韓国:恐慌障害を訴えていた地下鉄の機関士がまた自殺 | |||||||
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恐慌障害を訴えていた地下鉄の機関士がまた自殺都市鉄道公社、処遇改善に努力するといったのに...労組「機関士の現実は暗鬱」
チョン・ジェウン記者 2013.01.21 15:15
地下鉄の機関士が再び自ら命を絶った。 都市鉄道労組はソウル地下鉄6号線機関士で働いていたファン某(40)氏が、1月 19日の午後、自ら命を絶ったと20日に明らかにした。恐慌障害と憂鬱症が理由 で、労組の関係者は「前日午後4時頃に出勤すると話した後、京畿道高陽市の 自分が住んでいるアパートの屋上から身を投げた」と伝えた。 周辺の同僚によれば、故人は普段寡黙で責任感が強く、機関士業務に自負心を 持っていた。 だがファン氏は昨年10月、一回事故を体験し、心理的な不安を感じていたとい う。ファン氏が運行していた列車に乗客のカバンが挟まり、その状態で列車が 動いたのだ。当時、乗客はあまり大きな怪我はしなかったが、使用者側はファ ン氏に経緯書を作成させ、始末書を要求して厳しく問責した。 その後、ファン氏の心理的不安症状はさらに強まったようだ。労組によれば、 ファン氏は事故再発の慮れで『ストレス性障害』と診断され、病院に通って 神経安定剤などの薬品治療を受けていた。 ファン氏の周辺の人々は「昨年11月からおかしかった。横になっても眠れず、 昼食を食べると夜は何をするか心配になり、ずっと時計を見て、時間がはやく 過ぎる、どうしようと不安に思った」とし「ある時はしばらくぼうぜんと窓の 外を見て座っていた」と証言した。 労組は昨年3月、機関士のイ某氏が往十里駅で投身自殺した後、朴元淳(パク・ ウォンスン)ソウル市長の指示で構成された機関車処遇改善特別委員会が、何の 成果もなく10か月ほど過ぎ、機関士は「絶望している」と主張した。ファン氏 の遺族も「ひとりの機関士の問題ではなく、すべての機関士の問題」とし、 ソウル市と都市鉄道公社に根本的な対策を要求している。 昨年3月に朴元淳(パク・ウォンスン)市長が就任した後、自動運転システムへと また転換されたが、既存の手動運転システムはすべての事故の責任を全て機関 士が負わなければならない。車両の前後に機関士が2人乗務する地下鉄1〜4号線 のソウル・メトロと違い、地下鉄5〜8号線の都市鉄道公社は今も1人乗務員体制 で運営されている。一人で運転し責任を取らなければならないというストレス に苦しんでいる。 労組は「10か月という長い時間、使用者側は『NO』と繰り返すだけで、機関士 の処遇改善のためのどんな努力もしようとしなかった。むしろ無人運転をしな ければならないとか、機関士は楽すぎて精神疾患にかかったとかの放言を続け た」とし「結果として機関士が置かれている暗鬱な現実は全く変わっていない」 と批判した。 ▲恐慌障害を病んだ都市鉄道機関士イ某氏が昨年3月に自ら命を絶つ事件が発生し、労働、社会団体関係者らが機関士の労働条件改善を要求した。[資料写真] 民主労総、公共輸送労組・連盟、ソウル都市鉄道労組争議対策委員会は声明書 を出して「小さな事故が一つでも起きれば該当機関士にすべての責任を負わせ て罵倒する組織文化と、統制中心の組織管理の中では、今後もまた別のイ某氏、 ファン某氏のような機関士が出る」とし、ファン氏の死が全的に使用者側の責 任だと強調した。 また労組は、「機関士処遇改善特別委員会での消極的で非常識な態度も批判せ ざるをえない」とし「処遇改善特別委員会では交代制実施など、少しでも改善 されることを望んでいた現場の多くの機関士を絶望に落とし入れた責任を痛感 し、使用者側は今からでも前向きな姿勢を取れ」と要求した。 労組は故人の名誉回復と遺族の生計対策、再発防止対策を使用者側に要求する という立場で、22日午前10時30分ソウル市庁前で記者会見を行う。 なお、恐慌障害など精神疾患を病む機関士が自ら命を絶つ事件はすでに数回起 きており、憂慮が高まっている。2003年8月、都市鉄道の二人の機関士が自殺し、 2012年には3人の機関士が自宅や自分の職場だった線路に飛び込んで亡くなった。 ソウル・メトロとソウル都市鉄道公社は昨年7月、ヒューマンエラー研究委員会 と職務環境改善研究所を作り、自殺予防に動いたが、恐慌障害を病む機関士の 自殺を防げない実情だ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-01-22 04:08:10 / Last modified on 2013-01-22 04:08:11 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |