韓国:大邱市主催イベントではTHAAD・セウォル号の作品はだめ? | |||||||
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政権が変わっても大邱市主催イベントではTHAAD・セウォル号の芸術作品はだめ?THAAD、セウォル号の作品を検閲した大邱市青年美術プロジェクト
パク・チュンヨプ ニュースミン記者 2017.10.31 10:06
大邱市が主催する 「青年美術プロジェクトYAP(Young Artists Project)」が作品の検閲を行い、 一部の作家がボイコットしている。 大邱市が主催し、韓国美術協会大邱広域市支会(会長パク・ビョング)が主管するYAPは、 THAAD配置の議論を扱った映像作品は展示に適さないという勧告案を出したことで検閲の問題が起きた。 映像「青い蝶」のパク・ムンチル監督がこの勧告案によりボイコットを宣言し、 ユン・ドンヒ、キム・テヒョン作家なども30日にボイコットを宣言した。 去る10月13日、イベント組織委員会は会議を開き「青い蝶」と「100回目のキャンドルをむかえた星州住民に」の二編は、 イベントの趣旨に外れるとして作品の修正・交換を勧告した。 また、組織委の会議後、同日開かれた青年美術プロジェクトの実務陣会議で パク・ムンチル監督の作品の他にも前大統領の顔が含まれた設置作品や、 セウォル号に言及した作家ノートなども展示の趣旨に合わないという意見が出された。 この事実が伝えられたため、イベントへの出品を準備していた作家たちが反発し、展示ボイコットに至った。 また、11月7日の展示開始まで3週ほど控えて 作品の制限が要請される状況で、 実務を担当していた担当キュレーターも辞任した。 青年美術プロジェクトは2009年から毎年開催されている展示会で、 作品販売のための「大邱アートフェアー」のイベントとともに「大邱アートスクエア」イベントの一部だ。 イベント組織委員会は、青年美術プロジェクト運営委員会(6人)、 大邱アートフェアー運営委員会(6人)、 組織委員長の合計13人で構成される。 青年美術プロジェクトは11月の展示開始を目標として6月末から進められた。 作家たちは組織委の作品制限勧告は「検閲」であり、展示の趣旨にも合わないという。 キム・イサク展示監督によれば、今回の展示の趣旨は 「社会的芸術(social artistry)を通じて世界が当面する政治、経済、社会、文化、環境に現れる物的、心理的な問題を集中的に照明」し、 「不平等と不条理、疎外と無関心、執着と貪欲に関して語る」ということだからだ。 ▲パク・ムンチル監督の「青い蝶」作品スチール写真[出処:大邱民芸総] パク・ムンチル監督は 「公募形式で申請することもなく、まず主催側から連絡が来たイベントだ。 組織委員会でTHAADを扱った作品が問題になると決定したというが、 検閲と受け止めるしかない」とし 「前の政権のブラックリスト事態がまた繰り返されているように感じる。 前の政権の間違いを越えようとしている渦中に、 地方ではまだ変化が遠く感じられる。気にいらない」と話した。 ドローイング・設置技法で朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の顔を作った作品「亡霊」も問題になった。 ユン・ドンヒ作家は「亡霊」を通じて歴史と時代の明暗の面を見せようとしたが、 この作品もまた不適切だという知らせを聞いた。 ユン・ドンヒ作家は「作品のイメージや大きさ、空間活用計画をあらかじめ口頭で伝え、 前面も絵も伝えた。 亡霊という作品が出せなければ参加できないと考えた」と ボイコットに参加した趣旨を説明した。 ▲ユン・ドンヒ作家の作品[出処:大邱民芸総] セラミックで海の水面を再現した作品「海の上に夜の帳が降りる」も運営会議で言及された。 イ・ウニョン作家が該当作品と共に作成した作家ノートに「セウォル号」という単語が言及されていたためだ。 イ・ウニョン作家は「セウォル号に言及しているが修正できるかという要請があり、 作家ノートは修正できないと答えた」とし 「社会的かつ政治的な主題で進められるイベントで検閲があると感じ、 作品に対する良心を捨てるような気がした。 他の作家も支持しているのでボイコットに参加することにした」と話した。 大邱美協の委嘱で展示の実務を引き受けたキュレーターも去る18日に辞任した。 このキュレーターは「組織委員会が開かれて『青い蝶』の映像と作品説明ノートを持っていった。 委員のほとんどが問題があるといった。 その作品の他に大統領の顔が描かれた他の作家の作品も問題だと議論された」とし 「大邱の作家たちと協議する役割だが、意見の提示もできない状況だった。 展示をしっかり助けようとしたが、3週間前に作品を外せという話が出てきて、 展示を続ける正当性を自分で感じられなくなった」と説明した。 イベントを主管する大邱美協は、 検閲ではないと弁明した。 大邱美協のチョ・ドンオ事務局長は 「イベントの大原則は政治的、宗教的な作品を排除するということだ。 組織委員会ではTHAAD問題は政治を反映する作品であり、大原則に反すると判断した。 他の作品に変えるべきだという勧告が出された」とし 「セウォル号に言及された部分も、他の作品については調整することができたし、 内部的にはそのまま展示を進めようと話していた。 大邱市は知らずにいて、作品の事前検閲はなかった」と反論した。 大邱市文化芸術政策課のヤン・ジェジュン チーム長は 「イベントの自律性を与えるために、大邱市は干渉しない。 一部の作品は主管する側が作家と協議して純化する方向で勧告したと理解している」と話した。 作品の「検閲」が問題になったことで、 地域の芸術家300余人も30日に声明を発表した。 彼らは「前の政権で芸術家にブラックリストのレッテルを貼り、検閲を行い、支援を武器にして表現の自由を抑圧した。 新政府はブラックリストの根絶と再発防止のための民間委員会の構成と、被害事例の広範囲な告発を行っている状況」とし 「このような時局に政治的な定規で芸術作品の交換や修正を指示する検閲は、 新しい大韓民国を望む国民の願いに反するだけでなく、 芸術家の自由な表現を殺す情けない行動」だと批判した。 彼らは、 ▲事前検閲についての大亀美協の謝罪、 ▲主催した大邱市の立場発表、 ▲青年芸術家が尊重されない事態の再発防止のための対策用意を要求した。 一方、大邱アートスクエア イベントには大邱市の補助金4億ウォンが支出され、 このうち青年美術プロジェクトに支援される補助金は2億3千万ウォンだ。 [記事提携=ニュースミン] 翻訳/文責:安田(ゆ)
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