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すべての地方自治体で非正規職が増加....期間制、間接雇用が深刻

「無期契約職、非正規職雇用の形態と特に違わない」

ユン・ジヨン記者 2014.05.15 09:06

政府の公共部門非正規職の正規職化政策とは違い、 この4年間で16の広域自治体と傘下公共機関の非正規職の割合はむしろ増加してきたことが明らかになった。 新しい雇用形態に浮上した「無期契約職」も、正規職の半分程度の低賃金で、 相変らず非正規職としての差別が存在していることが明らかになった。

16の広域市道傘下の公社と公団では、非正規職問題はさらに深刻だった。 これらの公共機関の非正規職の割合は、広域自治体の2倍以上を記録し、 国民の安全や生命に直結する業務まで外注化する傾向が続いている。

[出処:チャムセサン資料写真]

16広域自治体、4年間で非正規職はむしろ増加

地方政府と良い雇用委員会(委員長チョ・ドンムン、雇用委員会)傘下の政策研究チームは、3月から約2か月間、16の広域市道と傘下43の公社・公団に情報公開を請求し、 この4年間の非正規職雇用増減現況を分析した。 彼らは5月15日、分析の内容を基礎に「2014地方政府と雇用報告書」を発表した。

報告書によれば16の広域自治体の非正規職雇用は、この4年間で着実に増加してきたことが明らかになった。 実際に今回、任期を終える自治団体長が在任していた2010~2014年の間に期間制労働者は23.5%、 間接雇用労働者は何と48%増加したと集計された。 しかし正規職は3.5%増加し、新しい雇用形態の無期契約職は30.4%増えた。

期間制の一部が無期契約職に転換されたが期間制労働者が大幅に増加したのは、 地方自治体が期間制労働者を追加雇用し続けたためだ。 研究陣は「乱用されている期間制を減らせという社会的な雰囲気とは違い、 自治体では相変らず期間制が減らない」とし 「公共部門非正規職問題を解決すると政府は公言したが、 間接雇用には全く適用されていない」と指摘した。

16の地方自治体のうち、2010年から2013年の間に期間制が減少したのはソウルと仁川、光州、大邱、全南だけだ。 残りの11の地方自治体ではすべて期間制労働者の割合が増加した。 最大に期間制雇用が減少した地方自治体はソウル市で、33.9%減少した。 しかし忠北は何と110.5%増加し、全南(41.3%)と蔚山(39.1%)等でも期間制が大幅に増加した。

間接雇用は、ソウル市を除く15の広域地方自治体ですべて増加する傾向だった。 ソウル市だけが唯一、間接雇用が77.3%減少し、忠南は400%、江原は114.3%増えた。

無期契約職の増加率もソウル市が最も圧倒的だった。 ソウル市ではこの4年間で無期契約職が1243人増加し、351.1%の増加率を記録した。 16の広域地方自治体で4年間で増加した無期契約職(1638%)のうち、 ソウル市が占める割合は75.8%(1243人)にのぼる。 しかし蔚山(-8.1%)、済州(-2.5%)ではむしろ無期契約職の割合が減少した。

無期契約職の賃金は正規職の51%に過ぎず
「無期契約職、非正規職雇用の形態と特に違わない」

「無期契約職」は従来の非正規職と違い、「雇用安定」が保障された新種の雇用形態だが、 賃金などにでは相変らず非正規職の差別から抜け出せていない。

[出処:労働と世界 ピョン・ベクソン記者]

今年4月基準、雇用形態別賃金現況によれば、 無期契約職の賃金は正規職賃金対応51.6%水準に過ぎない。 正規職の月平均賃金は482万ウォンであり、無期契約職の月平均賃金は半分程度の248万ウォンだ。 その上、期間制の賃金は124万ウォンで、正規職対応25.7%に過ぎない。

それでも正規職と無期契約職、期間制間の賃金上昇率は20~26%で同様の水準であり、 雇用形態による賃金総額の格差はさらに大きくなっている。

特に無期契約職の賃金水準は、地方自治体により千差万別だった。 正規職と比較して無期契約職の賃金が最も高いところは蔚山(72.7%)で、 釜山(66.5%)、ソウル(62.2%)がその後に続いた。 無期契約職の賃金が正規職対応40%にも達しない地域もあった。 全北の無期契約職の賃金は正規職の34.4%に過ぎず、江原道は34.7%だった。

研究陣は「無期契約職は雇用安定以外に、賃金などの労働条件の向上がきちんとなされないという批判が提起されている」とし 「地方自治体の無期契約職の賃金が正規職の51.6%に過ぎないということは、 無期契約職が非正規職の雇用形態とあまり違わないことを意味する」と指摘した。

また「相対的に無期契約職の賃金が高い蔚山と、低い全北では、二倍以上の差がある。 それだけ無期契約職の処遇基準が自治体により、非常に恣意的に適用されているということを意味する」とし 「このように、自治体ごとに恣意的に労働条件を適用している無期契約職を正規職と見るのは難しい」と説明した。

無期契約職の賃金差別をあおる最大の原因は「総額人件費制」だ。 現在、安全行政部から通達される総額人件費には、 公務員と無期契約職の賃金がすべて包含されている。 無期契約職の賃金を上げると、公務員の人員を削減せざるをえない構造だ。

43公社/公団、地方自治体非正規職の2倍
国民の安全、生命に直結する業務に「外注化」の傾向

16広域市道傘下の43の公社・公団の非正規職雇用現況はさらに深刻だ。 現在16の広域自治体の公務員身分の正規職は82.4%(7万2591人)で、 非正規職(無期契約職、期間制、間接雇用など)は17.6%(1万5526人)だ。

しかし43の機関の正規職の割合は65.8%(3万1442人)で、非正規職は34.2%(1万6314人)だ。 広域自治体の非正規職割合の2倍を越える数値だ。 間接雇用の割合も相当だ。 地方自治体の間接雇用の割合は2.5%だが、公共機関は21.1%で、何と8.4倍の差があった。

公共機関の非正規職の割合も着実に増加してきた。 地方自治体傘下の公共機関の非正規職の割合は、2010年の29.3%から今年は34.2%へと増加した。 最も深刻なのは国民の生命、安全に直結する業務で間接雇用が広がっている点だ。

全国7つの地下鉄公社の労働者の4人に1人は間接雇用非正規職の身分だ。 実際にこれらの機関の正規職労働者は71.5%(2万3516人)で、間接雇用は25.2%(8293人)だ。 雇用形態による賃金の格差も深刻な水準だ。 今年4月基準、ソウル都市鉄道公社の無期契約職賃金は正規職の45%水準で、期間制は39.2%に過ぎない。

研究陣は「ソウル・メトロの間接雇用現況を見れば、 電車軽整備、電気機関車および鉄道装備の取り扱い、PSD維持補修など、 地下鉄を利用する市民の安全と直結する業務のかなりの部分が外注化されていることが分かる」とし 「果たしてこのような人員運営で、市民の安全がきちんと守られるのか疑わざるをえない」と批判した。

雇用委員会は、公共部門の非正規職問題を解決するためには、まず常時持続的業務と生命および安全に直結する業務の正規職雇用を原則にするべきだと注文した。 また、△無期契約職の正規職化と期間制の実質的縮小、 △間接雇用の乱用防止と再直営化、 △管内の主要事業場の実態把握および管理監督、 △地方自治体内に労働政策推進機構の設置が必要だと強調した。

一方、非正規職ない世の中作りネットワーク(非無世)は昨年3月、 悪い雇用追放運動計画を作り、専門家などと共に「2014地方政府雇用報告書」を作成してきた。 彼らは今回の報告書発表を始め、6.4地方選挙に合わせて正規職中心の良い雇用を増やす活動を続ける方針だ。

これに伴い非無世と韓国非正規労働センター、民主社会のための弁護士の会、学術団体協議会などの団体および専門家たちは、5月15日午前 「地方政府と良い雇用委員会」を発足させ、 「2014地方政府と雇用報告書」を公式に発表する。 その後は今回の地方選挙で各政党の雇用政策と、広域地方自治体候補に対する公開質問書回答などを分析し、 良い雇用を拡散させるための地方政府の役割要求キャンペーンなどを展開する計画だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-05-16 16:26:17 / Last modified on 2014-05-16 16:26:18 Copyright: Default

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