民主党、セヌリの攻勢で韓米FTA廃棄から後退

ノ・フェチャン、「民主党、FTA廃棄から引くな」...ハン・ミョンスク代表は再検討に重さ

2月14日、統合進歩党のノ・フェチャン報道担当者が民主統合党に対し「韓米 FTA廃棄の立場を固守しろ」と強く要求した。最近の韓米FTA議論で見せている 民主党の動きは、セヌリ党の攻勢で言いなりになった結果だというものだ。

民主統合党は去る8日、米国側に政権交替後の韓米FTA廃棄の意思を含む書簡を 送った後、朴槿恵(パク・クネ)セヌリ党非対委員長の攻勢で議論になり、 FTA廃棄の立場から一歩退く印象をみせた。

▲ハン・ミョンスク代表就任1か月対国民記者会見［出処:民主党］

イ・ヨンソプ政策委議長は2月15日午前、平和放送ラジオ〈開かれた世界今日〉 とのインタビューで、「はっきり言って民主統合党は韓米FTAの廃棄が目標では なく、再協議により国益に資する良いFTAを作ること」とし「政府とセヌリ党が 再協議の道を封鎖しているので廃棄問題を拠論した」と明らかにした。

民主統合党のハン・ミョンスク代表も、韓米FTAの廃棄ではなく再協議と全面的 再検討を強調した。ハン・ミョンスク代表は15日午前、就任1か月の対国民記者 会見文では、韓米FTA問題にまったく言及しなかった。ハン・ミョンスク代表は 記者との1問1答で「民主統合党は総選挙で勝利すれば、誤ったFTAを必ず再協議 して、精密に全面的な再検討をする」とし「緻密で精密な全面的再検討をする。 全面的再検討が失敗したり再再協議が失敗すれば廃棄せざるを得ないという立場」 だと述べた。

ノ・フェチャン報道担当者は韓米FTA発効が既定事実になっている状況で、民主 統合党指導部の再協議発言は問題があると見た。ノ・フェチャン担当者は、 「基本的に韓米FTA発効中断が不可能のようなので、今は廃棄しか方法がない」 とし「民主党が『FTA廃棄は私たちの目標ではない』という調子では困る。今は 『発効すれば廃棄する』というのが正しく、『廃棄は私たちの目標ではない』 と言うのは問題」と指摘した。

民主統合党の再協議の党論は、昨年11月22日にセヌリ党が韓米FTAを強行採決し たため、韓米FTA無効化闘争委を設置して協定自体を無効化するという党論とも 違う。

韓米FTA無効化闘争委委員長の鄭東泳(チョン・ドンヨン)常任顧問はこの日、 〈キム・ヒョンジョンのニュースショー〉とのインタビューで「韓米FTAは子供 たちの未来に甚大な危険を招くので、今からでも撤廃しなければならない」と し「強奪されたFTAを認めるかどうかの問題であり、強奪で国格を落としたFTA をわれわれは源泉無効と見る」と指導部とは立場を別にした。

民主党が退き、セヌリ党はさらに強く攻勢

セヌリ党は民主党が廃棄の立場から退く雰囲気を見せると、さらに強く攻勢を かけた。セヌリ党のファン・ヨンチョル報道担当者はハン・ミョンスク代表の FTAの立場について「ハン・ミョンスク代表は、韓米FTA廃棄の主張が国民から の抵抗を受けると考えているようだ」とし「前の政権でFTA伝道師役割をした人 の自家撞着だ。民主党は韓米FTA廃棄から再協議、修正補完へと退いた。重要な 国政懸案で右往左往している」と非難した。

韓米FTA強行処理の時に国会外交通商統一委員長だったセヌリ党のナム・ギョン ピル議員も、CBSラジオの〈キム・ヒョンジョンのニュースショー〉とのインタ ビューで、「民主党は最初、全面廃棄を大きな目標に打ち出し、昨日からまた 廃棄が目的なのか、再協議が目的なのか、それが不明だ」とし「突進したが雰 囲気が良くないので、報道担当者や政策委議長のような方々が言葉を若干変え た」と指摘した。

ナム・ギョンピル議員は「民主統合党はこの間、支持率が上がり、FTAに対する 非難の世論が高まっているので、それに合わせて踊りながら、全党大会の時に 丸ごと廃棄を話した」とし「世論が本人の側だと考えれば完全廃棄に行き、そ れが逆風になりそうだと立場を調整している。民主党は廃棄なのか、再協議な のか、どちらなのか。これを明確に討論しろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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