韓国:サムスン電子白血病被害者『初の労災認定』 | |||||||
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「サムスン白血病、職業病が認められた意味深い日」サムスン電子白血病被害者『初の労災認定』...「被害者が続々立ち上がるだろう」
ウ・ヨンヘ記者 2011.06.24 09:46
サムスン半導体工場で働き、白血病にかかった労働者の労働災害(以下労災)が 初めて認められた。これにより会社の『清浄半導体』の主張は説得力を失い、 別の労災被害者の労災申請も続きそうだ。 ▲故ファン・ユミ氏. [出処:オム・ミョンファン現場記者] 6月23日にソウル行政法院行政14部は、サムスン電子半導体工場で働き、白血病 で死亡したファン・ユミ氏、イ・スギョン氏の遺族と、現在闘病中の労働者5人 が勤労福祉公団を相手取って出した遺族給付および葬儀費不支給処分取り消し 請求訴訟で、原告側一部勝訴を判決した。 裁判所は、故ファン・ユミ氏と故イ・スギョン氏が「各種の危険物質に継続的に 露出したことによる発病の可能性は排除できない。作業環境で有害物質と電離 放射線に継続的に露出して発病したと見られる」として、勤労福祉公団の労災 不承認を棄却し、労働災害と認めた。サムスン側は2006年6月、一足遅く有機 化合物の感知システムを構築、ファン氏などが働いていた第3ラインの施設が 最も老朽化しており、有害化学物質の露出量が許容基準より低くても白血病を 発病すると判断したのだ。 だが裁判所は、白血病などにかかった5人の労働者全員が有害化学物質に露出 していた事実は認めたが、故ファン・ミヌン氏をはじめ3人の労働者には「有害 物質に直接露出した可能性は低い」とし、労働災害を認めなかった。 [出処:オム・ミョンファン現場記者] 労災勝訴、被害者に希望被害者と被害者家族そしてパノルリムは、部分勝訴とはいえ「白血病が(労災の) 全てではないにしても、職業病と認められた意味深い日」とし、被害半導体 労働者に希望を投げかける前向きな裁判の結果だと評した。 証拠不充分で棄却された故ファン・ミヌン氏の妻チョン・エジョン氏は、「5 家族が共に(裁判を)請求し、2家族が勝訴したが、この2家族の勝利は私たち 全員の勝利だと思う」とし、部分勝訴でとても自信がついたと語った。 チョン氏は「今、被害者が雨後の筍のように出てくるだろう」とし「もう金では 解決できない」と会社の態度を批判した。 また、「李明博政権で勝訴するとは予想していなかったが、裁判所が悩んだ 痕跡を若干見ることができた」とし、裁判の結果は「希望がある」と感激の涙を 流した。チョン氏は最後に「控訴審をもっとしっかり準備しなければならない という動機を付与された」とし、控訴審で勝利することを約束した。 [出処:オム・ミョンファン現場記者] 疫学調査、事実関係の確認などに問題労働災害が認められたファン・ユミ氏の父ファン・サンギ氏は「この事件は 2005年にユミが白血病を発病、2006年から戦い始め、サムスンのあらゆる懐柔 と脅迫に耐えてここまできた」と回想した。ファン氏は長い間、娘が白血病を 発病した理由が作業環境のためだったことを明らかにするために、前だけを見 て走り続けた。今回の労災認定は、ファン・サンギ氏のこれまでの闘争が正当 だったことを公式に認められたことでもあった。 ファン氏は「2007年9月に初の疫学調査が行われた。だが疫学調査にはサムスン の職員と産業安全管理公団関係者だけが入った。被害者が納得する専門調査者 を入れて行うべきだった」とし、公正性のない「誤った」疫学調査だと主張した。 ファン氏は「きちんと疫学調査を実施しなければ労働者が職業病の被害にあう」 と話した。彼は最後に「政府機関はサムスンに肩入するのをやめて、サムスンは 間違った慣行を是正し、被害労働者に謝れ」と強調した。 だが、サムスン半導体温陽工場で働いていたキム・オギ氏は(2005年に白血病を 発病し闘病中に労災申請)、証拠不充分と有害物質のTCEに露出が少ないという 理由で棄却された。キム・オギ氏は1991年に温陽工場に入社した1期生で、主に トリム・フォームという切断整形の工程で働いていた。 キム氏はこれについて「裁判では、切断整形の工程はTCEの露出が少ないといっ ていたが、実質的に作業する時は切断整形の前に異物を完全に除去するために 大量にTCEを使う。そうしないと100%不良が発生して、生産量に直接影響する。 一度工程で切ってしまったらどうしようもない。裁判所はそれがわからない。 話しても、実際にその工程をしたことがないので、わからずに判決したようだ」 とし、裁判所が工程を間違って理解していると説明した。 キム氏は「当時、温陽工場は梅雨の時には屋根が崩れるほど、本当に悪い環境 だった。こんな環境で、果たして有害物質を安全に利用できたのか疑わしいのは 当然だ」とし、「当時の工場の状況は、今の洗練された半導体工場とは比較に ならないほど劣悪な環境だった」と付け加えた。 半導体労働者の人権と健康守備パノルリム(以下パノルリム)は報道資料で 「『知る権利が全く保障されない職場で、労働者が立証する情報がない現実』、 『個人の疾患という反証がなければ』といった既存の判例の趣旨を見ても、故 ファン・ミヌン、ソン・チャンホ、キム・オギに棄却判定をしたのは労災保険 制度の趣旨から逸脱している」と明らかにした。 パノルリム活動家のイ・ジョンナン労務士は「95年から器興工場で下請業者が 仕事を始めたので故ファン・ミヌン氏が有害な環境では働いていないというの は事実関係が違う。裁判でも証拠を提出した。ファン・ミヌン氏は白血病にか かるまで、危険な環境で作業をしていた。それなのに、誤った事実関係で棄却 したのは不当だ」と伝えた。 さらに「半導体事業がどれほど危険かみんなは知らない。名前も知らない化学 物質が使われ、保健化学者もこの膨大な化学物質がどんな性質を持っているか、 すべを知っているわけではない。労災が認められた人は、それでもまだ証拠が 多かった」とし、現行法で「あまり厳しい認証責任を労働者に課すのはおかしい。 労災法を幅広く全面改正すべきだ」と主張した。 [出処:オム・ミョンファン現場記者] 一方、23日の午前11時30分にサムスン本館前で故ファン・ユミ氏の父ファン・ サンギ氏と、現在闘病中のハン・ヘギョン氏の母キム・シニョ氏が、サムスン 瑞草洞本館前で1人デモをした。その過程で警備員と摩擦が起き、警察が被害者 の家族を連行する事態が発生した。警察は1人デモなのに不法デモだとし、解散 警告放送をした。(記事提携=メディア忠清) 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-06-26 06:07:04 / Last modified on 2011-06-26 06:07:09 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |