行委員 会の結果(3月19日)、全教組性暴力懲戒委員会結果(4月22日)は受け入れられな い」と心情を表わした。真相究明特別委報告書と報告書を採択した民主労総中 執の決定をすべて否定する内容だった。特別委の最大の決定は、全教組2次加害 者の行為が組織保衛論に立脚した組織的隠蔽を助長したということだった。 またチョン前委員長は被害者と二回会って言った話を自分の意見書に込むこと で、被害者と真実議論を呼び起こした。6月30日に再審決定された後、7月7日に 被害者が公開した意見書は、チョン前委員長の主張を全面的に否定するものだっ た。被害者はこの意見書で「チョン前委員長の陳述は、基本的な事実関係にも 合わない自己弁護で一貫している」と一蹴した。 匿名を要求した民主労総女性委員会のある関係者は、「全教組前委員長の意見 は受け入れられ、被害者の意見は受け入れられなかった」とし「被害者がこの 決定でどんな苦痛を受けるのか心配だ」と述べた。 今回の再審委結果はまた民主労総中央執行委で論争を呼ぶかもしれない。民主 労総女性委の別の関係者は、「今回の決定は反性暴力運動を全部無にする決定」 とし「外部の単位も参加した特別委報告書と民主労総代議員大会の決定を無視 し、性平等未来委員会を建設しようとする趣旨まで否定するもの」と話した。 この活動家は「全教組も参加した民主労総中執で7時間討論し、真相究明報告書 を採択した。代議員大会で後続措置まで議論した事案だから、中執が責任を持っ て後続措置を点検するという事実を暫定内包している」と解釈した。 イム・ソンギュ民主労総委員長は4月1日の代議員大会で数人の代議員が性平等 未来委員会設置に反対し、非常対策委委員長職と民主労総委員長候補辞任をか けることもした。当時、性暴力事件の後続措置は、民主労総の運命を左右する 程に重要な懸案だった。 この日、イム・ソンギュ委員長は未来委員会設置が全員一致で通過し、被害者 が送った手紙を読んで声を詰まるせた。 被害者は民主労総に送った手紙で「民主労総が性暴力被害者への実質的な補償 に努力する姿に感謝し、金銭補償は丁重に遠慮してその気持だけを受ける」と 伝えた。被害者は続いて「私はこの事件の被害者でもあるが、同時に民主労総 組合員でもある」とし「私は組合員として、民主労総が私に対する補償よりも、 一定の金額を性平等事業予算にして、安定的に性平等事業をしていくことを望 む」と述べた。 翻訳/文責:安田(ゆ)
性暴力被害者がチョン・ジナ前委員長の主張に全面反論「チョン前委員長は組織しか考えず、被害者のことは考えなかった」
キム・ヨンウク記者
batblue@jinbo.net / 2009年07月07日12時41分
昨年12月初めに起きた民主労総幹部のキム・サンワン性暴力事件の被害者が、 7月7日、チョン・ジナ全教組前委員長を批判する文を公開した。被害者が公開 した文は「性暴力2次加害者全教組再審委員会」が開かれる一日前の6月25日、 再審委員会に被害者が送った。 全教組再審委員会は除名懲戒を受けた2次加害者のチョン・ジナ前委員長、ソン 某氏、朴某氏などに30日の会議で除名より低い懲戒を決めた。 被害者は今回の性暴力事件解決の過程を粘り強く問題提起してきた全教組のイ・ ヒャンウォン組合員を通じ、全教組の内部掲示板にこの文を公開した。被害者 は再審委の決定の過程で自分の意見が反映されなかったと判断し、自分の立場 を組合員に公開することに決めたという。 被害者はこの文で「インターネット空間でチョン・ジナ前委員長を支持する一 群の人々が私を陰湿に攻撃する文を掲載し、まるで私が加害者で、チョン前委 員長が被害者のように事件自体を歪めている」とし「私がいつまでこうした状 況を我慢しなければならないのか本当にわからない。そのため望むまま私が直 接回答を差し上げる」と反論文を書いた背景を明らかにした。 被害者は主にチョン・ジナ前委員長が5月8日に全教組内部掲示板に書き込んだ 「組合員先生にさし上げる文」に細かく反論する内容を文章にした。文の内容 をまとめると、被害者はチョン前委員長から慰労されるより、事件縮小の圧力 を強く受けたようだ。5月8日チョン前委員長の釈明文とは正反対の内容だ。 被害者は「チョン前委員長に『性暴行された。長い間苦しみ、ずいぶん悩んだ。 それで告訴をしようかと思う』という言葉への委員長の最初の言葉は『告訴は しないでくれ』だった」とチョン・ジナ前委員長の話を伝えた。 被害者はチョン前委員長が5月8日に自分との話を歪曲、縮小して書き込んだと いう内容で文を続けた。被害者はチョン前委員長が「特に難しい時期にこの事 が伝えられると、朝鮮・中央・東亜が黙っていないだろう、全教組と民主労総 が苦しくなるので告訴だけはしないでほしいと強調した」と書いている。 被害者はまた、チョン・ジナ前委員長が「『民主労総の李錫行委員長とあなた を内縁関係のように言う(言論)報道が準備されていると市民団体関係者に聞い た。そうすると告訴すると先生が苦しくなる』という話をして、心理的な不安 感と圧迫感を受けた」と明らかにした。 チョン・ジナ前委員長は5月8日に公開した文で、民主労総真相究明特別委員会 の報告書が言及した隠蔽関連の事実について「私はこの報告書が言うように被 害者の判断と問題提起方式を尊重せず、告訴を防ぐためにしつこく説得したこ とはない」と主張していた。 しかし被害者は「チョン前委員長は、私の苦痛と傷を共につらく感じたり、私 を慰労するより組織のほうを心配していた」と明らかにした。 被害者はまた「チョン前委員長は、私がチョン前委員長と会った時、被害事実 をいいたくなかったし、私がすでに全てを決めた後に彼に会ったといったが、 これは事実ではない」と反論した。被害者は「私は率直に、私が全教組から受 けた傷をいやしてほしかったし、全教組とともに問題を解きたかったし、事件 を解決したい気持は切実だったが、前委員長は冷静だった」と話した。また、 「私は(前)委員長の事務的で冷静な態度にさらに傷を負い、(前)委員長が直接、 事態を揉み消して、被害者を助けてくれない状況で、もう全教組と一緒に何か ができる状況ではなかった」と述べた。被害者自身が告訴を決めた理由は、チョ ン前委員長に会った後、もう全教組が信頼できなかったためという説明だ。 被害者は続いて「私が全教組を愛する心がなければ、委員長を訪ねて恐ろしい 私の傷をまた掘り起こす理由は全くなかった」とし「言論に出てきてはいけな い。朝鮮・中央・東亜に利用されてはいけない。告訴してはいけないというこ と以外、私のために何を話したか」と反問した。 被害者は全教組活動家としての苦悩も語った。被害者は「私はチョン前委員長 に劣らず、全教組組合員として熱心に活動した。15年以上、支会執行部で活動 し、支会長を2年間してきたので、私が加害者を告訴した時、全教組に加えられ る非難や打撃が心配になった」と明らかにした。被害者はこれにより自分の被 害を救済することを迷ったと心境を明らかにした。被害者は「だから民主労総 が提案したように真相調査と懲戒結果を待った、可能ならこれで事案を解決し ようと思った」と説明した。 被害者は最後に「私はチョン前委員長に会った時、彼が委員長として被害者の 私よりさらに興奮して怒り、加害者をそっとしておかない、懲らしめると話せ ただろうし、共に泣いてくれることもできたはずだ。しかしチョン前委員長は 決してそうはしなかった」とし「委員長として組織を心配することは十分に理 解できるが、チョン前委員長は組織しか考えず、被害者のことは考えなかった」 と明らかにした。 外部団体の助けを受けたという一部の主張にも「全教組が何も助けてもらえな かった私が、普段信頼している人権団体の助けを受けるのはあまりにも当然の こと」とし「チョン前委員長を支持する方々は、私が外部の助けを受けたこと を非難している。いったい私が何をどうすればいいのか、誰か教えて欲しい」 と吐き出した。 被害者は最後に「この文を書きながら、私はまた苦痛を受ける」とし「いった い私がどうすれば私が受けた被害が事実だと受け入れられるのか」とし「もう これ以上、こんな苦痛を受けたくないという気持は切実だ」と訴えた。 全教組は再審委員会の結果を7月7日に開かれる中央執行委員会に報告すると発 表されたが、オム・ミニョン全教組報道担当者は「再審委の結果が7日の中執に 報告されるかはわからない」と話した。全教組再審委の結果は中執に報告する 手続きだけが残っており、結果の公開程度と方式は再審委が決める。 被害者が再審委に送った文 全文 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2009-07-13 02:48:12 / Last modified on 2009-07-13 02:50:36 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |