ナム・ギョンピル、25日の韓米FTA採決に失敗

最終討論を名分にして手続きに突入...民主労働党「合意ない強行には体当たり辞さず」

10月25日、国会外交通商統一委員会のナム・ギョンピル委員長が、全体会議に 韓米FTA批准同意案処理を電撃上程して採決を試みたが、野党議員が委員長席 を占拠するなどの動きを見せて強く反発、採決を延期した。

▲ナム・ギョンピル外交通商委委員長が韓米FTA批准同意案を採決しようとすると、これを防ごうと民主労働党の姜基甲、ホン・ヒドク、郭貞淑議員が委員長席周囲に集まった。

外交通商委のナム・ギョンピル委員長はこの日の午後6時20分頃、一部の議員が 違憲的要素があると指摘した通商手続き法を採決で処理した後に、「韓米FTAは 最終討論で十分な議論を行い、与野政協議体で相当な意見の接近があった。もう 韓米FTA批准案を採決して意思を確認しよう」と採決処理を試みた。

ナム委員長が採決を試みる兆しを見せると、李正姫(イ・ジョンヒ)議員などの 民主労働党議員が委員長席の周囲に集まり、姜基甲(カン・ギカプ)議員は委員長 左後方に立った。また、韓米FTA非常時局会議に所属する野党議員も委員長席の 周辺に集まった。

野党議員は急いで議事進行発言を要請し、採決の試みを中断しろと対抗した。 民主党外交通商委のキム・ドンチョル幹事は「委員長は与野の幹事協議もせずに 会議を開いて批准案を一方的に上程した」と強く反発した。

民主党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)議員も「米国が処理した履行法が韓米FTAの 権利と義務をきちんと反映しているのかについての検討報告書も提出されてい ない。処理手続きを中断しなければならない」と要求した。

民主労働党のキム・ソンドン議員は「まだ正誤表もきちんと公開されず、財源 調達計画書も提出されていない。今回の対政府質問で姜基甲議員がパク・チェ ワン企財部長官に要求した韓米FTAによる歳入減少の費用推計も提出されていな い」とし「そういう基本資料をまず提出しろ」と対抗した。

民主党のキム・ドンチョル議員も再度「韓米FTA批准案処理には与野幹事は合意 していない。今民主党が提案している10+2再再協議案を与野政協議体で議論し ており、FTA関連法案が各常任委で議論されている。ナム・ギョンピル委員長が 強行処理すれば、19代総選挙に立候補しないという約束を思い出してもらいたい」 と非難した。

だがハンナラ党の議員は、そのまま採決処理をしようと圧迫した。 ハンナラ党 外交通商委のユ・ギジュン幹事は「1500分も韓米FTAの最終討論を行った。この 過程でヨルリンウリ党が締結した内容だけが争点になった。被害対策も十分に 議論した。後続法案を処理する時間のために決断をしなければならない。これ 以上迷っている余裕はない」と圧迫した。

▲採決が失敗したため外交通商委散会を宣布し、ナム・ギョンピル委員長などと握手をして戻るキム・ジョンフン通商交渉本部長.

「時間になればとにかく採決を約束しろとは」

与野党の議員の間で野次が飛び交い、委員長席に野党議員が集まると、ナム・ ギョンピル委員長は姜基甲議員に「また空中浮揚をしようとするのか。頼むから 席に戻ってくれ」と皮肉り、李正姫民主労働党代表には「『民主労働党は 対政府質問で進歩陣営が執権すれば韓米FTAを廃棄する』と言った。当初から 無条件に反対ではないのか」と追い詰めた。

与野攻防が激しくなり、民主党のユ・ソノ議員は「ナム・ギョンピル委員長が 外交通商委を対決に追い込んでいる。最終討論で提起した問題をよく考える 時間が必要だ」とし「与党が採決を強行すれば、野党は今後、何にも協力でき ない。ここで散会しなければならない」と要求した。

採決を強行すれば、野党議員は体当たりを辞さない態度を示したため、ナム・ ギョンピル委員長は野党議員に「何があっても体当たりはせず、いつか一定の 時になれば採決で処理すると約束すれば、今日は採決しない」と約束を要求した。

民主党のキム・ドンチョル幹事は「今日、民主党と野党が提示する『10+2再再 協議案』のうち、通商手続法だけをやっと処理した。政府と与党が野党の要求 を受け入れて与野院内代表が合意すれば、その時には採決することができる。 だが無条件に時が来れば採決を約束しろというのはおかしい」と正面から受けた。

ナム委員長は「民主党はある程度合意できれば採決を約束してくれたと信じる。 民主労働党も体当たりをしないと約束してくれるか」とキム・ソンドン議員に 尋ねた。

キム・ソンドン議員は「投資家・国家訴訟制度(ISD)の削除など、私たちが要求 する内容をすべて合意してくれれば私たちも採決処理を約束する。しかし一方 的に強行処理すれば、民主労働党は体当たりも辞さない」と述べた。ナム委員 長は、「民主労働党は韓米軍事同盟に反対している党だ。民主労働党が物理力 を動員すれば、別途に対策をたてる」とし、民主党と民主労働党を分離対応する 意思を明らかにして、午後7時10分頃に散会を宣布した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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