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LNJ Logo 関西生コン弾圧事件:湯川委員長への実刑4年の判決を打ち破れ!
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湯川委員長への実刑4年の判決を打ち破れ!

3月2日 関西生コン支部 コンプライアンス事件判決―大津地裁

労働組合運動を「犯罪」と断定

 この日、13時15分から大津地裁21号法廷で、畑山靖裁判官による関生支部コンプライアンス事件の1審判決がありました。判決は、「生コン業界においては過当競争による価格の下落の中でこれを抑制しようと協同組合を結成し、共同販売共同受注の取り組みが行われていたが、協同組合外の業者(アウト)による安値販売により、生コン価格が1リューベ1万円ほどに下落し、問題となっていた。」「関生支部は特定のアウト業者をターゲットに建設現場の不備を繰り返し指摘するアウト対策を行っていた」と認めながら、この活動を「1リューベ200円の政策協力金を得るための活動」に捻じ曲げ、2〜3人で穏やかに行われた現場の違法行為摘発活動(コンプライアンス活動)を「恐喝に当たる」と断定、湯川委員長に実刑4年、S元執行委員に懲役3年執行猶予5年、K執行委員に懲役2年6月執行猶予4年、Y組合員とN組合員に懲役2年執行猶予3年、I元組合員に懲役1年執行猶予3年の判決を下した。


 しかし、関西生コン支部の産業政策運動(アウト対策はその一環)によって、1リューベ1万円に下落していた生コン価格は1万7千円程度の適正価格までに回復、協同組合に加盟する生コン業者は大きな利益を得て、そこで働く労働者も安定した労働条件を勝ち取ることができるようになったのであった。今回の判決はこのような労働運動を「犯罪」として全否定し、中小企業労働者の賃上げの道を閉ざすものだ。

湯川委員長を有罪にするための判決

 タイヨー生コンが1000万円をカンパした事件については、武建一前委員長の1審判決では「恐喝行為がなかった」として無罪になっている。ところが、金銭受け渡しにも立ちあっていない湯川現委員長に対して、この日の判決は、「証拠はないが、1000万円もカンパをする理由がないから、関生支部がこれを要求したと推認できる」等として「恐喝」と断定した。湯川委員長(写真上)は実刑という結論ありきの判決である。

すべて検察のストーリー通りに

 判決は他の5人の組合役員・組合員・元組合員についても、「コンプライアンス活動は計画的組織的に行われたもので共謀共犯関係が成立する」とした。労働組合が「計画的組織的」に行動するのは当たり前であり、労働組合そのものを違法とする論理である。

 現場の違法行為の摘発、さらには違法行為を暴露するビラの配布についてすら、「それが穏健に行われたとしても現場管理者に相当の負担を強い、経営者を畏怖させるに足る」として恐喝行為と断じた。他方で大阪高裁が星山事件決定でコンプライアンス活動を禁止できないとしたことについて、「その時の態様について禁止できないとしたもので、全てのコンプラ活動が違法でないとしたものではない」等と矛盾した判断をした。

 しかし、大阪高裁星山決定がコンプライアンス活動を禁止できないとした核心は、コンプライアンス活動が問題になるのは現場に違法行為の存在があることが核心にあるからだ。今回の判決は、違法行為をする企業は許され、それを摘発することは許さないというのである。

 上記のように労働運動を「犯罪」として全否定する判決に対して、法定では「裁判長が刑務所へ行け!」等、激しい怒号が飛び交った。

傍聴券求め300人

 この日は11時からの傍聴抽選に関西と全国からの支援300人が集まり、61名が傍聴券を手にしました。12時30分からの裁判所前街宣では、全国の支援の発言が続く中、湯川委員長が挨拶、「弾圧から6年、多くの裁判があり、会ったこともないような人が証人として出てきた。コンプライアンス活動が犯罪になるのか。今日ですべてが終わるわけではない、勝利するまで闘っていく」と発言しました。

判決報告集会で怒り心頭

 判決後、滋賀県教育会館で記者会見と並行して行われた判決報告集会は入場しきれないほどの支援が参加、森弁護士が弁護側の主張をことごとく排斥した判決を批判、強い怒りを表明しました。この日の行動を準備した京滋実行委員会の西村元代表と服部新代表が挨拶、その後、湯川委員長に替わって坂田副委員長が「暑い日も寒い日も、雨の降る日も雪の降る日も駆けつけて頂いている支援に衷心から感謝します」と述べ、関生支部が最後まで闘い続ける決意を表明しました。小林全港湾大阪支部委員長は、「2017年12月ストライキを関生支部と共に闘った。湯川新委員長は委員長に就任する際、これで全部自分に弾圧が来ることは覚悟していると語っていた」とエピソードを語りました。

 被告とされたK執行委員は「コンプラ活動を威力に業界に働きかけることは労働組合に認められている権利、判決はそれを金銭の授受に捻じ曲げている」と批判、Y組合員は「法廷での傍聴席からの抗議の声ですっきりした」、N組合員は「自分はコンプラの現場活動に行ったこともないし、対策会議にも参加したことはない、電話を取り次いだだけ。あの人が裁判官では日本がおかしくなる」と感想を述べていました。

 関生支部の茨の道はこれからもしばらく続きます。引き続きご支援をお願いします。

報告=愛知連帯ユニオン


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