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サムスン職業病被害者6年ぶりの初交渉は混乱で終わる

被害者交渉団の資格是非で議論は開めることもできず

ペク・イルジャ記者 2013.12.19 09:21

サムスン電子職業病の被害者が12月18日午後、サムスン電子との初めての本交渉を行った。職業病闘争を始めてから6年目に開かれた交渉だが、サムスン電子で被害者交渉団の資格問題を拠論し、交渉は混乱で終わった。

交渉に先立ち「今まで金で懐柔してきたサムスンがやっと対話に出てきたのは 幸いだが、被害者の家族を二回泣かせないように交渉に臨んでほしい」と所感 を明らかにした故ファン・ユミ氏の父ファン・サンギ氏(パノルリム側交渉団 代表)の期待はかなわなかった。

[出処:ニュースセル]

午後3時から器興事業場ナノパーク1階の大会議室で、「半導体労働者の健康と 権利を守る会(パノルリム)」とサムスン電子の1次本交渉が開かれた。交渉団に パノルリム側からは被害者家族7人とパノルリム活動家2人で構成された交渉委員 9人と書記、傍聴各1人が、三星電子側からは人事チーム4人、法務支援チーム2人、 初期1人が参加した。

しかし交渉が始まるとすぐサムスン電子側が「パノルリム」を交渉当事者とは 認められないと主張した。パノルリムによれば、サムスン電子側は「パノルリム は実体がなく、利害当事者の委任を受け取って来い」、「委任されていない パノルリムの活動家は出て行くか傍聴だけしろ」と要求したという。

これについて交渉団の被害者家族らは「われわれは委任をやりとりする必要の ない交渉の主体だ。6年以上戦ったが、被害者個人の名前で戦ったことはなく、 常にパノルリム名前で戦った」とし、パノルリムを交渉主体と認めるよう要求 したが、サムスン側は最後まで主張を曲げなかった。この日の交渉は交渉団の 資格ばかりがやりとりされ、2次交渉の日程も決められずに終わった。

パノルリムは論評で「6年目に開かれた貴重な本交渉が、最初から交渉主体の 資格是非で綴られたことに大きな遺憾を示す」とし「サムスン電子はパノルリム を交渉主体と認め、誠実交渉に臨め」と要求した。

続いて「パノルリムは8か月間で五回にわたる実務協議の間、ずっとサムスンと 対話をしてきた主体だった。さらにパノルリム活動家を含む交渉団の構成は、 実務協議で双方が合意した事項だったのに、すべてを原点に戻すサムスンの態度 は非常に無責任だ」と批判した。

パノルリムのイ・ジョンナン活動家は「われわれはサムスン職業病問題解決の ために、透明で内実のある本交渉が行わるべきだという立場だ。ところが、 サムスン側は9日と今日開かれたパノルリムの記者会見について『交渉を控えて 記者会見を連続して開き、一方的な主張を続けている』と文書で繰り返し 不快感を表わしたのに続き、結局、すでに合意したパノルリム側の交渉団の資格 まで問題にして、交渉の進展を遮っている。果たしてサムスンは今回の交渉が 持つ社会的な意味をきちんと認識しているのか心配だ」と明らかにした。

[出処:ニュースセル]

パノルリムと職業病被害の遺族は、交渉の前にサムスン電子器興事業場正門前 での記者会見で明らかにした「サムスン職業病対策用意のための要求案」には、 公開の謝罪と労働者の健康権実現対策、補償などに関する内容が含まれていた。

「公開謝罪」の内容は、被害労働者と家族、国民の前に「化学物質や放射線の 徹底した管理、適切な保護装備の支給、安全保健関連の情報の提供と教育など 安全保健管理責任を全うしない点」と「労災申請をさせないように懐柔したり 労災認定をさせないように業務環境情報を隠した点」等に対する謝罪の要求だ。

パノルリムはまた「労働者の健康権実現対策」で、「化学物質と有害化学物質 の公開、化学物質安全保健委員会の設置と定期的な監査、安全保健について、 労働者の実質的な参加を認められるように労組の設立と活動妨害禁止など」を、 「補償」に関しては「サムスン電子DS部門(半導体、LCDなど)で労災を申請した すべての人に被害を補償し、現行の退職者ガン支援制度を改善し、対象と支援 条件を広げ、補償水準を拡大すること」を要求として掲げた。

なお、パノルリムが公開した「サムスン電子職業病情報提供および労災申請現況」 によれば、2013年12月6日現在、サムスン電子半導体工場などで働き、希少病に かかった被害者は合計138人、死者は56人に達する。このうち36人が労働災害を 申請したが、乳ガンで死んだ故キム・ドウン氏と再生不良性貧血で闘病している キム・ジスク氏の2人だけしか労災認定を受けていない。故ファン・ユミ氏など 三人は、1審で労災認められたが勤労福祉公団の控訴で現在控訴審が進行中だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-12-19 10:36:05 / Last modified on 2013-12-19 10:36:06 Copyright: Default

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