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「朝日新聞」と権力・右翼との攻防〜「横浜事件と言論の不自由展」トークイベント

 7月22日「横浜事件と言論の不自由展」のトークイベント。テーマは「朝日新聞赤報隊事件」でゲストは樋田毅さん(元朝日新聞記者、『記者襲撃』著者/写真下)だった。参加者は、きのう(7/21)より多く満席で約40人が東京・江古田の「ギャラリー古藤」に集まった。ジャーナリスト志望の人など若い人が目立った。樋田さんは、「赤報隊事件」が起きたころの中曽根政権時代の状況を詳しく話してくれた。そして戦前・戦後の「朝日新聞」と権力・右翼との攻防の話はおもしろかった。とくに1918年『大阪朝日新聞』(朝日の前身)が政府権力と対立して存亡の危機に追込まれた筆禍事件「白虹事件」のこと。大正デモクラシーの旗手「朝日」がこれを契機に論調の急進性が影をひそめ、1931年の満州事変では完全に国家権力に屈服したという。「白虹事件」で「朝日」を追いつめたのは右翼の攻撃だけでなくそれに煽られた国民世論だった。

白虹事件(ウィキペディア)

 1987年の「赤報隊事件」は「白虹事件」につながるものがあるが、「赤報隊事件」の場合は「朝日」は多くの支援をえて持ちこたえ、踏ん張ることができた。しかし、現在の「朝日」内部は「窒息する感じで自由にモノが書けない」(樋田さん)状況とのこと。日本社会の保守化の波は「朝日」にも及んでいる。そういう中でも頑張っている記者はいて、横の連携をつくり「良い記者を応援していくことが大事」と司会の永田浩三さんが強調した。質疑では、若い人からの質問が相次いだ。厳しい情勢だが、この日の参加者にジャーナリストの卵が多かったことは「希望」だった。とにかく毎回大いに歴史から学べるのが、「横浜事件と言論の不自由展」のトークイベント。今週いっぱい続く。〔松原明〕

「横浜事件と言論の不自由展」(7/21一7/29)情報


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