韓国:韓国日報事態を見て、資本の言論掌握を考える | |||||||
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韓国日報事態を見て、資本の言論掌握を考える[人権オルム]韓国日報事態とハンギョレ・京郷の差別禁止法反対広告
フンチャン(人権運動サランバン常任活動家) 2013.06.20 10:58
6月15日、韓国日報の張在九(チャン・ジェグ)会長は用役を動員して、記者を追い出し、編集局を封鎖した。その後、使用者側は社内電算システムを閉鎖して、記者に「社規を遵守して会社が任命した編集局長と部署長の指揮により勤労を提供する」という内容の勤労提供確約書に署名することを要求した。 編集局の封鎖措置は、韓国日報労組が張在九(チャン・ジェグ)会長を業務上背任 の容疑で告発してから2か月で行われた。張在九会長は背任容疑で告発された後、 編集局長を更迭・解任し、編集局幹部への人事報復を行い、労組を弾圧してきた。 使用者側による編集局の封鎖の後、言論労組をはじめとする市民・社会団体は 声明を通じて、編集局封鎖は言論の自由侵害であり、新聞は社主の独占物では ないと発表した。また政界でも同様の立場を発表し、言論の自由の保障を要求 している。MB政府5年間戦ってきた言論の自由が朴槿恵政権一年目でにまた語ら れているのだ。 ▲韓国日報ホームページに掲載された韓国日報事態に関する内容[出処:人権オルム] 資本による言論の自由侵害に注目MB政府の公営放送掌握の試みは、MBCストライキ、KBSストライキ、YTNストライキ など、国家による言論の自由侵害に抵抗する闘争を呼びおこした。国家による 言論の自由の侵害は、公営放送の政治的独立性を傷つけ、放送の信頼性は墜落した。 そして、多くの人々がまた言論の自由を語るようにさせた。 新聞の場合、少し異なる形態で現れた。MB政府以前には、朝鮮・中央・東亜の 偏向・歪曲記事により、取材拒否と購読拒否運動が行われ、MB政府では朝鮮・ 中央・東亜の総編進出のためのメディア悪法に対して反対闘争が進められた。 この過程で、新聞社の所有構造についての問題提起はあったが、国家による 侵害ではなく資本による言論の自由の侵害は簡単に語られることはなかった。 新聞の公共的な性格にもかかわらず、新聞社の所有構造は会長一家が独占して いたり、企業の共同所有、国民株、自社株などの株式会社の形態だった。所有 構造の形態によって新聞の政治的指向は左右され、朝鮮・中央・東亜の政治的 保守性と毎日経済などの親市場、親企業指向は露骨にあらわれた。 企業や社主に所有されていない言論も資本の論理に影響を受けている。最近、 ハンギョレと京郷新聞は、保守キリスト教の主張をそのまま含む性少数者への 差別広告を全面広告として掲載した。この過程で広告担当者の釈明は、広告に 依存する収入構造を持っている言論を、資本がいかに統制するのかを見せる。 ハンギョレの広告担当者は、経営が順調ならこんな広告はのせなかったと話し、 京郷新聞の編集局の関係者も広告会社の実績のためだと話した。収入が必要な 言論構造で、特定の集団に対する差別と嫌悪を露骨に表わす差別的広告でも、 容易に放棄することはできないということだ。 こうした姿は、言論の自由の侵害が国家による露骨な放送掌握ばかりか、資本 により破壊されることを示す。資本の論理の中で、言論の自由の侵害は、言論 が何かの記事を書いた後だけに発生するのではない、記事を書き始める時、 または記事を書く前に何かの顔色を伺うことから始まる。 資本の言論掌握、少数者と社会的弱者の話は忘れられる韓国日報事態は、資本の論理の中で、いかにして言論の自由が侵害されるかを 極端な形で見せる。社主の労組弾圧、編集局長をはじめ労組員の解雇、および 使用者側のいうことをよく聞く記者しか編集局に復帰できないという勤労提供 確約書は、これまで韓国日報の使用者側が絶えず記者に対して不当な圧力を加 えてきたことを示すものだ。単にこれは韓国日報だけでなく、資本の論理の中 にある多くの言論の姿だと考えられる。 80年ほどジャーナリストとして生きたジョージ・セルダースはし言論の自由と 独立性について、政治権力の圧力よりも資本の言論支配の方をさらに重く見た。 彼はインタビューで、言論が商業化され、所有主や株主の利益以外のいかなる 動機でも運営されないと話した。また巨大言論は、広告がなければ一日も存在 できず、広告は大企業からの金を意味すると話した。 私たちが言論の自由をしっかり確保しようとするなら、資本の言論掌握を語ら なければならない。報道機関の所有構造だけではなく、言論が「誰の」顔色を うかがっているのか、顔色をうかがわせるものが「何」なのかを直視しなければ ならない。言論の自由が資本に侵害される時、言論は少数者と社会的弱者の 記事を伝えることができない。したがって、言論の自由はジャーナリストだけの 問題ではなく、少数者と社会的弱者の権利に連結する問題であり、われわれ すべての問題でもある。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-06-21 13:46:15 / Last modified on 2013-06-21 13:46:16 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |