本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:執行猶予は受けたが竜山撤去民は泣いた
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1279995889731St...
Status: published
View


執行猶予は受けたが竜山撤去民たちは泣いた

裁判所、国家の誤りは不認定...温情を強調したが量刑基準だけを合わせる

キム・ヨンウク記者 2010.07.22 16:55

「金某など執行猶予4年、張某など執行猶予3年、朴某など執行猶予2年」**

竜山惨事不拘束者など1審判決の結果、14人全員に執行猶予が宣告された。とこ ろが不拘束者と竜山惨事遺族の気持は穏やかではなかった。判事が判決文を読 み進むと、みんな涙を流した。昨年の竜山惨事現場が彼らの記憶に浮かび、先 に裁判を受けて重刑を宣告された撤去民に申し訳ない気持が涙と共に流れた。

▲竜山惨事不拘束者には執行の延期が宣告されたが竜山遺族と全撤連会員たち同じ気持が交錯した。

ソウル中央地法刑事合議28部(部長判事キム・シチョル)は7月22日、昨年1月20 日に発生した竜山惨事の時、器物破損、業務妨害、警察官傷害など、特殊公務 執行妨害致傷罪で起訴された朴某氏などの不拘束者14人に執行猶予を宣告した。 これらの不拘束者たちは竜山惨事当時、ナミルダン・ビル座り込みに参加した が櫓に火災が発生する前にビルの中で警察特殊部隊員に連行された人々だ。

この日、裁判所は不拘束者に業務妨害罪と公務執行妨害罪などをすべて認めた。 すでに拘束され、裁判を受けたイ・チュンヨン竜山4商工撤去対策委員長たちの 1審と控訴審の判決をそのまま認めたためだ。この日の宣告も当時、執行猶予を 宣告した量刑基準に合わせ、判決した。イ・チュンヨン委員長の裁判の時、櫓 の中に入らなかった人々はすべて執行猶予を受けた。裁判所は不拘束者の6人に は懲役3年に執行猶予4年、5人には懲役2年に執行猶予3年、3人には懲役1年6か 月に執行猶予2年を宣告した。

裁判所は執行猶予を宣告するにあたり、量刑の参考事項として情状を強調した。 裁判所は「全体的な起訴内容は有罪だが、被告人は都市整備区域で商店を賃貸 して商売する人々で、撤去の過程で生活の根拠がなくなる困難を認めた」と明 らかにした。裁判所はまた「竜山4商工対策委遺族と再開発組合が合意し、被疑 者全員が反省と懺悔、善処を訴え、3万人の嘆願書を参酌した」が、「この事件 はすべて共犯関係のイ・チュンヨン、キム・ソンファンなどの共犯者たちと被 告人の犯罪の加担程度を比較する必要がある。加担程度が相対的に重いと判断 することはできない」と量刑の均衡を守る必要性にも言及した。

裁判所は個人別の量刑参酌理由として、14人の不拘束者全員の犯罪前科がない 初犯だという事実と、軽微な罰金刑程度しかないという事実もいちいち数え上 げた。判決文あちこちで温情を強調したが、実際の量刑に決定的に影響したの は、これまでの裁判の量刑基準と撤去民たちが極めて善良な人だったというと ころにあった。撤去民が一番悔しく思った違法な公権力の行使には、国家の誤 りを全く認めなかった。国家の誤りは量刑基準に温情を添加する薬味程度と認 定された。裁判所は「被告人は鎮圧作戦の正当性に問題があると主張するが、 それでも被告人の行為が正当化されるものではない。ただし、鎮圧作戦が周到 綿密に行われなかったのは被告に有利な状況と判断した」と明らかにした。

温情に言及する中に、有罪を認めた部分はイ・チュンヨン委員長裁判と違わな かった。裁判所は「被告人たちは補償を受けるために櫓座り込みという形態を 決めて合意を引き出せると判断した」とし「この過程で火炎瓶の危険を判断し たと見られる。権利行使の方法も時間も、あらゆる面で努力する方法はあって も実効性がないと考えた。不法を認識した状態で行為をしたものと判断したた め、責任を負わなければならない」と有罪の根拠を提示した。

裁判所はまた「以前のイ・チュンヨン裁判の公判調書がほとんど証拠に提出さ れ、その裁判の特功放置謝罪の争点も問題になった。これらの争点に対する法 院の判断は、以前の裁判の1審と控訴審と同じ脈絡で判断した」と述べた。

この日、執行猶予宣告を受けたA氏は「気持が重い。監獄にいるイ・チュンヨン 委員長など皆に申し訳ない。特に竜山4地区ではないのに駆け付けて下さり監獄 に行った他の地域委員長には私たちだけが不拘束で出てきてとても申し訳ない。 竜山裁判のたびに、とてもはがゆい」と心境を吐露した。

イ・チュンヨン委員長の夫人チョン・ヨンシン氏も「判事たちも私たちが罪人 ではないことを知っているのに、温情を施すふりをする。今日裁判を受けた人 たちは、困っている人を見過ごせず、一緒にした人たち」とし「検事が途方も ない刑量を求刑し、裁判の結果が悪くなるかと思ってよく眠れなかった。いつ かは必ず真実糾明がなされるだろう」と希望の糸を離さなかった。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-07-25 03:24:49 / Last modified on 2010-07-25 03:24:51 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について