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「非正規職、私の人生変えた7.22最高裁判決」

[インタビュー]全国巡回闘争の時に会った現代車の非正規労働者たち

カン・ジョンジュ(金属労組) 2011.07.20 11:26

『不法派遣正規職化』と『非正規職ない工場作り』を掲げて全国巡回闘争を 始めた人々。特にこれに賛同する現代車非正規労働者の意味は格別だ。そして、 これだけは確実だ。「2011年7月23日は、また非正規職闘争に火がつく日に なるでしょう」。彼らは新しい闘争の覚悟を固めている。

現代車牙山社内下請支会のキム・ホグァン組合員は、この1年を振り返りながら、 昨年7月22日の大法院判決の日は、ただ浮き浮きとしてうれしかった日だと言う。 「2006年から働いて、月次休暇もなく、特別勤務も強制で、特別勤務がない日は 清掃するために工場に出る日もありました。不当なことはとても多かったので すが、抗議すればクビになるのでその気にもなれませんでした」。それで労組 活動を始め、2008年の業者変更の過程で『勤続認定』を拒否する会社と闘った。 だがたたかいには負け、キム組合員は喪失感のため、しばらく労組を離れてい たという。だがそんなキム組合員にとって、大法院判決はまた頑張ってたたか うことを決心させる契機になった。

「最高裁判決はまた頑張らせる契機」

こうした雰囲気の転換は、現代車全州工場も同じだった。現代車全州非正規職 支会のキム・ヨンチョル組合員は「全州工場に非正規支会を作って二回きちん と闘った。昨年の闘いがその二回目」とし「200人だった組合員が340人に増え、 皆何かができるという自信があった」と昨年を思い出した。ここの組合員たち は、蔚山の現代車非正規労働者が占拠ストをした昨年11月、毎日6時間のストを 行い、生産ラインを止めた。「私たちが必死に頑張っているので管理者も私た ちを引き出せなかった」というキム組合員の説明が、当時の非正規労働者の勢い を語っている。

▲7月18日不法派遣正規職化、非正規職ない工場作り巡回闘争に立ち上がる現代車非正規職労働者がファイティングと叫んでいる。[出処:金属労働者カン・ジョンジュ]

何よりも、現代車非正規労働者の熱意と意志は、昨年11月の現代車蔚山第1工場 占拠ストで現れた。現代車蔚山非正規職支会非常対策委員会のチョン・ヨンジュ 事務長は、「私たちにも何かができるということを見せた契機」と当時の闘争 を評価した。一緒に蔚山第1工場にはいられなかったが、外で当時のストライキ 闘争に共にしたペ・ジェウォン組合員は、その時の闘争への参加を理由に解雇 された。それでもペ組合員は「あのときのストは本当にうまくやった。組合員 が大勢参加して本当に驚いた」とし「きちんと勝利できずに降りてきたことが とても残念」と話す。ペ組合員は今年2月に解雇された後、工場に入れないまま 蔚山工場正門の道路でいつも集会をしている。

「何かができるという自信」

昨年の最高裁判決の後、世の中を揺るがした11月の現代車非正規労働者による ストライキまでは、文字通り爆発的だった。だがその後、資本はしたたかだった。 今まで現代車は蔚山、牙山、全州の三か所の非正規労働者を約100人解雇した。 蔚山工場は300人以上の懲戒者が発生した。この日巡回闘争に参加した人々も、 ほとんどが解雇者か停職で、まだ現場に復帰できない組合員だった。

蔚山工場では、特に懲戒の余波が大きかった。チョン事務長は当時、大規模な 懲戒と現場幹部が全員工場から追い出され、組合員が極度に萎縮したと言う。 支会執行部の辞任と執行部の選出が遅れたのも原因の一つだった。「業者社長 や所長の顔色を見て、積極的な活動ができない」とチョン事務長が蔚山工場の 状況を伝える。

▲巡回闘争団が現代車蔚山工場の前でプラカードを持って宣伝戦をしている。彼らは1年間正規職転換のための闘争を続けた。[出処:金属労働者カン・ジョンジュ]

チョン事務長も会社懲戒の停職期間を経て、5月に現場に復帰したが、現場統制 と萎縮した組合員の雰囲気は簡単には好転しなかった。支会幹部の現場復帰に 緊張したように、会社の管理者はチョン事務長を追いかけ、組合員と話してい ると、いつもチョン事務長の手足をつかんで追い出した。これにチョン事務長 は「だから現場活動を復活させることが何よりも重要だ」と強調する。「昨年 のストで、非正規労働者が管理者を突破して第1工場に上がるなど、全く期待し ていなかった」と話すチョン事務長。だが『彼ら』はやり抜き、誰も訴訟の結 果を待つ気などはなかった。チョン事務長は「自分たちの力で切り開くという 意志が強かったあの時の気持をまた取り戻さなければならない」と付け加える。

「自分たちの力で切り開いて行くという初心」

この日会った現代車非正規労働者には萎縮した所はなかった。牙山工場のキム 組合員は「解雇されれば、むしろこのまま退けないと考え、もっと一生懸命に 戦う。不当な解雇なのだから、私が諦めては絶対にいけない」と声を高める。 牙山工場ではまだ解雇が続いている。最近もある業者で6人が解雇された。だが 解雇者全員が固く団結して出勤闘争を続け、むしろ業者社長があわてているという。

全州工場のキム組合員も現場の萎縮した雰囲気を変えるためには、懲戒者たち がさらに闘争に動くべきだと強調する。「事実、訴訟を提出をしたが、訴訟は 一種の鼻輪です。会社が逃げないように、さっと掲げた。だが訴訟を待ってい れば、10年はかかるでしょう。その時にはどうせ正規職はみんななくなるでしょ う。定年退職者が出て行った席はみんな非正規職で満たされる」。

▲現代車蔚山工場の前で開かれた決意大会で解雇された現代車蔚山非正規職支会組合員たちが以後の闘争の決意を語っている。[出処:金属労働者カン・ジョンジュ]

それでキム組合員は、今回の巡回闘争は懲戒者たちが世の中を騒がせ、現代車 の鄭夢九会長と李明博大統領が動かざるを得なくする闘争の出発点にすべきだ と話す。彼は「懲戒者百人が全国を飛び回り、マスコミにも出て世の中も騒が しくしなければならない。それと共に、現場で力ができれば会社も交渉しよう とするのではないか」とし「私たちがこうして飛び回っているのを見れば現場 の組合員も力が出る。今回の巡回闘争は自分自身に希望を作ることでもある」 と付け加える。

「私たち自身に希望を」

「この1年は私の人生を変えました。11年間現代車で働いたのに、その期間より この1年のほうが長かったように感じられます。ただ同じように出勤して働くの が全てでしたが、今私が自ら声を上げ、息をしていることを感じて生きている からです」。蔚山のチョン・ヨンジュ事務長は、これまでの闘争の意味をこう 話す。それでまた息をして生きているという感じを取り戻すために現場組織化 と非正規職撤廃闘争をまたしなければならないと覚悟する。牙山のキム組合員 も「じっとしていても変わりません。このバスに乗る人は全く同じ気持でしょう。 正規職になるまで、戦い抜きます」と心を固める。

この1年間の闘争が彼らに残したのは、自分たちにもできるという自信と、これ 以上奪われたくなければ戦わなければならないという思いだ。エンジンをかけ た車が障害にぶつかり、しばらく止まっていたが、彼らの言葉のように『正規職 争奪』への熱望は消えない。23日にはソウル市良才洞で、清渓広場で、彼らが また集まる。いや、もっと多くの人々が集まって、積もった怒りを噴出し、 もっと大きな闘争を決意するだろう。そこで会おうという挨拶を伝えて希望 バスにまた身をのせた。(提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-07-22 20:33:45 / Last modified on 2011-07-22 20:33:55 Copyright: Default

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