韓国:労働者ニュース製作団・公共サービス労組が共同で劇映画を製作 | |||||||
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医療民営化、不安な韓国社会に向けた警告[映画]労働者ニュース製作団・公共サービス労組が共同で製作「心臓が必要な男」
チョン・ジェウン記者 2010.11.09 11:06
医療保険が民営化された近未来の韓国。キャピタル生命保険という民営保険会 社のカン・ムンギは民間保険会社が閲覧できるようになった個人疾病情報を利 用して、保険加入の有無を審査する仕事をしている。ムンギはとても原則的で 手際がよく能力を認められている課長だ。保険を審査した結果、合格、不合格 を判断し、サインする彼の仕事ぶりはスマートだ。 娘の誕生日、早く退勤しようと支度をしていたムンギの所に刑事が訪ねてくる。 刑事はキム・ソノという人が失踪したとし、ムンギの10年前の名刺を差し出す。 しかしムンギはソノを覚えていない。そしてそれに続く見慣れない者たちの尾 行と後輩同僚の死。 映画は推理物を想わせるジャンル性を披露しながら、緊張感をもってムンギの 一日を扱う。覚えていないソノを思い出す過程は、ムンギと『心臓が必要な男』 ソノが一つになる過程だ。キャピタル生命保険ロゴソングを乗用車で聞いて口 ずさみ、バックミラーに映る妻と子供の写真を見て満足に微笑むムンギは、か なり前に約束した娘の誕生日にも出ず明け方に寝ついた妻に電話をかける。 「私は彼に間違ったことはしていないのに、なぜこんなに罪を感じるんだろう」 『心臓が必要な男』(監督チョン・ホジュン)は、特に個人の疾病情報が民間保 険会社に渡った時に発生する問題を入れて、医療民営化の弱点を批判する。 たとえ国家的次元で市場の自由を妨げる規制があっても、金がかかり、金さえ あれば臓器売買のためにバスターミナルのトイレに行くのではなく、個人疾病 情報が集積された民間保険会社を訪ねて行かなければならないのかもしれない。 臓器売買を映画の素材にした映画は、迂回的に国家の責任を問う。国家が国民 の基本権である医療に関する最低限の役割も放棄して、医療サービスを財閥と 大企業の利益を保障するため積極的に便乗すれば、暴力と差別が乱舞する社会 とわれわれは向き合うことになると警告する。 医療民営化が繰り返し話題になる不安な韓国社会は、たった2年前に政府が民間 保険会社に個人疾病情報を売り払おうとして、社会的な反発で2009年12月の国務 会議で失敗した。 『心臓が必要な男』は非正規職問題を扱った映画、『こんにちは。ホ テチャス チャさん!』を製作した労働者ニュース製作団の劇映画製作チーム『クリゴフィ ルム・アンド・ドラマ』の二番目の長編劇映画で、チョン・ホジュン監督の二 番目の作品だ。特に全国公共サービス労働組合が共同製作した点が注目される。 ▲11月5日試写会で初披露。[出処:メディア忠清厳ミョンファン現場記者] 試写会場で会った公共労組のハン・ソンジュ教育局長は「長い間の作業の末に 実を結んだ。多くの人に見てほしい」と伝えた。 映画は5日のフィルムフォーラムで初めての試写会を開き、共同体上映を通じて 観客と会う。観覧問い合わせは労働者ニュース製作団02-888-5123。(記事提携=メディア忠清)
翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2010-11-10 08:51:09 / Last modified on 2010-11-11 09:29:09 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |