韓国:経済自由区域営利病院、韓米FTAで健康保険を破壊 | |||||||
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「経済自由区域営利病院、韓米FTAで健康保険を破壊」ウ・ソッキュン「ハンナラ党にも韓米FTAを憂慮する人はいる」
チョン・ヨンギル記者 2011.12.01 11:47
ハンナラ党のアン・ホンジュン政策委副議長が経済自由区域にできる営利病院 が、韓国の健康保険体系を崩壊させるという所信発言をして波紋を呼んでいる。 これについて保健医療団体連合のウ・ソッキュン政策室長は12月1日、SBSラジ オの[キム・ソウォンのSBS展望台]に出演し、「ハンナラ党の中でも韓米FTA 協定についてきちんと理解し、憂慮している人もいるんだ、そう考えた」とし 「政府の主張とは大きな差がある、ハンナラ党政策委副議長(アン・ホンジュン 議員)の言葉はかなりの部分まで事実だろう」と強調した。 経済自由区域は仁川、大邱、釜山および済州島などの大都市を含み、広域7か所 で、20都市以上が経済自由区域に指定されている。ここでは営利病院が認められ、 数に制限なく営利病院を作れる。 ウ・ソッキュン室長は「経済自由区域で認められる営利病院では、健康保険が 適用されない病院が許容されているので、この病院ができれば健康保険当然指 定制は廃止されたようなもの」と明らかにした。健康保険当然指定制は、健康 保険証を持って行けば、どの病院でも健康保険証を受け入れる制度だ。だが、 経済自由区域内の営利病院では、健康保険を受け付けず、他の民営保険や自己 負担の診療や治療だけが受けられる。 そのためにウ室長は、営利病院では数百万ウォンの盲腸手術もいくらでも可能 だという。 ウ室長は「現在、入院をすれば本人負担は20%、外来は30%、このように負担す るのが健康保険」とし「それを全体を自分が払うか、民営保険に依存しなけれ ばならないので、それ自体で多額の医療費がかかる」と述べた。また、「健康 保険当然指定制の最も重要な機能は、医療行為に対して政府が一律に価格を一 気に決めること」とし「どの病院でも虫垂炎は30万ウォン、こう決めておくが、 これを病院が自分で判断して決められると、虫垂炎の費用が何百万ウォン、 そういうことが十分に可能になる」と説明した。 営利病院でのさらに大きな問題は、ブランド保険-ブランド診療ができ、普遍的 な医療制度が崩壊し、二元的な医療制度の端緒になるという点を指摘した。 ウ・ソッキュン室長は「とても高い値段、こうしたブランド病院ができれば、 それに合うブランド民営保険がまた別に出てくる。そうなると、ごく少数の 富裕層のための病院のようなものが生まれ」、国民健康保険制度とは違う別の 医療制度ができることになるという。 しかも現在の所得に比例して健康保険料を払っているが、「ブランド民営保険 に入り、ブランド病院に行く、こうした富裕層が健康保険から離れ行くように なり...結局は健康保険制度自体にかなり問題になる」状況になると憂慮した。 また、「経済自由区域内の医療費が上がると、それが単にそこだけではなく、 経済自由区域外の病院の医療費にも影響するのは明らかで、そうした波及効果、 またはヴァンパイア効果とも呼ばれるが、そのために全体の医療費が上昇する という点が最大の問題」と憂慮した。 一方、韓米FTAが導入されると問題がさらに深刻になると診断した。ウ室長は、 韓米FTAにより、△営利病院が永久化し、△ISDによって健康保険制度が破壊さ れ、△許可-特許連携制度と、△薬の価格決定に独立した検討機構が新設され、 医薬品の費用が暴騰しかねないと診断した。 ウ室長は「韓米FTAは政府が健康保険サービスの部分は例外だと言うが、韓米 FTAでは、経済自由区域にある医療機関と薬局は、政府の権限の例外になる。 それで営利病院に認められた部分は取り消せなくなるから、営利病院の許容を 永久化する」と強調した。 また、米国系カナダ営利病院であるトラスト・イン・センチュリオンがカナダ の健康保険当然指定制にあたる連邦保険法自体を問題にして、ISD(投資家-国家 仲裁制度)を提起したことがあると述べ、韓米FTAにより、健康保険制度自体が 攻撃されかねないと憂慮した。 一方、ウ室長は「韓米FTAの許可-特許連携制度は、特許権者が特許を提起すれ ば、さらに安い複製薬品が訴訟の勝ち負けとは無関係に中止される」とし、 「特許権を非常に強化し、それにより安い複製薬品が自動停止する期間は市場 に発表できないので、当然(薬の価格が)高くなる」と説明した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-12-02 03:27:46 / Last modified on 2011-12-02 03:27:47 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |