【ご報告】武器輸出のキーマン、堀地徹・装備政策部長を直撃!
※シンポジウムの写真。真ん中が堀地徹・防衛装備庁装備政策部長
【ご報告】武器輸出のキーマン、堀地徹(ほっちとおる)防衛装備庁装備政策部長を直撃! 〜「戦争犯罪国家イスラエルと武器開発するのか?」の問いに回答拒否。 〜「売り込み」でなく「装備協力」だとの弁明も。
東京の杉原浩司(武器輸出反対ネットワーク)です。気合いを入れて行った一人アクションのご報告です。
4月25日夕方、「ついにこの時が来た」との思いでシンポジウム会場に入りました。防衛省のすぐそばにあるグランドヒル市ヶ谷で、『防衛装備庁と装備政策
の解説』(内外出版)出版記念「防衛装備シンポジウム」が開かれたのです。私がこのシンポに参加した大きな理由は、ある一人の防衛装備庁官僚が出席、発言
することにありました。 その名は堀地徹(ほっちとおる)。防衛装備庁の装備政策部長であり、日本の武器輸出を実務面で担うキーマンです。私は武
器輸出に関する講演の中で、必ず彼について言及してきました。その理由は、2014年10月に放映されたNHKスペシャル「ドキュメント武器輸出」におけ
る彼の言動にあります。
当時、防衛省の装備政策課長だった堀地氏は、2014年6月にパリで開催された国際武器見本市「ユーロサ
トリ」(日本の軍需企業12社が初出展)を訪れ、イスラエルの無人機のブースでこう語ります。「イスラエルの実戦を経験した技術力を日本に適用すること
は、自衛隊員のためにもなるし、周りの市民を犠牲にしないで敵をしっかり捉えることは重要。(イスラエルの)機体と日本の技術を使うことでいろいろな可能
性が出てくると思う」。到底許すことができない発言です。他にも堀地氏は、まるで主人公のように何度も登場し、見逃せない問題発言を連発していました。私
は、いつか必ず、本人を直接問いただしたいと考えてきました。
そして、いよいよその機会が訪れました。防衛装備シンポが始まり、田村重信・防衛知識普及会理事長(自民党政務調査会審議役)の司会のもと、堀地氏に加えて、外園博一・防衛技官、吉田孝弘・事業管理官がまず発言。その後の質疑応答で、私は質問しました。
「NHKスペシャルであなたは「イスラエルの機体と日本の技術を使うことでいろいろな可能性が出てくると思う」と発言した。イスラエルは2009年にも
1000人を超えるガザの人々を殺害し、ユーロサトリ直後の2014年夏にも、2500人を超える人々を殺害した。うち民間人は1500人以上、子どもは
500人以上だ。パレスチナ政府が国際刑事裁判所にイスラエルを戦争犯罪で訴えようとしている。こうした国と武器開発するという見解は今なお変わらないの
か?」
ここで司会の田村氏が「今日はマスコミにもフルオープンなので役人は慎重に答弁するように」と発言。それを受けて堀地氏
は、「マスコミが編集したものについてコメントはしない。防衛装備移転三原則のもとで進めていく」と発言。私は「編集でなくあなたの発言を問題にしてい
る」と食い下がりましたが、堀地氏は「コメントしない」を繰り返すばかりでした。
そして、シンポが終了。私は、これくらいでは引
き下がれないと堀地氏のところに行き、「きちんと答えてください」と要求しました。彼は、「言葉の使い方に気をつけるべきだ。編集にはコメントしない。あ
なたの質問に答える義務はない」と高圧的に述べたてました。これ以上の対応はなしかと思いきや、少しして私のところに寄ってきてこう言いました。
「あなたのイスラエルへの価値観を最初に言われても答えられない。「イスラエルとの装備協力はどうなっているのか」と聞かれるならまだしも」と。これを受けて私は「ではそう尋ねます」と質問。
彼は「防衛装備移転は装備品協定を結ばないとできない。イスラエルとは結んでいない。我が国は専守防衛。そのために必要な技術を取得するために、優れた装備品を持つイスラエルの調査はしている。今後、協定を結ぶかどうかなど動向を見ればいい」と述べました。
さらに私は「オーストラリアへの潜水艦輸出で「日本脱落」との現地報道があるがコメントは?」と質問。彼は「オーストラリア政府が決めることであり、コメ
ントしない」と回答。私が「でも日本として売り込んでいるでしょう?」と畳みかけると、「「売り込み」ではなく「装備協力」だ。これ以上、答えない」と私
から離れていきました。最後はお得意の言葉のすり替えでした。
これが、日本を「死の商人国家」に変えようとしているエース官僚の
実態です。オーストラリアへの潜水艦輸出は、まだ最終決定が出ていませんので油断はできませんが、ほぼ日本の受注は消えた模様です。堀地氏のような「モラ
ルハザード」官僚が進める危険な武器輸出がいったん頓挫することの意義は、非常に大きいと思います。今ならまだ、日本版「軍産学複合体」の形成をくい止め
ることができると思います。改めて、「こんな連中の思うがままにさせてたまるか」との思いを強くしました。
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*杉原こうじのブログより転載紹介 同ブログ
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Last modified on 2016-04-26 08:45:38
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