韓国:財閥総師発の記事はいつも露骨な広報か禅問答 | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(12/11) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班 ・ブッククラブ(2025/1/11) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第97回(2024/12/10) ●〔週刊 本の発見〕第370回(2024/12/12) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/12/19) ●川柳「笑い茸」NO.158(2024/10/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第96回(2024/12/5) ●「美術館めぐり」第6回(2024/12/23) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
それを知る人がそんなことをする?[メディア批評]財閥総師発の記事はいつも露骨な広報か禅問答
イ・ジョンホ(蔚山ジャーナル編集局長) 2014.10.09 18:47
ひどい茶番劇だ。 昨年1月に横領で拘束収監されたSKの崔泰源(チェ・テウォン)会長は、 獄中で著書を出版する。 それも低所得者、障害者などの脆弱階層を助ける「社会的企業」を主題にした本だという。 現代重工の鄭夢準(チョン・モンジュン)会長は、父の意を称えた峨山ナヌム財団の創立記念式で 「企業も成功したければ、社会の発展に寄与するという意識が必要だ」と気炎を吐いた。 サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は「労使問題に賢明な対処を」と注文した。 私が働く蔚山ジャーナル事務室の下に2年前、SKの金でできた「社会的企業」方式の2坪ほどの小さなコーヒー屋がオープンした。 入るやとすぐ息がつまるほどのペンキの臭いで呼吸困難になるどころか、目まで痛いそこのコーヒーは恐ろしくまずかった。 結局開業1年で完全に元手を飛ばして門を閉めた。 商売になるわけがなかった。 そんな物で商いをしながらも、コーヒー店の前にはでかでかとSKのロゴをつけて、 事実上の企業広報を行った。 その店に入るたびに、しばらくいるだけの私もつらかったが、 中で一日中働く人たちはどれほど苦しいかと思った。 そんなSKが 「われわれは社会的企業を企業広報ではなく、 社会的企業そのものを支援して育成する方法を探したい」と話す。 朝鮮日報9月25日付B2面のトップ記事に掲載された 「崔泰源会長『社会的企業』著書獄中出版」という記事は、お笑い種だ。 南民戦事件で投獄された詩人、金南柱(キム・ナムジュ)は80年代の初め、 執筆時間とペンも許されず、獄中で出される牛乳パックにクギで一文字一文字を刻んで詩を書いた。 朝鮮日報のこの記事は、獄中の崔泰源会長を金南柱詩人のように描写している。 「崔会長は監獄で個人のパソコンが使用できず、 ペンで文章を修正し推敲作業をしたと理解する」という表現がそれだ。 抵抗詩人、時代に逆らった知識人、労働者の獄中出版が消えた21世紀に、 財閥会長の獄中出版がこの代わりをする。 それほど「社会的企業」を大切にする人が、あれほどの金をなぜ横領して、 あんなに長い間、獄中生活をするのだろうか。 現代重工グループの鄭夢準会長が10月7日、峨山ナヌム財団創立3周年記念式の祝辞で 「企業も成功したければ社会発展に寄与するという意識が必要だ」と強調した(世界日報10月8日付29面)。 それを知っている人が毎日7万人出入りする蔚山造船所に、本末転倒にも正規職2万人と4万人以上の多段階下請労働者をむちゃくちゃに使いまくるのだろうか。 現代重工蔚山工場には大小の事故が1週間もたたないうちに起き、 多くの人々が死んでいく。 彼の99%が下請労働者だ。 世界造船業1位の企業が安全教育もせず、日雇い労働者を消耗品として使っている。 求人求職欄には今日もやはり「一日10万ウォン、当日就職可能、現代重工協力社」という求人企業が並んでいる。 こうすることが「社会発展に寄与」なのか問い直さざるをえない。 こうした企業広報記事を書く日刊新聞を何と呼ぶべきか。 この日の世界日報と同じアングルの写真を載せた東亜日報は、 それでも率直に写真の出処を「峨山ナヌム財団提供」と書いた。 誰が撮ったのかわからない写真を紙面に堂々と載せても恥ずかしいとも思わない。 財閥がぜひ見せたいことだけを撮って報道機関に送った写真を出処を明らかにもせずに使うのが今日の韓国言論の現実だ。 鄭夢準会長と同じ日、サムスンの李在鎔副会長は、 サムスングループの人事責任者を一か所に集めて 「労使問題に賢明な対処を」と注文した。 李副会長は「勤労時間短縮などの労使問題に賢明に対処してほしい」と注文したという。 彼らは労働法の政策変化の動向についての講義と討論も行った。 パノルリムとサムスン電子サービス労働者の戦いで苦しい1、2年を送ったサムスンが、 戦列を固める場のようだ。 李副会長が言及した「賢明な対処」が無労組神話を固守する労働者弾圧一貫策から抜け出すのかにとても関心があるが、 この記事だけではまったくわからない。 記事の要件を備えたければ、「賢明な対処」の具体的なイメージが読者にも分からなければならない。 ただ禅問答のようなこの記事だけを読めば、 この記者はこの日、サムスンの集まりに行かなかったのは明らかだ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2014-10-10 20:27:43 / Last modified on 2014-10-10 20:27:45 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |