「あの事故がなかったら死ぬことはなかった」〜南相馬20ミリシーベルト第5回訴訟 | |||||||
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「あの事故がなかったら死ぬことはなかった」〜南相馬20ミリシーベルト第5回訴訟湯本雅典9月28日、「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟 第5回口頭弁論」が東京地方裁判所で行われた(東京地裁民事第38部 谷口豊裁判長)。この裁判は、年20ミリシーベルトを基準とした避難緩衝地点の解除は違法だとして、福島県南相馬市の住民206世帯808人が、国を相手取り、解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴したものである。 この日福島県南相馬市現地からは、早朝からバスをしたてて28名の原告が上京した。また東京地裁103号法廷は、98席の傍聴席が支援者で埋め尽くされた。 今回、原告の陳述書21通が裁判所に提出された。また、以下2つの点について準備書面と証拠が提出された。ひとつめ(準備書面5)では、国の空間線量の測定が玄関先と庭先のみで不十分だということ、さらに原告が独自に「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」の活動として生活圏を網羅する測定をしたところ、ほとんどの原告が年間1ミリシーベルトを上回る被曝をしていることが明らかにされた。 ふたつめ(準備書面6)では、「高い放射線による健康不安と帰還の現実」が示された。準備書面の説明をした原告の林マキ子さん(写真)は、「家族を支えていたじいちゃん(おつれあい)がなくなり、特定避難緩衝地点も解除され、平成27年3月に1か月1人10万円の支払いも打ち切られました。私たちは、より引き締めた生活をしなければならなくなりました」と訴えた。林さんは、報告集会でも「あの事故がなかったらお父さん(おつれあい)は死ぬことはなかったです。私は絶対にゆるしません」と語った。
避難緩衝地点を一方的に解除された当該の住民は、ぎりぎりの中での生活を強いられてきた。もう我慢も限界だということが、参加した支援者とともに確認された。そのことを現地からの多数の参加と満席の傍聴席が、物語っている。
〇次回第6回口頭弁論 〇南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会 Created by staff01. Last modified on 2016-09-30 10:01:38 Copyright: Default |