朝鮮人追悼碑訴訟で一部勝訴/「何としても守りたい」思い通じる | |||||||
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朝鮮人追悼碑訴訟で一部勝訴〜「何としても守りたい」思い通じる2月14日午後2時過ぎ、群馬県前橋地裁で弁護士が「一部勝訴」の紙を掲げた。県立群馬の森公園にある朝鮮人追悼碑「記憶 反省 そして友好」の設置期間更新を不許可にした群馬県に対し、前橋地裁は「社会通念上著しく妥当性を欠く処分」だと判決した。 追悼碑は、アジア太平洋戦争末期、植民地・朝鮮から強制的に連行され、群馬県内の様々な現場で非人間的かつ過酷な労働を強いられ、命を落とした朝鮮人労働者の死を悼むと共に、はかり知れない痛み・苦しみを与えた侵略・植民地支配の歴史を記憶にとどめ、若い世代に引き継ぐと共に、過ちを繰り返さぬ決意を新たにすることで、韓国・朝鮮や中国をはじめ広くアジアの国々や民衆との間に真の平和と友好を築き上げていこうとの願いを込めて2004年4月に建てられた。裁判は2013年12月、碑の設置期間更新を求めた追悼碑を守る会の申請に対して、2014年7月群馬県が行った不許可処分の取り消しを求めて始まった。 記者会見で角田義一弁護団長(写真中央)が「県の処分は違法性があって、これを取り消すという判決は高く評価したい。勝利です」と報告すると会場からは大きな拍手が巻き起こった。「県は控訴するかもしれない。また(判決は碑の設置更新期間を)10年間と認める義務はないと言っている。残念だ」と話した。下山弁護団事務局長は「追悼碑が日朝・日韓の友好に有意義だとか、群馬における歴史や文化を伝えるとかの価値を正面から認めた判決だった。碑文を正当なものと認めた県として、抗議する人たちに碑文に対する理解を求めるべきだったと、県の姿勢を強く批判した。しかし「強制連行」という言葉は、広辞苑にも教科書にも載っている歴史学的にも確立した用語であるが、そういう言葉を追悼式で使うと「政治的行事」になるということは、納得できない。また不許可処分の取り消しと共に、許可しろという義務付け訴訟をしていたが、それはしなかった。今後行政がどう判断するのか不明確な部分は残っているし、こちらとして控訴するのかなど、検討していきたい」と話した。 報告集会では、県の公園に設置した追悼碑は、何としても守らなくてはという参加者の強い思いが感じられた。〔尾澤邦子〕
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