韓国:全北地域のサムスン納品業者の労働者が白血病を発病 | |||||||
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全北地域のサムスン納品業者の労働者が白血病を発病...「労災を認めろ」「化学物質の情報は制約的、長時間労働も」...会社、「勤務環境とは無関係」
ムン・ジュヒョン記者jbchamsori@gmail.com 2016.04.29 09:37
「私は私の残る人生の半分以上をただ治療と検査をして、 一般人のように正常な生活ができないまま暮らさなければならないことが、 本当につらくて苦しい」〈鳳東工団の化学工場H社で働き白血病にかかった30代初め労働者イ氏の手紙より〉 ▲全北地域の労働市民社会団体が全北道完州郡の鳳東工団にある化学工場H社の労働者白血病事案に対し、勤労福祉公団全州支社に労災を申請した。〈民主労総全北本部〉 全北道完州郡の鳳東工団にある化学企業、H社で働いていた30代初めの労働者が、 サムスン半導体白血病被害者と同じ白血病にかかったことがわかり、 全北地域でも電子産業の労働安全問題が提起された。 H社全州工場は、LCDなど電子製品生産工程に必要な電極保護剤や洗浄剤などを生産し、 サムスン電子にも納品している化学工場だ。 白血病にかかったイ・チャンホ(仮名、33)氏は2012年、28歳で電子材料チームに入社し、 白血病(急性リンパ腺)の発病を知ったのは去る2015年10月だ。 こうした事実は4月28日午前、 民主労総全北本部など全北地域の労働市民社会団体が勤労福祉公団全州支社(労働部全州支庁)で開かれた記者会見で公開された。 この日の記者会見の後、これらの団体はイ氏の労災申請も代理で遂行した。 闘病中のため、イ・チャンホ氏はこの場に直接出られなかったが、 イ氏が作成した手紙が公開された。 「最初の子供が生まれた頃から製品の出荷量が急激に増え、 その出荷量に合わせるためにほとんど寝る時間以外はただ働いていました。 一日12時間勤務が多く、製品に問題があれば問題が解決するまで20時間以上働くこともありました」。 「長時間の連続勤務と途方もない作業量で、日ごとに疲れていき、 二番目の子供ができてから4か月になる2015年10月中旬から体に斑点ができ、 風邪のような症状で町の病院に行きましたが、症状は好転しませんでした」。 「血液検査をしてみると、炎症の数値が高く、会社に休みを要請しましたが、 勤務しろと言われてその日の夜間勤務の後に総合病院に入院し、 一日後には炎症の数値はさらに上がっていました。 ソウルの大きな病院に行くと、医師は単純な風邪ではなく『急性リンパ腺白血病』だという30代の年齢では信じられない青天の霹靂のような診断を受けることになりました」。 「イ氏が扱っていた物質の情報は制約的…長時間労働の痕跡も」民主労総全北本部は 「イ氏は自分が扱っている物質がどんな物質で、どんな危険性を持っているのかを知らないまま作業をしていた」とし 「化学物質を混合する過程で、溶液が目や皮膚に飛び、 粉塵を吸入することもあった。 十分な安全教育や安全装備はなかった」と指摘した。 人権団体、「半導体労働者の健康と人権守備隊、パノルリム」で活動しているイム・ジャウン弁護士は 「工場の内部で発生する危険をきちんと知らせず、自主的に避けたり対応できないようにすることは野蛮な行為」とし 「イ氏が扱っていた化学物質を取り扱う(サムスン電子)工場で、多くの白血病被害者が出てきた。 全ての電子産業の現実は、きちんと(有害情報などを)知らない状況で働いているということ」と話した。 続いてイム弁護士は 「もしイ氏が発癌物質に露出することがあるという事実を知っていたとすれば、 その工場から出たり待避しただろう。 あるいは適切な保護具を要求したかもしれない」とし 「国内で扱われている化学物質のうち、たった15パーセントしか有害情報が確認されずに入ってくる。 労働者が病気にかかればその時に化学物質の有害性がわかるという状況だ。 労働者はそんな存在なのか」と残念さを示した。 民主労総全北本部は記者会見で、 有害な化学物質を扱っていた問題だけでなく、 サムスンが要求する納品物量に合わせるために月100時間以上の残業と徹夜労働などの長時間労働もあったと明らかにした。 労災が認められるべきだと強調した。 民主労総全北本部は 「勤労福祉公団は早く労災を承認し、 被害労働者が安定して治療に専念できるようにしなければならない」と話した。 今年の初めに仁川のサムスン電子の下請企業で、メチルアルコールを扱っていた20代の非正規職労働者5人が失明などの深刻な病気にかかるという事故が起きた。 また、サムスン半導体職業病被害者は、当初の約束と違い、 一方的な補償手続きを強行して社会的な責任を取ろうとしないことに抗議して、 ソウル市瑞草区のサムスン社屋の前で座り込みを行っている。 こうした状況で、 サムスン電子に納品する化学製品を生産しているH社の白血病問題は、 電子産業全般での生命と安全軽視の風土を示すものだという指摘も提起された。 民主労総全北本部は 「勤労福祉公団全州支社は、 電子産業全般に蔓延する労働災害を監視して、 安全な労働環境を作るために努力しなければならない」とし、 積極的な調査と再発防止対策を要求した。 「イ氏の白血病は会社の勤務環境とは無関係」一方、H社の経営支援チームは 「李氏の白血病の発病は、会社次元で残念に思っており、 休職して治療に専念しているイ氏の回復と復職のために会社次元で支援をしている」と明らかにした。 続いて、「民主労総が行った記者会見は事実ではない」とし 「イ氏が作業していた工程は国内のサムスン電子に納品しておらず、 サムスンディスプレーの中国法人に少量の納品をしている」と話した。 また、「これまで安全保護が不足していたり勤務環境に問題になった事例はなく、 有害な物質についても十分に検討して検証している」とし、 イ氏の白血病と会社との関連性を否定した。 付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。この記事はチャムソリにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2016-05-02 12:24:43 / Last modified on 2016-05-02 12:24:45 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |