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LNJ Logo 高井弘之:「深セン刺殺事件」犠牲者の父親の手記
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News Item 1727186480473st...
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皆さんへ

愛媛の高井です。

中国・深圳での事件をめぐる日本の状況は、
やはり、見境なき「中国叩き」と、陰険・偏狭な日本ナショナリズム感情の横行と
なっているようです。日本政府の「中国に対する独善的・一方的非難姿勢ー反中国姿勢」
と、
それに対する「国民」の支持がますます強化されていくのではないかと思います。
そして、それは、現在急ピッチで為されている「対中国戦争態勢構築」の追い風にもなる
だろうと思います。

そのような酷い状況の中、犠牲児童の父親が、それに抗して、以下のような声を挙げられ
ました。
犠牲者の父親がいまどのような思い・姿勢でいるか、全く報道されていないようなので、
紹介したいと思います。王 景賢さんという方がフェイスブックに翻訳・投稿されていた
ものです。

父親は次のように語っています。

「航平は日本人であり、中国人でもあります。 母親は10年近く日本で暮らした中国人で
あり、
父親は人生の半分近くを中国で過ごした日本人です。」

「私たちは中国を憎んでいるわけではないし、同様に日本を憎んでいるわけでもない。 
国籍に関係なく
私たちはどちらの国も自分の国だと思っています。 習慣や文化の違いはあっても、私た
ちはみな同じ
人間であることを誰よりもよく知っています。 したがって、歪んだ考えを持つごく少数
の卑劣な人間の
犯罪によって、両国の関係が損なわれることを私は望みません。 私の唯一の願いは、こ
のような悲劇が
繰り返されないことです。」

「今、私にできることは、彼が誇れる人間になること、そして最愛の息子への償いとして
、
また犯人への復讐として、日中間の相互理解に微力ながら貢献し続けることだけです。」

////////////////////////////////////////////////////////////////////////

王 景賢
<https://www.facebook.com/maomao.wang.146?__cft__[0]=AZUrplHl-9dj3_u8siGYySfibYHPZ9895Cw0Hq_O0rh3Gmk2HaydoJQyM-I1l_OvSkybrRIqHeFZDvdtUuSM_aTv-gxfyzYbR9udYg5wRHEzFI3QQJR88xgUnshz6fCR_Uxwm7nCRMMKXAugrIYVMsxkOkCFfIvkClXJRFmeRo_rioLF015UGY12tssxMvq85LUPkRrz3zK0_OF-x2Uo48lHTd1lQ11kXj6Qx_Eb2PcVmNwHADfOlkXFzu8IS74sV0A&__tn__=-UC%2CP-y-R>
3日前
<https://www.facebook.com/maomao.wang.146/posts/pfbid0Ze3RagZuPAXLgGnHMdywCA5pV8ziLbnA81ABavbJcMk9gdum29QMK7XXMZNkEuP4l?__cft__[0]=AZUrplHl-9dj3_u8siGYySfibYHPZ9895Cw0Hq_O0rh3Gmk2HaydoJQyM-I1l_OvSkybrRIqHeFZDvdtUuSM_aTv-gxfyzYbR9udYg5wRHEzFI3QQJR88xgUnshz6fCR_Uxwm7nCRMMKXAugrIYVMsxkOkCFfIvkClXJRFmeRo_rioLF015UGY12tssxMvq85LUPkRrz3zK0_OF-x2Uo48lHTd1lQ11kXj6Qx_Eb2PcVmNwHADfOlkXFzu8IS74sV0A&__tn__=%2CO%2CP-y-R>
  ·
心よりお悔やみを申し上げます[image: 🙏][image: 🙏][image: 🙏]
文は被害者少年航平の父親小山純平さんより:
以下は私による翻訳文

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『航平は日本人であり、中国人でもあります』

力石さん、古谷さん:
昨日は遅くまでありがとうございました。 領事館のこと、会社のことをどうおっしゃる
かはあなた次第です。
 それでも、私の気持ちをわかっていただければと思い、この手紙を書きました。 私の感
情を整理するためと
いう意味もあるかもしれませんが、うまく書けていない部分もあると思いますが、ご容赦
ください。
 転送するかどうか、誰に転送するかは、ご自由にお決めください。

航平は昆虫や爬虫類が大好きで、どんな小さな生き物にも目がない、独特な視覚を持つ子
供でした。
 誰よりも優しい心の持ち主です。 幼い頃から絵を描くのが好きで、日本語と中国語の両
方に堪能な
語学の才能もありました。 彼は私と一緒に深圳に行くことをためらっていました。 食べ
物にうるさい彼は、
最初は現地の食事にはなじめなかったが、最近はだいぶ好きな食べ物が多くになり、始め
たばかりの
バスケットボールにも夢中になっています。

航平が突然私たちの元を去ったことには、私はまったく心の準備ができていない今、心は
混乱と果てしない
悲しみでいっぱいです。 彼がどのように成長し、大人になっていくのか、もう見ること
ができません。
 彼を守れなかったことは、一生釈然のできない後悔になるでしょう。

航平は日本人であり、中国人でもあります。 母親は10年近く日本で暮らした中国人であ
り、
父親は人生の半分近くを中国で過ごした日本人です。 航平自身も、3歳までの人生のほと
んどを
中国の家で過ごしました。 何が報道されようと、彼が日本人と中国人の両方のルーツを
持つという
事実は変わらない。

私たちは中国を憎んでいるわけではないし、同様に日本を憎んでいるわけでもない。 国
籍に関係なく
私たちはどちらの国も自分の国だと思っています。 習慣や文化の違いはあっても、私た
ちはみな同じ
人間であることを誰よりもよく知っています。 したがって、歪んだ考えを持つごく少数
の卑劣な人間の
犯罪によって、両国の関係が損なわれることを私は望みません。 私の唯一の願いは、こ
のような悲劇が
繰り返されないことです。

航平は以前、私にこう言いました。『将来は父のようになりたい 』と。単なる気まぐれ
だったのかも
しれませんが、父親として、その言葉は私を大いに慰めました。 私は日中貿易に携わり
、日本と中国の
架け橋となっています。

私の主な仕事は、両者の間にある認識の違いを埋め、円滑なコミュニケーションを図るこ
とです。
 もしこのような不幸な事件が起こらなければ、彼はきっと私よりも役に立つ人間になっ
ていた
ことでしょう。 しかし今、私にできることは、彼が誇れる人間になること、そして最愛
の息子への償いとして、
また犯人への復讐として、日中間の相互理解に微力ながら貢献し続けることだけです。

そして何より、航平に感謝の気持ちを伝えたい。 私たちを両親にしてくれたこと、そし
て私たちのそばで
10年8カ月と7日間を過ごしてくれたことに感謝します。 私たちはこれからも、航平の分
まで強く生き、
航平のやり残した道を歩み続けます。

小山純平

Created by staff01. Last modified on 2024-09-25 09:50:40 Copyright: Default

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