韓国:救急車を呼ばず命を落とす労働者 | |||||||
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事業主の欲のために...救急車を呼ばず命を落とす労働者第2ロッテワールド死亡事故、労災隠しために民間病院の救急車を呼び到着遅れる
ユン・ジヨン記者 2014.04.16 00:06
4月15日に開かれた国会環境労働委員会全体会議でセヌリ党の李宗勲(イ・ジョンフン)議員は 「応急処置を受けられずに死んでいく労働者が続出している」と声を高めた。 事業主が労働災害を隠すために消防の救急車を呼ばず、搬送中に労働者が命を落とす事件についての話だった。 4月8日午前8時18分頃、第2ロッテワールドの建設現場で配管を点検していた労働者のファン某氏が、配管のカバーが頭に当たる事故が発生した。 事故直後の8時20分頃、ロッテ建設側はソウル牙山病院に電話をかけて救急車を呼んだ。 しかし救急車は事故発生から22分経った8時40分頃に現場に到着した。 救急車の到着が遅れたため、現場作業員らは8時38分頃に消防に支援を要請した。 消防は通報から7分後の8時45分頃に現場に到着した。 すでにファン氏が救急車で運ばれた後だった。 結局ファン氏は病院移送中に救急車の中で死亡した。 李宗勲議員は房河男(パン・ハナム)雇用労働部長官に対し 「彼は配管のカバーが頭に当たった。 応急処置をすれば救える状況だった」とし 「なぜ会社は7分で来る消防ではなく、22分で到着する牙山病院の救急車を呼んだのか」と声を高めた。 房河男長官の返事は「正確な経緯はわからない。誤った判断だったと思う」だった。 房長官の返事に李宗勲議員の叱責はさらに強まった。 房河男長官の代わりに呼び出されたパク・チョンギル雇用労働部労災予防補償政策局長は結局、 「(ロッテ建設が)労災処理ではなく公傷で処理し、労災を隠そうとした疑いがあると理解している」と明らかにした。 建設業者をはじめ、多くの事業場で労災を隠すために消防の救急車を呼ばないのは慣行のようになっている。 消防に通報すると労災で受け付けられるのが、民間病院の救急車を呼ぶと公傷処理ができるからだ。 そのため会社は現場で事故が発生すれば、まず会社の救急車両やトラックを使い、負傷者を指定病院に移送して公傷処理をすることがある。 会社が労災を隠す理由は、労災件数が少ないほど会社の労災保険が減免される構造のためだ。 現在施行されている労災保険料率特例制度の個別実績料率制は、労災事故が起きた時に保険処理をしなければ、翌年の保険料が割引かれる方式で運営される。 労災保険特例料率制度により減免される保険料の規模は一年で1兆1376億ウォンにのぼる。 2012年には現代重工業社内下請労働者のファン某氏が更衣室で意識を失って倒れる事件が発生した。 その時も下請企業は消防を呼ばず、1tトラックの後部座席にファン氏をのせて病院に運んだ。 結局、ファン氏は心肺蘇生術の途中に命を失った。 李宗勲議員は「この間も更衣室で倒れた某企業の下請労働者をトラックの後部座席にのせて病院に運び、結局応急処置を受けられずに死んだ」とし 「国政監査でこの問題を指摘したが、労働部は何の措置も取らず、また同じ事故が大企業の現場で起きた」と鬱憤を晴らした。 工期を短縮するために下請企業が無理に同時作業を進める慣行も問題と指摘される。 李議員は「昨年の国政監査で現代製鉄のアルゴンガス窒息事故問題も指摘した。 一方で保守作業をし、一方ではガス配管作業を同時に作業していた。 この過程で下請企業の間ではどんな作業があるのかの連絡もなかった」とし 「第2ロッテワールドの建設現場でも工期短縮のために無理に同時作業がなされていた」と批判した。 続いて「ひどい自己恥辱感を感じる。 この問題を指摘するたびに雇用労働部は一罰百戒にするといった。 だが第2ロッテワールドの現場に専門担当監督官が10人いたのに、またこうした事件が起きた。 いったい知りながらも目溢しをしているのか。さもなくば、見ようとする気もないのか」とし 「労災を隠そうとしてまともな応急処置も受けられずに人が死んでいくのが大韓民国の現実だ。 雇用労働部はいつも申し訳ないという。 これ以上言うべき言葉がない」と叱責した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2014-04-17 04:23:03 / Last modified on 2014-04-17 04:23:04 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |