核安保首脳会議が開かれるソウル市江南、「路上生活者風」の人が追い出される

国際イベントのたびに露天商、路上生活者を捕まえて貧困隠し

ソウル江南警察署は3月26日と27日の両日間開催される『核安保首脳会議』のた め、事前に野宿者を遮断する民生治安対策を出した。偶発犯罪予防のため、 『路上生活者風』の人々を事前に捕まえるという趣旨だ。

これに先立ち、江南区庁は1月から『核安保首脳会議』前に通りの美観のために 露天商を撤去して、その場に花壇を設置していた。

2005年にAPECが開かれた釜山と、2010年にG20が開催された時も、野宿者は一番 最初に『片づけ』られた。国際イベントが開かれるたびに野宿者は通行の自由 と基本的人権が弾圧される悩みの種に転落する。

また昨年8月にはソウル駅から野宿者を強制的に追い出す退去措置が施行され、 野宿者は突然過ごす所を失った。コレイルが野宿者による『テロ行為』を心配 したというのが理由だ。

野宿者と市民社会団体は、これに反発している。『ソウル駅野宿者強制退去撤回と ホームレス支援対策用意対策委』と『核安保首脳会議対抗行動』は、8日の11時、 警察庁前で『ホームレス弾圧警察庁糾弾記者会見』を開いた。

貧民解放実践連帯のキム・ヨンジン共同議長はこの日の記者会見で「国際イベント のたびに美観上好ましくないとして露天商を撤去し、野宿者を追い払うが、彼らに とっては生存権の問題」とし「見せかけの貧困隠しはもうやめろ」と話した。

▲貧民解放実践連帯キム・ヨンジン共同議長

現在、野宿をしているある野宿者も記者会見に参加した。彼は「崇礼門に火事が 起きた時も、人々は野宿者の仕業だといった。もし犯人が捕まらなければ、 私たちを捕まえていっただろう」とし「なぜ言論は野宿者に謝罪しないのか」 と鬱憤をぶちまけた。彼はまた「野宿者はタバコ代や食事代を得るため、仕事 を探すために歩き回るが、野宿者を無条件に犯罪者扱いし、路上も通さない のはいけない」と主張した。

参加団体は記者会見文で「ホームレスは一坪の住みか一つ守れない程、極端な 貧困の中にいる人々でしかない」とし「むしろ治安の死角地帯にいる人々だ」 と話した。また、「警察はただホームレスへの偏見による江南一帯の路上生活者風 の人を事前に遮断する対策を即刻撤回しろ」と要求した。

この日の記者会見の後、団体は警察庁長官に面談を要求する請願を提出した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可（ 仮訳 ）に従います。