韓国:江南区庁、ソウル市人権委人権侵害勧告に「私たちが被害者」 | |||||||
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江南区庁、ソウル市人権委人権侵害勧告に「私たちが被害者」江南区庁の居直り...ノンマ共同体、「江南区庁を告発する」
ソン・ジフン記者 2013.01.03 19:54
ソウル市人権委から人権侵害是正措置の勧告を受けた江南区庁が、逆にソウル 市人権委に反旗を翻した。ソウル市人権委は江南区庁のノンマ(屑物)共同体の 奇襲撤去で人権侵害が発生したとし、江南区庁に謝罪などの是正措置を勧告し た。しかし江南区庁は、ソウル市人権委の勧告を拒否し、逆に名誉毀損告発な どでソウル市人権委に強く対応すると明言した。 江南区庁は昨年11月、炭川運動場を占拠したノンマ共同体を撤去して、占有地 に鉄のフェンスを張って出入を統制し、食物などの搬入を遮断した。25日未明 には、奇襲的に眠っている共同体の住民の居住地に侵入し、説明もせず居住地 の外に引き出す行政代執行を行った。当時、住民は靴や靴下も履くことも出来 ない状態で、江南区庁が雇った用役職員に引きずり出された。 ▲11月、ノンマ共同体のソウル市人権委提訴記者会見[出処:参与連帯] ソウル市人権委は当時の江南区庁の行政代執行時期は「施行令が定めた冬期で はないが、冬期をわずか数日前の寒い日、夜間に行われた点で、国際的に認め られた国際人権規約、社会権規約第11条が定める強制退去禁止の原則に反し、 人権侵害にあたる」と判断した。 また「被害者の意思に反してコンテナの中から最低40分以上出られないように したり、被害者が寝ている夜間に突然押しかけて、何の説明もせず強制的に引 き出し、寒いのに防寒靴下や靴などを着用する時間も与えずに引き出し、寒さ に震わせ、強制的に引き出す過程で手首や足首などにアザなどの打撲傷を発生 させた点などは、すべて人権侵害に該当する」と判断し、江南区庁に是正措置 を勧告した。 しかし江南区庁側は「不法施設の撤去の過程で撤去装備から住民の安全事故を 防ぐために保護したものであり、鉄製ではないメッシュのフェンスを設置した ことは、不法施設の拡散を防ぐための自己救済策」だったとして、「ソウル市 人権委の調査結果は事実ではない」と反論する。江南区庁の行政執行は、関係 公務員の立会いの下で丁寧に退去を要請し、大多数の住民が退去要請に応じ、 人命事故なく代執行を終えたということだ。 江南区庁はむしろ「撤去民が江南区庁の住宅と職員12人にあらかじめ準備した 松明を振り回したため、職員1人が深達性2度の火傷をして現在入院治療を受け ている」とし、江南区庁の公務員に対する人権侵害を主張している。 ノンマ共同体と市民社会側は、こうした江南区庁の反論に対し「ノンマ共同体 事態を歪曲し、人権蹂躙を隠している」という立場だ。江南区庁と用役業者が ソウル市人権委の調査にもきちんと応じず、今になって調査結果を否定して、 反論権を理由に事実を歪曲しているということだ。 ノンマ共同体側は、江南区庁が11月15日と28日の二回にわたり、未明に奇襲的 に用役150人ほどを動員し、下着姿の住民を強制的に炭川運動場の外に引き出し、 投げ飛ばす過程で、15人の負傷者が発生したと主張する。また住民を孤立させ、 断電・断水、出入統制、食物搬入禁止、トイレ閉鎖で人間の生理的苦痛を極大 化させ、深刻に人権を侵害したと主張した。 ノンマ共同体は、江南区庁はソウル市人権委が該当事件を調査する過程で3回の 召還調査要請を拒否し、ソウル市の現場訪問調査にも協力しなかったという事 実も指摘した。ノンマ共同体と土地公共性ネットワーク、参与連帯などの市民 団体は江南区庁に対し、「引続き自分たちの誤りを隠してノンマ共同体の住民 の名誉を傷つけ、事態を歪曲することだけに汲々としている」とし「江南区庁 と江南区庁長をノンマ共同体に対する事実歪曲と名誉毀損容疑、また強制撤去 過程での人権蹂躙と暴力行使刑事告発措置をする予定」と明らかにした。 ソウル市人権委も江南区庁の反論は事実ではないという立場だ。ソウル市人権 保護チームは〈チャムセサン〉との通話で「ソウル市人権委の調査の結果には、 歪曲された事実はない」と明らかにした。ソウル市は「江南区庁が法的手続き による合法的な行政代執行を進めたという主張は妥当だが、その執行の過程で 人権侵害が発生したのは明らかな事実」と明らかにした。 一方、江南区庁は昨年11月、ソウル市施設課が文書で「ノンマ共同体の不法占 有施設を撤去し、出入者を統制して追加物品を搬入するのを予防・監視しろと 指示した」と明らかにした。ソウル市がノンマ共同体への行政代執行を指示し、 今になって責任を転嫁しているということだ。 ソウル市はこれに対しても「すでに撤去された資材とコンテナなどの物品が、 また占有地の中に搬入されるのを防げという文書」だったとし、「江南区庁が 主張しているように、人と食物、飲料水まで統制しろという指示ではなかった」 と明らかにした。ソウル市の指示を江南区庁が過剰解釈して執行したというこ とだ。ソウル市人権保護チームは「ソウル市の文書に具体性がなかったという 点を認めるとしても、江南区庁の執行は人権侵害」と指摘した。 しかしソウル市側は、今回の議論が地方自治体間の対決に発展することは警戒 するという立場を明らかにした。江南区庁が『名誉毀損など強い対応』を明言 した後も、ソウル市の対応が消極的なのは、議論がノンマ共同体の構成員に飛 びかねないことを憂慮したためという説明だ。ソウル市人権保護チームは、 「重要なことはノンマ共同体の住民がはやく住居を見つけ、また自活を始める こと」とし「そのためには江南区庁とソウル市の緊密な協力が必要だが、議論 が歪めば感情的な争いに発展する可能性がある」と用心深い立場を伝えた。 ソウル市人権保護チームは続いて「ノンマ共同体だけでなく、ソウル市のすべ ての撤去民に行われる行政代執行で人権侵害が起きないように、新しい慣例を 作ることが目標」と明らかにし「今回の事件が地方自治体間の力較べの議論で 消耗しないことを望む」という立場を伝えた。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-01-04 03:48:17 / Last modified on 2013-01-04 03:48:18 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |