外国教授たちも「KTX乗務員直接雇用」を主張

18か国の大学教授200人、盧武鉉大統領に書簡

海外18か国、約200人の大学教授が「鉄道公社はKTX乗務員を直接雇用せよ」と 主張し、注目されている。

▲チャムセサン資料写真

「KTX乗務員直接雇用を要求する教授の会」は、世界化理論権威者のサスキア・ サッセン教授、マイケル・ブラウォイ世界社会学会副会長、ナンシー・フォル ブル前世界女性経済学会会長などを含む外国の教授たちは、このような内容を 含む書簡を盧武鉉大統領と潘基文国連事務総長に送ったと12月3日、発表した。

これらの教授たちは、それぞれの署名を含むこの書簡で「世界学問共同体の構 成員として、性差別的で不公正な雇用を行う韓国鉄道公社の非倫理的な態度に 深い遺憾を示し、KTX女性乗務員の勇気ある闘争を支持する」という立場を発 表した。

また「韓国で最も大きな公企業である韓国鉄道公社が、民主主義の守護と人権 保護という基本原則の遵守を拒否する行為は、ILOが定める国際基準と国連女性 差別撤廃委員会の基準に違反する」とし「われわれは、これ以上KTX女性労働者 に対する差別的で不公正な待遇が起きないように、そして彼女たちが韓国鉄道 公社に直接雇用されるように盧武鉉大統領が努力してくれるよう要請する」と 明らかにした。

尊敬する大韓民国盧武鉉大統領閣下へ

世界学問共同体の構成員としてわれわれは性差別的で不公正な雇用を行う韓国 鉄道公社の非倫理的な態度に深い遺憾を示し、KTX女性乗務員たちの勇気ある闘 いに支持を送ります。われわれは大韓民国最大の公企業である韓国鉄道公社が 早いうちに紛争を解決し、社会的な責任を全うするグローバル企業の姿を見せ てくれることを期待します。

韓国の国家人権委員会は、韓国鉄道公社のKTX女性乗務員に対する処遇は明白な 性差別であり、基本的人権を侵害すると判断し、差別の被害者であるKTX女性労 働者に対し、平等で合法的な雇用条件を保障することで差別を解消するよう、 韓国鉄道公社に勧告しました。

われわれは、ストライキ中のKTX女性乗務員を、子会社による間接雇用ではなく、 韓国鉄道公社が直接雇用せよという韓国の学界と法曹界、そして市民社会構成 員の意見と行動に賛同します。

韓国で最も大きな公企業であり、3万人を越える職員を雇用する韓国鉄道公社が、 民主主義守護と人権保護という基本原則の遵守を拒否する行為は、まさに国連 国際労働機構(ILO)が定めた国際基準と女性労働者の人権保護のために制定され た国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)の国際基準に違反します。

韓国鉄道公社がストライキをしているKTX乗務員の直接雇用を拒否することは、 鉄道公社が国連グローバルコンパクト(国連Global Compact)に加入し、国際的 に認められる企業の社会的責任と労働権と平等の原則を守ると言う約束とも矛 盾する行動です。

KTX乗務員問題をめぐり韓国鉄道公社がこれまでに見せてきた行為は、韓国の間 接雇用非正規職労働者が直面している制度的な差別を赤裸々に示すばかりか、 大韓民国を世界で最も性差別が激しい国家の一つであると評価される結果を持 たらしかねません。韓国は、UNDPの人間開発報告書の性平等順位で30か国の OECD国家の29位、世界75の国家の53位に位置しています。

われわれは、さらに良い現実のために、さらに良い生のために、もっと多くの ことをする必要があり、そしてできると信じます。

われわれは、これ以上KTX女性労働者に対する差別的で不公正な待遇が起きない ように、そして彼女たちが韓国鉄道公社に直接雇用されるように盧武鉉大統領 が努力してくれるよう要請します。韓国の国家人権委員会の勧告と国際労働機 構、国連女性差別撤廃委員会の指針遵守とともに、韓国鉄道公社が2007年5月に 直接加入した国連グローバルコンパクトの原則も共に守られるよう期待します。

ありがとうございます。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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