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TVから消えた4大河川報道

[民実委報告書]消えた4大河川

言論労組/ 2010年03月31日12時05分

天安艦沈没と失踪将兵の生死問題で全国民が気をもんでいる。放送も状況を速 かに伝えるために、時々刻々と特別報道を送りだしている。しかし確認された ファクトもなく、北朝鮮の攻撃の可能性など、中途半端な推定報道により逆に 不安と混乱が加重されたりもする。当局の一進一退の対応が原因でも、言論の 無責任な報道は決して弁解することはできない。

こうした渦中で、意図的であるにせよないにせよ、いつからか放送から自然に 消えた問題がある。まさに『4大河川』の議論だ。昨年11月までは放送局は環境 評価の議論、チュソルト汚染問題などを積極的に報道したが、李明博大統領が 「政治論理で接近するな」と言って事業強行の意志を示した後は、明確に減った。

国民の心配していることを報道するのが言論の義務だ。これから3年間で22兆ウォ ンという巨額が投入される国策事業なのに加え、絶えず議論が提起される事案 を暴くのは言論の当然の使命だ。それでも今、放送はどうだろうか? 浸水被害、 拙速設計、オニト議論などが提起されているが、放送では見つけるのが難しい。 カトリック司祭の4分の1以上が4大河川反対の立場を明らかにしたが、どの放送 も報道しなかった。カトリックと仏教曹渓宗が事実上の公式立場として4大河川 の中断を要求しても、一部の放送がやっと短信で処理しただけだ。

放送民実委は3月になって、先週までの報道を調査した結果、KBSは4大河川関連 のリポート6件を報道した。分量では少なくなかったとしても、内容は6件のう ち4件が補償金問題を扱った。4大河川議論の本質を避けて小枝だけを扱ったと いう指摘が出ている。

MBCはそれでも浸水被害の議論、宗教界の反発などを扱ったが、事案の重要性と 議論の程度からみると、不十分なことは同じだ。特に昨年11月までは地方企画 取材までして、こまめに問題点を指摘したが、その後、報道ははっきり減少し た。番組ではこれを照明しただけで〈後プラス〉、〈時事マガジン2580〉等で は4大河川は見つからない。

SBSは最も消極的な態度を見せている。大統領の指示以外は全く記事がなかった。 宗教界の反発も放送の中で唯一短信でさえ処理しなかった。パク・ステク環境 専門記者がいれば、こんなに沈黙を守らなかったという点で、朴記者が更迭さ れた背景に疑問に感じる。

公平性を最も深刻に失った放送はYTNだ。最近の主要ニュースの時間帯にイ・マ ニ環境部長官を出演させ、4大河川事業の争点に対する政府の立場を聞いた。こ うした場合、反対の立場の人を同時に出演させ、討論させたり、少なくとも翌 日に同じ時間帯に出演させるのは常識だ。それでも長官が出演しただけで反対 側の人物の出演計画は予定さえない。

だが李明博大統領が『4大河川議論に積極的に対応しろ』と要求すると、すべて の放送がいっせいにリポートで報道した。議論が提起されても沈黙を守ってき た放送が、大統領の反応だけは重く報道したのは、独島発言議論と同じように 議論の胴は無視して小枝だけを扱うものだ。

いくら国民経済に重大な影響を与え、いくら議論が激しい事案でも、言論がこ れを暴くという意志がなければ今のように政府の立場だけを伝えたり、小枝だ けを扱ったり、沈黙を守ることになる。特に現場がほとんど地方にある4大河川 問題の場合、今のように各部署で処理しろということは自然に消極的な報道に つながるだろう。本質に触れるためには少なくとも『特別取材チーム』を構成 する努力はなければならない。カギは政府政策への言論の批判監視機能をきち んと遂行するという意志の問題だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-04-04 09:58:30 / Last modified on 2010-04-04 09:58:32 Copyright: Default

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