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「中国より劣悪な労働条件の移住労働者」

[インタビュー]移住労働者大会で会ったモンジュ氏

チョン・ムンギョ記者 moon1917@jinbo.net / 2009年04月26日23時27分

さまざまな人種の人々が4月26日、ソウル市鍾路の永豊文庫前に集まった。曇り の天気だったが彼らは一つずつプラカードを持ち道に座った。プラカードに は、'I want labor rights'、'移住労働者に自由に働く権利を!'、'移住労働者 を合法化しろ'といった文句が書かれていた。

移住労働者集会ではあまり見られなかった中国の朝鮮族も席についた。03年以 後、初の出来事だ。経済危機が続き、国籍と人種が異なる移住労働者だけでな く、朝鮮族の差別も深刻になっているためだ。彼らは2004年に国会を通過した 在外同胞法改正案の施行を要求していた。

この日の集会は、来週の119回労働者の日に先立ち、移住労働者が集まる集会だっ た。移住労働者が主人公の集会だけに多様な移住労働者の発言が続いた。韓国 語で発言する移住労働者もいたが母国語や英語での発言をした人たちもいた。 彼らの中で目につくある女性がいた。集会で司会をしたモンジュ氏だ。彼女は 始終一貫微笑を浮かべて韓国語と英語で司会をした。

移住労働者も「人」だと伝えた彼女、学生に戻る

90年代の初めに彼女は17歳の時、家族の生計を助けるために韓国にきた。1991 年に初めて施行された海外投資企業研修生制度(93年産業研修生制度で変化)で 韓国に来たのだ。彼女の初めての韓国行は苛酷だった。モンジュ氏は労災で指 二本を失ってしまった。

労災にあっても何も補償が受けられなかった彼女は1994年1月10日、10人の同僚 とともに事業場を離れ、「人であることを証明」するために経実連の講堂で座 り込みを始めた。移住労働者運動の始まりを知らせる座り込みだった。彼女は 座り込みの後、韓国社会で公式には初の労災補償を受けた移住労働者になった。

モンジュ氏は2008年、学生の身分で韓国に戻ってきた。彼女は亜洲大学校で NGO関連修士課程にいる。体系的に運動をしたいからだ。彼女は学業中も、移住 労働で労働力を失った労災被害者の子女を助けることを続けている。

彼女は2008年まで中国、マレーシア、イスラエルなど各国を歩き回り、移住労 働者運動をしてきた。本国にいた時は外国に行くネパール労働者の相談をした。 ネパールの絶対多数の労働階級は、自国に生産施設がなく、生計のために地球 をさまよっている。

「共に暮し、幸福になろう」

韓国と違う国の移住労働者の条件を聞くと、彼女は「中国やマレーシアなどよ り月給は多いです。それでも賃金から宿泊費を差し引けばいくらも残りきませ ん。労働条件はさらに劣悪です。8時間以上働く時に、追加手当てが払われるケー スは少ないですね。経済危機で最近条件がさらに悪くなっています。韓国の労 働者も苦しいことは知っています。だが同じ労働者じゃないですか」と答えた。

移住労働者闘争は、2004年の雇用許可制実施と2007年の産業研修生制度完全廃 棄を引き出した。しかし4月8日に公開された出入国管理事務所職員が中国人女 性2人を暴力的に摘発する映像を見ただけでもわかるように、移住労働者の現実 はあまり改善されていない。むしろ移住労働者の最低賃金を20%削減する動きが 現れるなど、韓国の移住労働者政策は後退している。

モンジュ氏は「始めて韓国にきた時は家族のことだけを考えていました。経実 連で座り込みをした後、一緒に行く人生を考えるようになり、それが幸せな暮 らしだと知りました。完全に暮らしが変わりました。当時韓国社会も移住労働 者シェルターのようなところも殆どない時でした。当時座り込みを始めて移住 労働者団体が増え始めました。希望は世の中を作る私たちの手にあると思いま す」と話した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-05-03 18:06:27 / Last modified on 2009-05-03 18:06:29 Copyright: Default

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